アイアン・スクワッド/甲鉄戦線 RE-2747

作品紹介

公開年月  2017/02/17
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  クリス・リー
脚本  クリス・リー、ラモーネ・ガリバイ
製作  ロッキー・ムダリアル、ガブリエル・ナポーラ
製作国  アメリカ、カナダ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

2045年、戦闘用ロボットの“ドロイド”を禁止する条約が制定され、長年アメリカ政府とメキシコは麻薬戦争でアメリカのロボットエンジニアリング会社が数十億ドルの政府契約を失う。
元米軍主任技術士のフローレスは、マルヴァドが率いる麻薬組織に娘を監禁され、仕方なくドロイドの生産に協力していた。
そして、任務での失敗で懲役に服していた元海兵隊のカーソンは、釈放という条件をフローレスの救出に挑むのだった。

登場人物&出演者

カーソン・ライト(演:ブラッド・シュミット)
主人公。任務の失敗で服役中。頭に埋め込まれたドロイドを操るチップが壊れている。
ブラッド・シュミットは代表作に『カントリー・ストロング』、『バース・オブ・ネイション』などがあります。
将軍からフローレスを救出する任務を受け、チップを修理して家族の元に帰られると応じる。
フアレスに到着して早々、ガブリエルの襲撃を受けるが、バーニーたちに助け出される。
ミッキーの裏切りを知らないままバーニーを失い、なぜかチームを指揮する事になる。
最後はロボスーツで暴れるマルヴァドに対し、アダムとドロイドとチップで応戦して倒した。

ルーク・ヘムズワース(演:ネイサン・デイ)
伍長。技術責任者。人工知能であるアダムをプログラムする。隊員にからからかわれる。
ネイサン・デイは代表作に『エイリネイト/侵略地区』などがあります。
フローレスの救出作戦に参加すると考えていたが、チームから笑われてしまう。
長らく実戦を離れていたカーソンに、情報戦略システムであるアダムの視界を手渡した。
廃棄されたドロイドを使い、アダムのプログラムを組み込んで仲間の兵士を作った。
最後はミッキーの裏切りで捕らわれると、ロボスーツの性能を確かめるべく射殺された。

ミッキー(演:ブレイク・ウェブ)
軍曹。フローレスの救出作戦に来たカーソンを出迎えた兵士。カーソンとは顔見知り。
ブレイク・ウェブは代表作に『エイリネイト/侵略地区』などがあります。
廃棄されたドロイドから情報を抜き取るべく、カーソンとともにその現場へ向かった。
現場に復帰したカーソンを信頼しておらず、頭のチップについて気になっていた。
実はエンジェル・マルヴァドと裏で繋がっていて、すべての作戦を漏らしていた張本人。
最後はカーソンたちを捕らえるが、マルヴァドに用済みだとして銃撃で吹き飛ばされた。

クリス(演:アレックス・ハートマン)
伍長。フローレスの救出作戦に来たカーソンを出迎えた兵士。銃撃戦で死を覚悟した。
アレックス・ハートマンは代表作に『Warrior Showdown』、『Take a Chance』がある。
スチュワートとともにマルヴァドに関する情報を集めるべく、フアレスの街へ繰り出す。
常にスチュワートとチームを組んでいて、ルークが何か言うと一緒にからかっていた。
クラブでのマルヴァドの部下を探し出す作戦では、撃たれたスチュワートを担いでいた。
最後はカンフーを披露し、爆死したスチュワートの元に駆けつけるも同じく爆死した。

スチュワート(演:ジェイ・ウィテカー)
伍長。フローレスの救出作戦に来たカーソンを出迎えた兵士。隊長の自己紹介を気にした。
ジェイ・ウィテカーは代表作に『大統領暗殺』、『プリズン・フリーク』などがあります。
バーニーの命令を受けて、仲が良いクリスとともにフアレスの街へ繰り出していた。
チームのムードメーカー的な存在で、常に軽口を叩いてルークをからかっている。
クラブでのマルヴァドの部下を探し出す作戦では、待ち伏せに遭ってしまい撃たれる。
最後はロボスーツのマルヴァドに車で挑むが、ロケット砲を食らって爆死した。

