ファイナル・ブラッド RE-3051

作品紹介

公開年月  2017/06/06
ジャンル  アクション/サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  ピーター・マロタ
脚本  ジェシー・シリオ、ブライアン・スモレンスキー、ほか
製作  ラファエル・プリモラック、リチャード・サルヴァトーレ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ある朝、ロサンゼルスのERに瀕死状態の負傷者たちが運ばれ、その中にフィリップが看護師スザンヌの手当てを受けていた。
そこへ黒ずくめの男たちがフィリップを殺そうとして病院内は乱闘状態となり、スザンヌは巻き込まれるも一人だけ生き残っていた。
CIAのホルマン捜査官は唯一の生存者となったスザンヌに疑いをかけ、彼女に対して厳しい尋問を始めるのだった。

登場人物&出演者

フィリップ(演:ジャン=クロード・ヴァン・ダム)
主人公。脳震盪と腕に裂傷を負った状態で病院へ運ばれた。心拍数は眠っているような状態。
ジャン=クロード・ヴァン・ダムは近年の出演作に『キックボクサー/ザ・リベンジ』、『スティール・サンダー』などがあります。
まだフラフラとした状態であったが、ラドヴァンに捕まったスザンヌをなんとか助け出した。
旧ユーゴスラビアの出身で活動家だった父親がセルビアの元大臣に殺されている過去を持つ。
長年に渡ってカタキ相手である元大臣を殺すべく鍛え上げ、その警備に就いて疑われる。
最後はスザンヌやホルマンと繋がっていて、今回は任務として事件を起こして立ち去った。

スザンヌ(演:オータム・リーサー)
ヒロイン。救急専門の看護師。病院で事件が起きて唯一の生存者として尋問を受ける。
オータム・リーサーは代表作に『ザ☆ビッグバン!!』、『ハドソン川の奇跡』があります。
興奮気味に尋問するホルマン捜査官に苛つきながらも、事件について思い出して語り始める。
フィリップが命の恩人として死んだ事を悔いて、彼に対する感謝で感情移入をしていた。
実はハプキドーの黒帯で過去に恋人を半殺しにして、アルミラと対決して呆気なく殺した。
最後はすべてを話して釈放され、フィリップやホルマンと繋がっていた事が判明して去った。

ホルマン捜査官(演:ピーター・ストーメア)
CIA捜査官。病院で起きた事件で唯一の生存者だったスザンヌの尋問から真相を聞き出す。
ピーター・ストーメアは近年の出演作に『ダブル・ミッション/報復の銃弾』、『エンカウンター/地球外侵略者』などがあります。
スザンヌの身元確認ができず、事件に内包されている計画に関わっていると疑っていた。
数年に渡ってヨーロッパでラドヴァンと弟を追っていて、事件に関わっていると必死に聞く。
ずっとスザンヌを信用できなかったが、彼女の資料から素性が分かって信用する事になる。
最後はフィリップと繋がっていて、彼とともに東ヨーロッパの悪を密かに排除していた。

サンダース捜査官(演:マリア・コンチータ・アロンゾ)
CIA捜査官。ホルマン捜査官とともに唯一の生存者であるスザンヌの尋問をしていた。
マリア・コンチータ・アロンゾは代表作に『バトルランナー』、『ロード・オブ・セイラム』などがあります。
興奮気味に尋問するホルマン捜査官と違い、あくまで冷静に話しを聞こうとしていた。
ずっとスザンヌを信じられないホルマン捜査官が興奮するが、その都度彼の暴走を止める。
なかなか真相を話さないスザンヌに対し、感情移入していたフィリップの素性を話した。
最後はすべてを話したスザンヌの申し出を受けて、連絡先をもらって彼女を釈放した。

ドゥシャン(演:クリス・ヴァン・ダム)
セルビアの元大臣の警備班のメンバー。小口径の銃やナイフを好む。仕事大好き人間。
クリス・ヴァン・ダムは代表作に『マキシマム・ソルジャー』、『スティール・サンダー』などがあります。
クラウスの指示を受けて病院にアルミラとイワンたちと入り、手分けして探す事になる。
最後はフィリップを見つけるとタイマン勝負を挑むが、愛用のナイフで皮肉にも殺された。

イワン(演:ピーター・オルガン)
セルビアの元大臣の警備班のメンバー。怪力が自慢。出番が少なても活躍させてくれた。
ピーター・オルガンは代表作に『Memphis Fire』、『Among the Shadows』があります。
クラウスの指示を受けて病院にドゥシャンとアルミラと来て、手分けして探し回った。
最後はアルミラにスザンヌを追わせ、フィリップと対決するも怪力が役に立たず殺された。

