キャビン・フィーバー/リブート VD-49

作品紹介

公開年月  2016/05/13
ジャンル  ホラー/サスペンス
原作  イーライ・ロス 『キャビン・フィーバー』(リブート)
監督  トラヴィス・ザルーニー
脚本  イーライ・ロス、ランディ・バールスタイン
製作  エヴァン・アストロウスキー、クリス・ルモール、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

夏休みを利用し、山奥のキャビン(小屋)を借りて楽しく過ごす為にやって来た5人の若者。
到着するや否や早速と酒、ドラッグ、セックス三昧で盛り上がるが、そこへ突然全身血だらけの男が乱入する。
5人はパニックになりながらも男を追い払い、平静を取り戻すが、突如若者の一人の体に異変が生じるのだった。

登場人物&出演者

ポール(演:サミュエル・デイヴィス)
バカ者。田舎町に着いてガソリンを入れるが、トミーの息子にいきなり手を噛みちぎられる。
サミュエル・デイヴィスは代表作に『イグジスツ/遭遇』などがあります。
何年も前から知り合っているカレンに気があって、今回で一気に距離を縮めようとする。
過去に通っていたボーリング場で起きた殺人事件について神妙な顔で話していた。
感染してしまったカレンを助けたいが、何もできず、仲間内での口論でイライラが募る。
なんとか協力しようと主人公っぽい言葉を口にするも全員が自分の事しか考えてない。
なぜか一人だけ感染せず、マーシーとは関係を持ち、カレンを最悪の方法でラクにする。
最後は保安官補佐と対峙して見逃してもらうも森で迷ってそのまま死んでしまう。

カレン(演:ゲイジ・ゴライトリー)
バカ者。ケガしたバートの手当てをする。SNSへ写真を投稿する役目を担う。
ゲイジ・ゴライトリーは代表作に『5デイズ』、『戦慄病棟』などがあります。
キャビンに到着してからバートを誘って湖で泳いでいい雰囲気になる。
落ち着く為にキャビンの水を飲むが、それによって感染症にかかってしまう。
ポールに殺してもらおうとするが、生きたまま焼かれる一番苦しい死に方をする。

ジェフ(演:マシュー・ダダリオ)
バカ者。マーシーの彼氏。トミーに食ってかかるも軽くあしらわれてしまう。
マシュー・ダダリオは代表作に『あなたとのキスまでの距離』、『ナオミとイーライのキス禁止リスト』などがあります。
キャビンに到着してから、早速とマーシーとベッドでお楽しみに耽っていく。
突然現れたコナーに不信感を抱くも、ハッパを持っている事で快く仲間に引き入れる。
恋人であるマーシーと寝る事すら拒否する自己中で他の人まで拒否するクソ野郎と化す。
一人だけキャビンに残されるが、やって来た保安官補佐によって呆気なく始末される。

マーシー(演:ナディーン・クロッカー)
バカ者。ジェフの彼女。トミーに食ってかかるジェフに注意する眉毛が濃すぎる女。
ナディーン・クロッカーは代表作にテレビドラマ『パワー・オブ・フォー/普通じゃない家族』などがあります。
キャビンに到着して早々、ガマンする事なくジェフと大胆にお楽しみにふける。
ずっとジェフと一緒にいる眉毛女はコナーがハッパを持っている事でジェフに賛同する。
同じ女性として最後までカレンを心配するが、クソ野郎と化したジェフに愛想を尽かす事に。
なぜかその場の勢いでポールと関係を持ってしまう意味不明なビッチと化す。
そのせいでなぜか感染してしまい、最後はずっと追われていた犬に食い殺される。

バート(演:ダスティン・イングラム)
バカ者。ビールを購入するが手癖の悪さでお菓子を盗んでトミーにキレられる。
ダスティン・イングラムは代表作に『憧れのモニカ・ヴェロア』などがあります。
ゲーム中毒でハッパも吸いたいなど、山奥のキャビンにやって来て一番満喫したい男。
改造した突撃銃を所持してギリギリ合法と言うが、危うくポールに誤射するところだった。
突然やって来た血まみれの男を追い払おうと銃を撃つが、明らかに余計な事をしている。
水を飲んで感染すると、修理した車で助けを呼びに行くが逆にトミーに脅されて逃げ出す。
キャビンにたどり着いてポールに助けを乞うも追いついたトミーたちに射殺される。

トミー(演:アーロン・トレイナー)
若者たちがやって来た田舎町でガソリンスタンドを経営している。
アーロン・トレイナーは代表作に『Stellina Blue』などがあります。
息子は都会人の手を噛むクセがあって、注意するも自分の都合だけで言っている。
助けを求めにやって来たバートを息子が噛んだせいで感染してブチ切れる。
バートを追いかけてキャビンまで来るが、改造銃を持っていたポールによって射殺される。

ヘンリー(演:ランディ・シュルマン)
山奥で狩りをしていたが、愛犬のパンケーキが病気になって体が破裂してしまう。
ランディ・シュルマンは代表作に『House of Last Things』などがあります。
自身も全身の皮膚から血が噴き出し、改造銃で遊んでいたポールと遭遇するも撃たれる。
その後、自力でキャビンにたどり着くもカレンたちのせいで火ダルマとなって消える。
なぜか生命力があって湖の中で生きていたが、ポールにトドメをさされる。

感想

個人的な評価

今では新世代のホラー映画監督として注目を集めているイーライ・ロスの作品。
2003年にイーライ・ロスは監督、脚本、製作を務め、今回はリブートとなっています。
本作では脚本と製作総指揮として参加しており、彼自身の名前も宣伝の一つとなる。
残念ながらオリジナルとなった作品は未鑑賞だが、『ホステル』シリーズは過去に鑑賞。
イーライ・ロスの作品はあくまでグロテスクな面が強烈だという印象があります。
本作で監督を務めるトラヴィス・ザルーニーは元々、美術監督として活躍していました。
映画監督として複数の短編映画を撮り、本作が長編映画二作目となっています。
物語は五人のバカ者(若者)がハメを外す為に田舎町へ来るが大変な事に巻き込まれる。
あまりにも典型的な物語であって、基本的な設定としては新鮮味は一切ありません。
登場するバカ者たちも思っていたよりもハメを外さず、なんだか遠慮気味に見えました。
どうせやるなら、もっと派手にやればいいのに、なぜ遠慮しているのか分からない。
そんな調子に乗るバカ者たちに田舎町の制裁が下されるも強引すぎる気がした。
まず感染症が知れ渡っているのに地元の人間は対策をまったくしていない。
多分、彼らには免疫があるかもしれないが、バカ者たちの前に現れたヘンリーは地元民。
つまり、感染症のルートや設定が曖昧すぎるせいで、今一つ怖さが見えてこない。
あとは特徴的なのが、アメリカン・ホラーを全面的に出した演出でしょう。
音で驚かすアメリカン・ホラーだが、それがしつこすぎてテンポを悪くしている。
これはどう考えても監督に実力がなく、同じようなパターンでやっているだけ。
バカ者たちのキャラクターにも魅力がなく、空気になる登場人物すらいるぐらいです。
全体的に物語としてのインパクトが弱く、その代わりグロ描写に力を入れている。
グロ描写は悪くないと思うが、それを活かすだけの物語と演出がありませんでした。
この程度の作品だと、イーライ・ロスが手がけたオリジナルの方が面白いかもしれない。