バーニー・ヘルナンデス(演:カイラー・スティーヴン・フィッシャー)
軍曹。フローレスの救出作戦に来たカーソンを出迎えた兵士。カーソンとは旧知の仲。
カイラー・スティーヴン・フィッシャーは代表作に『Wild Horses』、『Limelight』がある。
フローレスの救出作戦では指揮を執るが、問題児であったカーソンを信用していない。
将軍からの命令でカーソンをチームに出迎えたが、彼のチップが最重要だと知らされる。
クラブにいたマルヴァドの部下を探す作戦を展開するもミッキーの裏切りで失敗してしまう。
最後はクラブに潜入するが、ミッキーの裏切りによって思わぬ襲撃で殺されてしまう。

エステヴァン・フローレス(演:クリス・パーズキー)
元米軍主任技術士。現在はギアサイド社に勤務する。マルヴァドに娘を人質に取られている。
クリス・パーズキーは代表作に『ダブル・テンプテーション』、『ホット・ホット』がある。
マルヴァドの言いなりでドロイドを作っていたが、一向に進まない作業に脅されている。
ガブリエルの計らいで囚われていた娘と再会し、なんとか仕事を終わらせようとする。
なんとかロボスーツを完成させるも協力を拒否し、切れたマルヴァドに刺されてしまう。
最後は駆けつけたアダムにカーソンのチップの秘密を教え、逆転する手を与えて死亡した。

ガブリエル・マルヴァド(演:オスカル・オリバレス)
麻薬組織を率いる幹部。ボスは父親で取引の場では交渉役を担当する。現場の指揮も執る。
オスカル・オリバレスは代表作に『Cuatro lunas』、『Estrellas solitarias』があります。
救出にやって来たカーソンを出迎え、自らドロイドを率いて奇襲を仕掛けるも父親が制止。
亡くした母親を強く思っているが、その一方で臆病者という父親の評価を必死に挽回を図る。
人質となっていたフローレスを匿うが、それを知ったエンジェルによって殺されてしまう。
最後はクラブに来たバーニーたちを襲撃するが、カーソンの作戦でドロイドに射殺された。

エンジェル・マルヴァド(演:ダニー・トレホ)
麻薬組織を率いるボス。軍用ドロイドを使ってフアレスを武力で支配している。
ダニー・トレホは近年の出演作に『トゥームストーン/オーバーキル』、『最強サイボーグX』などがあります。
15年も島の監獄にいて劣悪な環境の中、死の聖母を見た事で殺しで生き続けている。
何よりも暴力を第一に考えていて、母親を思う息子のガブリエルを臆病者だと評価する。
自分たちを脅かす海兵隊のミッキーと繋がっていて、作戦の前に連絡を受けて対処していた。
最後はロボスーツに乗って海兵隊を殺すが、結局はカーソンとアダムの連携で抹殺された。

感想

個人的な評価

本作は『未体験ゾーンの映画たち2018』にて上映された作品です。
この作品は『最強ゾンビ・ハンター』で製作と編集を担当したクリス・リーの長編映画デビュー作となっています。
近未来を意識した軍用ドロイドを中心にした物語だが、完全なる低予算のB級映画でした。
物語の重要なポイントとなるドロイドのデザインは悪くないけど、動いてしまうとカクカクすぎて微妙さが露呈してしまう。
低予算のSFアクション映画ほど無謀な挑戦としか言えず、本作はまさしく教科書になるような悪い出来の作品でした。
ドロイドの設定や主人公の頭に埋め込まれたチップの設定は悪くないだけに、低予算という点が完全に足を引っ張っていました。
しかし、それ以上に脚本や演出が悪く、これは低予算を言い訳にできないほどヒドイです。
まず、緊張感が漂うはずの救出作戦なのに、最初から最後までそれを感じさせないユルユルでダラダラした展開です。
ここまで緊張感を持たせないのは、逆にスゴイ才能ではないかと思ってしまうほどです。
次にダニー・トレホの暴走ぶりは相変わらずだが、もう最後の方ではただ暴れるだけの脳筋になってしまいました。
どっちかと言えば、人間味のあった息子の方がキャラクターとして深みがあったのに、なぜ使い捨てにしたのか分かりません。
どうしてもダニー・トレホというブランドに目を奪われたのか、どう考えてもラストボスには相応しくなかったです。
最後にチームの中に裏切り者がいるというのに、なぜかそれを探らずに作戦を続行するという頭の悪い事を平然とやります。
作戦が何度も漏れて指揮をする兵士が死んでいるにも関わらず、対応策もなしで敵のアジトに乗り込むのが論外だろう。
本作は題材やアイディアは悪くないけど、映画として形を作るのが素人だったが致命的なところでした。
ワクワクもせず、緊張感もない上に、ダラダラした救出作戦は珍しいと言える作品でした。