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キック・オーバー VD-389

キック・オーバー VD-389

作品紹介

公開年月  2012/05/01
ジャンル  アクション/犯罪
原作  なし
監督  エイドリアン・グランバーグ
脚本  メル・ギブソン、ステイシー・ベルスキー、ほか
製作  メル・ギブソン、ブルース・デイヴィ、ほか
製作国  イギリス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

マフィアから大金を強奪した通称“ドライバー”は、国境を越えてメキシコへの逃亡を図るもあえなく逮捕されてしまう。
ドライバーが収容されたのは無法地帯と化した悪名高き刑務所「エル・プエブリートで、そこは脱獄以外は囚人たちの自由にさせていた凶悪犯の巣窟。
巧みに立ち回るドライバーは盗んだ金と脱獄の機会を狙う中、刑務所内のボスで肝臓を患うハビの移植用ドナーの少年キッドと出会うのだった。

登場人物&出演者

ドライバー(演:メル・ギブソン)
主人公。大金を奪ってメキシコの国境を逃走するが、結局は捕まって刑務所に収容される。
メル・ギブソンは近年の出演作に『パパVS新しいパパ2』、『ブラッド・ファーザー』などがあります。
冷静に状況を観察して、刑務所内の力関係を把握し、自分の安全を確保しようと行動する。
元は軍人で狙撃手であり、14歳で父親の殺人未遂で刑務所にぶち込まれて人生を棒に振る。
フランクに狙われたハビと取引し、彼を抹殺する代わりに脱獄を許してもらい実行した。
最後はキッドと母親を助ける為に刑務所へ戻り、無事に金も手に入ってバカンスを楽しむ。

キッド(演:ケヴィン・ヘルナンデス)
10歳の少年。7歳の時に両親がヤクの売人としてエル・プエブリート刑務所に収容された。
ケヴィン・ヘルナンデスは代表作に『ピンチ・シッター』、『ショート・ターム』がある。
父親は刑務所で一番の権力者であるハビの肝臓移植され、自身も次なる予備となっている。
ドライバーの行動を見ていた事で不思議な縁ができて、情報の代わりにタバコをもらう。
閉鎖される刑務所でハビの移植手術が始まると、母親に隠されるも助ける為に出てきた。
最後は移植手術中にドライバーが来て、中止になって元へ戻され一緒にバカンスを楽しむ。

母親(演:ドロレス・エレディア)
キッドの母親。キッドが7歳の時にヤクの売人として捕まり、刑務所に収容されている。
ドロレス・エレディアは代表作に『ルドandクルシ』、『贖罪の街』などがあります。
ハビの下で仕方なく働いているが、息子がグレる事に過敏となって厳しく躾をしている。
当初は息子にタバコをあげるドライバーを敵視するが、彼の生い立ちを聞いて好感を持つ。
ハビが移植手術すると知って息子を隠すが、居場所を聞き出す為に拷問を受けてしまう。
最後は戻ってきたドライバーに助けられ、手に入れた金で平穏なバカンスを楽しんでいた。

ジャック(演:ピーター・ゲレッティ)
アメリカ人。ティファナのアメリカ領事館で働いている職員。汗っかきのデブだが認めず。
ピーター・ゲレッティは代表作に『ウルフ』、『アナーキー』などがあります。
アメリカ人のドライバーが収容された事で、気になって身辺調査すると勘で怪しいと知る。
独自に調査している中で、ドライバーの車を手に入れたフランクの手下たちと会う。
取引をする事でドライバーの居場所を教えると、金を手に入れて楽しく過ごしていた。
最後はフランクを殺したドライバーが戻り、移植手術の話しをして命だけは助けてもらう。

バスケス署長(演:マリオ・サラゴサ)
メキシコの警察署長。公然と汚職警官だとして、アメリカの国境警備隊と賄賂で繋がる。
マリオ・サラゴサは代表作に『ストリーターズ』、『クライム・シティ』などがあります。
ドライバーが国境を越えてくると、大金を見た事で自分のモノにして豪遊三昧を送った。
仲間の警官たちが何者かに拷問され、無残に殺されていると知ってドライバーの元へ。
ドライバーから危険な相手だと言われるが、強がって脅迫するも完全に怯えていた。
最後はフランクの手下に見つかって拷問を受け、ハビの部下にも見つかって殺された。

フランク・ファウラー(演:ピーター・ストーメア)
マフィアのボス。ドライバーから400万ドルも盗まれてしまい、手下がずっと探していた。
ピーター・ストーメアは近年の出演作に『ポイズンローズ』、『ダブル・ミッション/報復の銃弾』などがあります。
手下たちが派手に遊び回る警官たちの噂を聞きつけ、拷問して情報を引き出し処分させる。
ついに大金の一部を手にしていたバスケス署長を突き止め、ブチ切れて殺ささせる事に。
大金をハビが手にした事で殺し屋を送り込み、警官を買収するも結局は失敗してしまう。
最後はドライバーにビジネスと称して誘い出され、手榴弾を投げつけられて爆死を遂げた。

ハビ(演:ダニエル・ヒメネス・カチョ)
エル・プエブリートの支配者。服役囚でありながら優雅な生活をする。肝臓の病気を患う。
ダニエル・ヒメネス・カチョは代表作に『最も危険な愛し方』、『バッド・エデュケーション』などがあります。
外出は禁止である中、特別待遇でサッカーの試合やディナーに出かけるも必ず帰るという。
兄といとこを使って刑務所でビジネスをして、所長よりも立場が上でやりたい放題する。
いとこをドライバーに殺されるが、フランクに狙われ、彼が殺せると知って依頼した。
最後は刑務所閉鎖前に移植手術を敢行するが、ドライバーが戻って手術中に死んでしまう。

感想

個人的な評価

本作はメル・ギブソンが主演、脚本、製作を務めています。
エイドリアン・グランバーグにとって長編映画監督デビューとなります。
メル・ギブソンは俳優として一時代を築き、監督としても尖った作品を作る事でも有名になっています。
そんなメル・ギブソンは本作が製作された時は56歳であり、アクション俳優としては高齢だと言えるだろう。
ただ、2016年には『ブラッド・ファーザー』でもアクションをしているので、まだまだ現役と言っても差し支えはない。
本作は序盤と終盤では別物の作品と思えるほどに違っていて、このギャップはかなり面白いと感じました。
序盤から主人公が犯罪者だと分かるが、通常の刑務所とは違うところに入って、じっくりと観察しながら説明するところは上手いと感じました。
何より主人公とメル・ギブソンはかなりハマっていて、その後に出会うキッドとの交流もまた引き込まれます。
物語は刑務所だけで完結すると思ったら、ちゃんとアメリカに戻って金を盗んだマフィアのボスを始末する展開は予想できなかったです。
しかしながら、その誘い方が頭の悪い犯罪者じゃなく、主人公は冷静に行動しているところもまた引き込まれます。
そして、刑務所に再び戻った主人公がキッドとその母親を助ける展開はベタであるが、丸く収まったのは非常に良かったです。
本作は序盤の刑務所でのシーンが興味深く、中盤で主人公とキッドの交流、終盤は仕事を片付ける展開は面白いと感じた。
メル・ギブソンの監督作はいいけど、やはり、泥臭いアクションをしたら右に出る者はいないと感じさせる作品でした。