フローズン・グラウンド VD-398

作品紹介

公開年月  2013/07/19
ジャンル  サスペンス
原作  『アンカレイジ女性連続殺人事件』(モチーフ)
監督  スコット・ウォーカー
脚本  スコット・ウォーカー
製作  マーク・オーデスキー、ジェーン・フレミング、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

1983年、アラスカのアンカレイジでは17歳の娼婦シンディが警察に保護され、ロバート・ハンセンという男に監禁レイプされ、殺されそうになったと訴える。
しかし、ハンセンは地元警察でも善良な名士という評判であり、シンディの証言を誰も信じていなかった。
ところが、その調書がたまたまアラスカ州警察の部長刑事ジャック・ハルコムの目に留まり、変死体発見が相次ぐ事件の容疑者として捜査を始めるのだった。

登場人物&出演者

ジャック・ハルコム(演:ニコラス・ケイジ)
主人公。アラスカ州警察の刑事。2週間後には石油会社への転職が決まっているという。
ニコラス・ケイジは近年の出演作に『カラー・アウト・オブ・スペース/遭遇』、『ラスト・パニッシャー』などがあります。
アンカレッジからシンディの事件の書類が届き、捜査する女性連続殺人事件との関連を疑う。
シンディから証言を受けると、ロバートこそが事件の犯人と判断するも上からは認められず。
過去に妹を事故で亡くしていて、その話しによってシンディから多少の信頼を得ていた。
最後はハッタリとシンディでロバートの自白を導いて、転職せず刑事として職務を全うした。

シンディ(演:ヴァネッサ・ハジェンズ)
ヒロイン。娼婦。監禁されたところを発見され、ロバートが犯人だと主張するも信用されず。
ヴァネッサ・ハジェンズは代表作に『ハイスクール・ミュージカル』シリーズ、『バッドボーイズ/フォー・ライフ』などがあります。
娼婦である点と、ロバートが善良な市民から訴えを却下され、元の暮らしに戻ってしまう。
ジャックにも証言するが、どうせロバートは捕まらないと判断して早々に切り上げていく。
二回も警察の保護を受けるのに、なぜか勝手に飛び出して自らピンチを招く行動をする。
最後はロバートの自白で殺人罪が認められ、その後はアメリカ本土で三児の母親となつた。

ライル・ホーグスベン(演:ディーン・ノリス)
アラスカ州警察。ジャックとともに女性連続殺人事件を捜査する。ジャックに黙って従う。
ディーン・ノリスは代表作に『リーサル・ウェポン2/炎の約束』、『スケアリー・モンスターズ/怖い本』などがあります。
ジャックと同じくロバートを真犯人だと断定するが、物証がなくて決定打がないと話す。
ロバートの自家用機を尋ねると、彼が証拠品を捨てるつもりだとジャックに注意していた。
ジャックがロバートの尋問中、家督捜査していたが、それでも証拠をなかなか見つけられず。
最後は必死の家宅捜査で物証を得て、結果的にロバートの自白に導く事に成功させた。

アリー・ハルコム(演:ラダ・ミッチェル)
ジャックの妻。ジャックが石油会社に転職するという事で、引っ越しの作業に追われている。
ラダ・ミッチェルは近年の出演作に『アメイジング・ジャーニー/神の小屋より』、『エンド・オブ・キングダム』などがあります。
ジャックの転職と引っ越しする事で、自分が働いていた会社を辞めてしまっている。
まだ石油会社にサインしていないジャックにイライラし、シンディの保護を絶対に認めず。
最後はなぜか心変わりし、ジャックの捜査を励まし、拒否していたシンディを心配していた。

・クレイト・ジョンソン(演:カーティス・”50セント”・ジャクソン)
シンディの稼ぎに頼るヒモ男。シンディが行方不明になっても何もせず帰るまで待っていた。
カーティス・”50セント”・ジャクソンは近年の出演作に『大脱出』シリーズ、『ザ・アウトロー』などがあります。
シンディが踊り子として働いていると、店にやって来て体を売った方が儲かると助言する。
シンディを捕まえたいロバートから依頼された男が来て、借金の代わりに彼女を連れてくる。
病院を抜け出し、男が探し回っていると知ったシンディを連れ出し、約束通り突き出した。
最後は男を裏切って金を奪おうとするもシンディに逃げられ、油断して逆に殺されてしまう。

ロバート・ハンセン(演:ジョン・キューザック)
アンカレッジてパン屋を経営する。妻と子供は出かけていて、しばらく一人で過ごしている。
ジョン・キューザックは近年の出演作に『コントロール/洗脳殺人』、『ブラッド・ジャスティス』などがあります。
地元では善良な市民という評判だが、実際は何人もの若い女性を監禁レイプして殺している。
シンディに逃げられてしまうが、監禁レイプは止まる事なく、次のターゲットを殺害する。
シンディを見つけ、捕まえる為に男を雇うが、ジャックにより別の罪で逮捕されてしまう。
最後はジャックの尋問とシンディの存在で自白し、懲役461年と終身刑を言い渡させられる。

感想

個人的な評価

本作は1980年代のアラスカ州で起きた連続殺人事件を題材にしています。
この時期はまだニコラス・ケイジにマトモな演技をさせていました。
実際に起きた事件を実写映画した作品となるが、そのせいでなんだか全体的に淡々とした印象を持ちました。
今ではマトモな演技をさせてもらえないニコラス・ケイジの真面目でシリアスな演技は悪くないけど、秀でた特徴がない。
物語の雰囲気に呑まれてしまい、別にニコラス・ケイジである必然性がなかったです。
それに対して、殺人鬼を演じるジョン・キューザックにはかなり期待したが、こちらもあまり印象に残るほどじゃなかったです。
この二人は『コン・エアー』で共演しており、本作とは立場が逆転しているような感じで期待を持ちました。
結局、本作は事実通りにロバート・ハンソンか逮捕され、殺人罪となるけど、そのカギを握るシンディの存在が微妙な感じです。
娼婦という事で社会的な信用度は低く、地元警察からの扱いは最低なのは分かりました。
証言する時もロバートを捕まえたいという気持ちがあるのに、いざ主人公か味方になると自ら首を締めるような行動に走った意味がよく分からなかった。
劣悪な家庭環境のせいで人を信じられないのは分かるが、ちょっとばかり描写が弱くて説得力に欠けていたと思います。
特に終盤では犯人がすでに警察の元で拘束されているので、その保護から逃げ出した意味が一番分かりません。
結果的に危うく殺されそうになり、主人公に余計な仕事を増やしただけにしか見えない。
本作ではニコラス・ケイジとジョン・キューザックのやり取りを楽しみにしたが、思っていたよりも普通すぎて面白味に欠けていた。
確かに本作では見どころになっているが、それぞれの良さをきちんと引き出していなかった。
本作はただ過去に起きた事件を再現しているドラマのようにしか感じず、映画としての面白さはほぼなかったです。