アルミラ(演:ミラ・カラジュジュジェビッチ)
セルビアの元大臣の警備班のメンバーで紅一点。女の魅力を使って暗殺をこなしていた。
ミラ・カラジュジュジェビッチは代表作に『Cat Run』などがあります。
クラウスの指示を受けて病院にドゥシャンとイワンたち来て、手分けして探し回る。
最後はイワンの指示でスザンヌと対決するが、ハプキドーの黒帯の彼女に自衛で殺された。

ラドヴァン(演:ダニエル・バーンハード)
弟のゾーランとともに凶悪な傭兵兄弟として知られる。報酬の為なら母親を殺すような男。
ダニエル・バーンハードは代表作に『ジョン・ウィック』、『レッド・ダイヤモンド』などがあります。
長年に渡って弟と数々の殺人を行っていたが、スザンヌの病院でいきなり銃撃を始める。
弟をフィリップに殺されて復讐心に燃えるが、フラフラの彼にまんまと逃げられてしまう。
クラウスとともに行動してフィリップを追っていくが、ガバガバの捜索で見つけられず。
最後はフィリップを見つけて対決するが、手負いの彼にはまったく勝てず絞め殺された。

クラウス(演:ポール・サンプソン)
セルビアの元大臣の警備班のリーダー。病院に先行していたラドヴァンとチームで合流する。
ポール・サンプソンは代表作に『ヒーロー・ウォンテッド』、『ダーク・スォード/テンプル騎士団の復讐』などがあります。
屈強な警備班の仲間を従えて裏切ったフィリップを探すが、ほとんど無能で苛ついていた。
あくまで部下に捜索をやらせていたせいで効率が悪く、フィリップをなかなか見つけられず。
ようやくフィリップを見つけると、背後から襲おうとするが足にナイフを刺されて倒れる。
最後はスザンヌを殺そうとして首を絞めるが、彼女の反撃を受けて呆気なく死んでしまう。

感想

個人的な評価

本作はアクション俳優のジャン=クロード・ヴァン・ダムの主演作となります。
ヴァン・ダム映画というジャンルが確立されており、本作は最新作となっています。
本作は珍しい構成となっていて、事件が終わってから唯一の生存者となったヒロインによる尋問で真相が判明していきます。
つまり、すでに事件が終わっていて、どうやらヒロインを救った主人公であるフィリップが死んでいる事になっている。
ただ、冒頭でケガを負ったフィリップが病院を出ていくシーンがあるので、当然のように生きていると言える展開が待っています。
徐々に真相が明かされる展開は意外にも悪くないし、興奮気味に尋問する捜査官役のピーター・ストーメアはさすがの存在感を放っている。
ただし、どうしてもピーター・ストーメアは正義側ではなく、悪役にしか見えないのはいつも事であるけど。
それとヴァン・ダムの息子であるクリス・ヴァン・ダムが出演しているが、やはり、父親よりもすべてにおいて劣っているのは可哀想な感じがします。
いきなり親子対決が始まるけど、主人公である父親に勝てるはずもなく、あまりにもあっさりと殺されてしまっていた。
本作は東ヨーロッパでの問題を土台にしているが、ハッキリ言って、この設定は物語を色づけする程度で必要性を感じなかった。
何かメッセージを込めたかったのだろうが、ヴァン・ダムの映画にはまったく必要のにない要素だと感じさせるぐらい浮いていました。
結局、主人公のフィリップは単純に父親を殺した元大臣の殺害を一人で企み、警備班を殺しまくって復讐を遂げるというオチでした。
警備班を大々的にCIA捜査官たちは紹介していたが、所詮は噛ませ犬で主人公やヒロインの相手にならなかったのは残念すぎる。
ラストで予想外のオチを用意しているかと思えば、こちらも予想できるようなモノで、ややこしくする意味はまったくなかったです。
普通に復讐モノにしていればスッキリするし、中途半端な主人公の悲壮感による回想も必要なかったと思います。
あとは本作で最もガッカリしたのはジャン=クロード・ヴァン・ダムの代名詞「飛び後ろ回し蹴り」を代役にやらせていたところです。
これでジャン=クロード・ヴァン・ダムは第一線から退いたと分かった作品になっただけに少しばかり哀しい気持ちになりました。