ブラッド・ファーザー VD-203

作品紹介

公開年月  2016/08/31
ジャンル  アクション
原作  ピーター・クレイグ 『ブラッド・ファーザー』
監督  ジャン=フランソワ・リシェ
脚本  ピーター・クレイグ、アンドレア・バーロフ
製作  クリス・ブリッグス、ピーター・クレイグ、ほか
製作国  フランス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

トレーラーハウスでアル中のリハビリをしながら細々と暮らす男、ジョン・リンク。
血生臭い世界から足を洗った元犯罪者のジョンの元に、数年前から行方不明になっていた一人娘のリディアが訪れた。
ギャングとトラブルを起こし、警察にも殺し屋にも追われるリディアを裏社会で培った経験でジョンは守り通す覚悟を決めるのだった。

登場人物&出演者

ジョン・リンク(演:メル・ギブソン)
主人公。元犯罪者。アル中のリハビリをしている。トレーラーハウスで暮らしている。
メル・ギブソンは近年の出演作に『エクスペンダブルズ3/ワールドミッション』、『マチェーテ・キルズ』などがあります。
つまらない毎日を送っていて、アル中の集会も仕方なく出て、タトゥー彫りの仕事をする。
久しぶりに娘から電話を受け取ると、困っていた彼女を放っておけず迎えに行ってくる。
リディアが罠にハマってジョナに捕まり、彼の不正を条件に娘を引き渡す取引を持ちかける。
最後は取引でリディアを助けようとしてギャングを殺し、殺し屋と相打ちで死亡した。

リディア・リンク(演:エリン・モリアーティ)
ヒロイン。ジョンの一人娘。ギャングの彼氏と一緒に金貸した客人の家を訪れた。
エリン・モリアーティは代表作に『はじまりへの旅』、『ウィズイン/恐怖が潜む家』がある。
人殺しの仲間だと言われて動揺し、勢いで彼氏を殺してギャングと警察から追われる事に。
疎遠だったジョンに助けを求めるが、何かと男たちを引きつけて彼の手を煩わせている。
ジョナに捕まっていたカービーの言葉を信じて映画館に行くが、ジョナたちに捕まる。
最後はジョンの命を張った教育で目が覚め、裏社会から足を洗って真っ当に生きていく。

カービー・カーティス(演:ウィリアム・H・メイシー)
トレーラー・パークの住民。アル中の集会から帰ってくるジョンを出迎えていた。
ウィリアム・H・メイシーは代表作に『ファーゴ』、『ジュラシック・パークⅢ』がある。
つまらない人生を送るジョンにとって唯一の友人で、何かと相談に乗ってくれる。
ギャングにトレーラーハウスを襲撃されると、仲間を引き連れて彼らを追い払った。
逃亡生活を送っていたジョンから定期的に連絡を受け、何かとアドバイスを送っていた。
最後はジョナに捕まって拷問を受け、すべてを吐いてジョンに謝ると無残に殺された。

アルトゥーロ・リオス(演:ミゲル・サンドバル)
裏社会の大物で刑務所に服役している。ジョンが服役していた時に仲良くなっていた。
ミゲル・サンドバルは代表作に『コラテラル・ダメージ』、『リアル・スティール』がある。
リディアが追われるギャングの正体について問われ、独自のパイプを使って調べ上げる。
刑務所を訪れたジョンに情報を渡し、娘が表社会で生きるように説教しろと助言した。
最後はジョンとの約束を守って、刑務所にやって来たジョナの面倒を見るべく近寄った。

牧師(演:マイケル・パークス)
ナチスや南軍の骨董品を売って生活している。ジョンとは旧友の仲で彼をずっと待っていた。
マイケル・パークスは代表作に『ザ・ヒットマン/危険な標的』、『キル・ビル』がある。
ギャングに追われるジョンたちを助け、リディアに対して裏社会の危険さを説いていた。
リディアに多額の懸賞金がかかっていると知り、気が変わってジョンを裏切ろうとした。
ブチ切れたジョンに銃を向けられバイクを盗られ、何もできずに見送るしかできなかった。
最後は娘を助けるべくジョナとの取引前に立ち寄って地雷を奪ったジョンに射殺された。

掃除屋(演:ラウル・トルイロ)
麻薬カルテルの殺し屋。逃げていたジョンとリディアを追う。全身に不気味なタトゥー。
ラウル・トルイロは代表作に『アポカリプト』、『ボーダーライン』などがあります。
ジョナの叔父が送った殺し屋であり、勝手な動きをしていたジョナの監視役も務めている。
モーテルに泊まっていたところでやって来て、警察が部屋に入ると容赦なく射殺していた。
取引をしようと一人でやって来たジョンを別の場所から監視し、射殺できる態勢を取る。
最後はギャングを殺したジョンを殺そうとするが、相打ちを覚悟した彼にで殺されてしまう。

ジョナ・ピンサーナ(演:ディエゴ・ルナ)
リディアの恋人。メキシコの麻薬カルテルのボスの甥。ロスでブツを管理を任されている。
ディエゴ・ルナは代表作に『エリジウム』、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などがあります。
問題を多く起こしているせいで、それが及ばない為にファミリーから遠ざけられている。
ブツを奪った人間を襲撃し、リディアに殺すよう命じるがパニックになった彼女に撃たれた。
死んだと思われた生きていて、大ケガを負わせたリディアを殺そうと組織全体で追う事に。
最後はジョンと取引をしようとして反撃を受け刑務所に入り、リオスの仲間に囲まれた。

感想

個人的な評価

本作は『アサルト13/要塞警察』や『ジャック・メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック・エネミー)No.1と呼ばれた男』で知られるジャン=フランソワ・リシェが務める。
『ハンガー・ゲームFINAL』シリーズ、『ホース・ソルジャー』の脚本で知られるピーター・クレイグが脚本と原作を務めています。
近年では監督業がメインとなっているメル・ギブソンが久々の主演を務めた作品でもある。
娘を守る強い父親という題材は使い古されているが、本作ではメル・ギブソンの存在が非常に大きいと言えます。
自分は元犯罪者でロクな人間じゃないと理解していて、服役で娘の傍を離れていた事に後悔していました。
だからこそ、助けを求めてきた娘を無条件で助け、自分の命すら厭わない父親としての教育を命懸けで教えています。
娘がそのようなトラブルに巻き込まれたのは自分のせいだと悔い、なんとか彼女を更生させようと奮闘する。
好かれているのか分からない状況でも、唯一の娘だという事でどこまでも突っ走る主人公の姿は悲壮感と後悔の念がありました。
その中で少しでも娘の明るい将来を願う姿は、まさしく父親そのものと言えるだろう。
これをメル・ギブソンが演じているからこそ説得力があり、彼自身の顔に刻まれたシワが色々と物語ってくれます。
娘のリディアを演じるエリン・モリアーティは可愛らしい印象で、男たちを惹きつけるだけの魅力があったと思います。
ただ、あまりにも身勝手に父親を振り回していた行動が多少鼻につくが、これはラストの為にあると思えば納得できるだろう。
あとは途中から逃亡の為に金髪になるけど、最初の黒髪の方が似合っていたと思います。
本作は8割方メル・ギブソンのおかげで面白さが増しているので、単純なストーリーではそこまで面白味はなかったです。
もっと麻薬カルテルから派遣された殺し屋に活躍して、父親を追い詰めて欲しかったです。