人面魚/THE DEVIL FISH RE-3303

作品紹介

公開年月  2020/01/10
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  デヴィッド・ジュアン
脚本  シー・ケン・チェン、リン・ファン・スー
製作  ハンク・チェン
製作国  台湾
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

数年前、家族全員が父親に殺害された事件が起こり、悪霊が取り憑いたマンションに霊媒師のリンは小さな魚の体内に封じ込めた。
一方、シングルマザーのヤーフェイの息子ジャハオは、離婚問題に苦しむ母親を元気づける為にビデオコンテストで旅行をプレゼントしようとしていた。
悪魔祓いの儀式を秘かに録画しようと霊媒師の家に忍び込んだジャハオは、魚の死体から稚魚を見つけて持ち帰ってしまうのだった。

登場人物&出演者

ファン・ヤーフェイ(演:ビビアン・スー)
主人公。ピアニスト。うつ病を患っている。夫とは別居中で離婚届を送りつけられている。
ビビアン・スーは代表作に『ナトゥ/踊る!ニンジャ伝説』、『セデック・バレ』シリーズなどがあります。
息子のジャハオが生き甲斐となっていて、夫に取られる事を恐れてうつ病が更に悪化する。
ジャハオが持ってきた魚にいた「魔神」に心の弱さに突かれ、そのまま取り憑かれてしまう。
演奏会では会場に来ていた人たちを失神させ、その後は「大魔神」がいる山へ向かった。
最後は助けに来たジャハオとの絆パワーで正気を取り戻し、うつ病を克服し二人暮らしする。

ジャハオ(演:ウー・ジーシュアン)
ヤーフェイの一人息子。母親のうつ病をなんとか治そうと旅行をプレゼントしようとする。
ウー・ジーシュアンは代表作に『The Galaxy Fighter Bushiban 』、『Sen Sen』がある。
友人と悪魔祓いを撮影していたが、「魔神」を宿した魚からなぜか稚魚を持ち帰ってしまう。
そのせいで心の弱いヤーフェイに取り憑かれ、すぐにジーチェンの元に来て助けてもらう。
演奏会の後にヤーフェイが行方をくらまし、助けに行くジーチェンとともに山へ向かう。
最後は絆パワーを発揮してヤーフェイを助け、うつ病を克服した母親と再び暮らす事になる。

エーシャン(演:チャン・シューウェイ)
地元の刑事。ジーチェンとは旧知の仲。ジーチェンの持っている霊的な力を理解している。
チャン・シューウェイは代表作に『Hei he zi』、『Ping Pong』などがあります。
一家を惨殺した男が「虎爺」に会いたいと言われ、ジーチェンの元に連れて預けていた。
魔神に取り憑かれた男に秘密があるとして、ジーチェンと隔離された子供の存在を知った。
最後はジーチェンが大魔神と戦った山に来て、惨状を確認しながら彼の遺体を見つけた。

アーロン(演:ロン・シャオホア)
ジーチェンの父親。代々霊媒師として受け継いでいる。ジーチェンが困らると相談に来る。
ロン・シャオホアは代表作に『ジャンプ!アシン』、『おばあちゃんの夢中恋人』があります。
大魔神という大きな悪との対決するべく、ジュンカイを預かった様子を静観していた。
ジーチェンがピンチになっていると感じ取り、虎爺を宿したジュンカイを見て驚いていた。
最後はジーチェンが遺骨として家に帰ると涙を浮かべ、残されたジュンカイを育てる。

リン・ジュンカイ(演:チェン・シャオウェイ)
ジーチェンの一人息子。父親と同じく霊的な力を秘めている。夢で何度か母親と会っている。
チェン・シャオウェイは本作が長編映画デビュー作となります。
母親のメイリンが末期ガンの為、生まれてすぐに死んでしまい実際に会った事はない。
夢を見るとすぐに絵に描いて父親に見せていたが、魔神の存在に気付き怯えていた。
大魔神が控えているとジーチェンが知ると、祖父のところに預けられるも嫌な予感を持つ。
最後はジーチェンのピンチに虎爺が宿り、大魔神に対抗する為の力を父親と発揮させた。

リン・ジーチェン(演:チェン・レンシュオ)
霊媒師。両腕に「虎爺」を宿すタトゥーをしている。息子のジュンカイと一緒に暮らす。
チェン・レンシュオは代表作に『夏休みの宿題』、『アリフ、ザ・プリン(セ)ス』などがあります。
妻は末期ガンに冒されていた時にジュンカイを妊娠し、虎爺に助けを乞うが叶えられず。
腕を傷つけたせいで虎爺が召喚できず、暴れ回る魔神を倒せずに振り回されていた。
ジャハオがヤーフェイを連れ出すと、彼女にも魔神が取り憑いていると知るも対策できず。
最後は山にいたヤーフェイを助けるべく虎爺を召喚するが、重傷を負ったせいで死んでしまう。

感想

個人的な評価

本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
この作品は台湾の都市伝説をモチーフにした「紅い服の少女」のシリーズにおいて第3作目となっているようです。
何も知らずにシリーズの3作目を鑑賞してしまったが、前作の知識がなくても大丈夫でした。
どうやら本作で霊媒師をやっているジーチェンがシリーズの主人公で、その完結編というべき作品となっています。
3作目なのでジーチェンについての余計な説明がなく、いきなり霊媒師として悪霊たちと会話して除霊していく感じです。
両腕にタトゥーをしている雰囲気から、キアヌ・リーブスが主演した『コンスタンティン』を彷彿とさせるイメージがありました。
ただ、西洋的な「コンスタンティン」と違って、台湾ホラーなのでアジアンテイストな霊媒師となっています。
それと本作の主人公とも言えるビビアン・スーは久しぶりに見ましたが、やはり、年を取ってもキレイな人はキレイだと分かります。
本作ではビビアン・スーはうつ病に悩まされるメンヘラな感じだが、思っていた以上にハマっているような感じでした。
台湾ホラーとアメリカン・ホラーの音で驚かす部分と、ジャパニーズ・ホラーのジメッとした部分を両方取り入れたような印象でした。
しかしながら、本作は期待していたよりも微妙な出来で、霊媒師とビビアン・スーの物語を平行線でやってしまったせいで中途半端になってしまっている。
そこに冒頭で魔神に取り憑かれる中年男の物語も絡んでくるから、視点があっちこっちに飛んでしまって非常にもったいないと感じました。
やはり、シリーズの主人公である霊媒師の完結編になっているので、そこは彼の視点を中心に物語を進めるべきだったと思います。
それと上映時間が114分とホラー映画として長すぎるが、これは上記のように視点がバラバラに飛んでしまっているからだろうと思われます。