作品情報
公開年月 | 205/10/31 |
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ジャンル | ラブロマンス/コメディ/青春 |
原作 | 河原和音(原作)、アルコ(作画) 『俺物語!!』 |
監督 | 河合勇人 |
脚本 | 野木亜紀子 |
製作 | 中山良夫 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
高校1年生の剛田猛男は、その高校生離れしたルックスでほとんどの女子から恐れられていたが、見た目に反して誰よりも純情で優しく正義感に溢れる男だった。
無二の親友である隣家に住む幼馴染みの砂川誠はイケメンの同級生で、猛男が好きなる女の子は例外なく彼が好きだった。
そんなある日、街中でチンピラに絡まれていた女子高生・大和凛子を助けた猛男は、ひと目で恋に落ちてしまう。
しかし後日、大和と再会した猛男は、彼女もまた他の女子と同じように砂川が好きだと悟ってしまう。
激しく落ち込みながらも、大親友の砂川のために二人の仲を取り持とうと猛男は健気に奮闘するのだった。
登場人物&出演者
・剛田猛男(演:鈴木亮平)
主人公。体と声が大きく、謹厳実直で人助けを惜しまない正義感の強く、不器用な男である。
鈴木亮平はテレビドラマ、映画、舞台と幅広く活躍し、特にその徹底した役作りも話題になります。
役作りに定評のある鈴木亮平だからこそ、この漫画的なキャラクターを演じきる事ができた。
始まって数分で剛田猛男というキャラクターを豪快に演じているのは素晴らしいの一言。
猛男の中だけで起きる壮絶なる勘違いで物語を引っ張っていくが、間を持たせてくれます。
・大和凛子(演:永野芽郁)
ヒロイン。お菓子作りが得意で、感受性が強く、よく笑いよく泣き、天然な一面を持つ。
永野芽郁は子役から活動しており、テレビドラマや映画など幅広く活躍しています。
チンピラ風の男に絡まれているところを猛男に助けてもらって以来、一途に彼を想っている。
猛男の壮絶な勘違いによるすれ違いで悲しい思いをするも、それでも想いは変わらず。
永野芽郁の演技もなかなか良く、恋する乙女というキャラクターを上手く表現している。
・砂川誠(演:坂口健太郎)
猛男の幼馴染みで親友。猛男とは真逆でクールで寡黙だが、友達思いで勘が鋭い。
坂口健太郎はモデルとしてデビューし、テレビドラマや映画などで活躍しています。
強烈なキャラクターの猛男に押され気味だが、坂口健太郎は良いバランスの取り方です。
勢い任せな猛男とは対照的に、一歩引いたところから物事を見ている点では対照的な存在。
ストレートに言ってしまえば簡単だが、敢えて言わないところもなかなか小気味良い。
・剛田ゆり子(演:鈴木砂羽)
猛男の母親。豪快な肝っ玉母ちゃんで、お惣菜屋でパートをしている。
鈴木砂羽はテレビドラマ、映画、舞台、バラエティと幅広く活躍しています。
勘違いする猛男が気づく手助けをするが、基本的にちょっかいを出しているだけ。
・剛田豊(演:寺脇康文)
猛男の父親。猛男同様に濃い眉ともみ上げで、とにかくダンディな性格を持っています。
寺脇康文はテレビドラマや映画、舞台にバラエティと幅広く活躍しています。
登場シーンは非常に短いが、悩む猛男に助言をする重要な役目を担っています。
感想
個人的な評価
原作は少女漫画で現在でも連載しているようです。
タイトルだけは知っていたが、近年では漫画を実写映画化する事が多い。
その中の一つという認識しかなく、実はあまり期待していなかった。
そもそも、邦画による漫画原作の実写映画は軒並み不発で終わっている事が多い。
なので、期待する方が不自然であり、ハードルは自然と下がるのは当然だろう。
そう思っていたが、本作は漫画的な展開ながらも、登場人物はしっかりと自分の役目が分かっている。
何より演じている役者が素晴らしく、主要人物である猛男、凛子、砂川の三人のバランスは絶妙と言えます。
猛男を演じた鈴木亮平は言うまでもなくハマっていて、漫画的なキャラクターを完全に実写化している。
ヒロインとなる凛子を演じた永野芽郁はまさに恋する乙女であり、喜怒哀楽のすべてをぶつけている。
最後に砂川を演じた坂口健太郎は嫌味が一切なく、最初から最後まで親友の事を思っていた外見、内面とも正真正銘のイケメンだった。
この三人による物語の展開は非常に面白く、バランスが絶妙だから間延びはしない。
不器用な猛男、天然な凛子、この二人に挟まれる砂川の立ち回りも非常に良かったです。
猛男に対しては長年の親友らしく、直接的ではなく、回りくどいも彼らしい伝え方が良かった。
本作は猛男と凛子の恋物語であるけど、同時に猛男と砂川の友情物語でもあります。
ストーリーについては単純で分かりやすいが、これは強烈なキャラクターを持つ主人公だからこそ際立っています。
余計な仕掛けはいらず、主人公のパワーに頼ったストーリーテリングは、実写映画化された漫画の中では高い完成度だと思う。
本作はまだまだ広がる事ができますし、今後は砂川がどうなっていくか気になる。
まさに青春という感じの作品で、泣いて笑う登場人物に共感もできる良作だと言えます。