映画 暗殺教室/卒業編 RE-2477

作品紹介

公開年月  2016/03/25
ジャンル  学園/コメディ
原作  松井優征 『暗殺教室』
監督  羽住英一郎
脚本  金沢達也
製作  石原隆、渡辺直樹、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

なぜ担任となった“殺せんせー”の暗殺を政府から託された椚ヶ丘中学校の3年E組の生徒たちが2学期を迎え、残された時間はあと半年。
そんな中、新たな暗殺者が姿を現すが、それは殺せんせーの名付け親でもある茅野カエデ。
カエデは自らの正体を元E組担任・雪村あぐりの妹と明かし、隠していた黒い触手で殺せんせーに戦いを挑むのだった。

登場人物&出演者

【3年E組の生徒】

潮田渚(演:山田涼介)
主人公。弱そうな見た目だからこそ一流の暗殺者になれると殺せんせーに認められる。
山田涼介は近年の出演作に『鋼の錬金術師』、『ナミヤ雑貨店の奇蹟』などがあります。
進路相談ではクラスで唯一将来が決められないが、暗殺者としての腕が認められる。
殺せんせーが爆発する事を知り、なんとか助けようと反対意見のカルマとタイマン勝負する。

赤羽カルマ(演:菅田将暉)
過去に担任の裏切りで信じられなくなるが、殺せんせーの生徒を思う気持ちに触れて変わる。
菅田将暉は近年の出演作に『火花』、『銀魂』などがあります。
進路相談では寺坂のようなバカを政治家にして、裏で操るという将来の希望を口にする。
殺せんせーが爆発する事を知り、殺意を研ぎ澄ます為に殺す方向で渚と対立する。

茅野カエデ(演:山本舞香)
殺せんせーと律の名付け親として唯一の見せ場で存在感を示したが、空気みたいなヒロイン。
山本舞香は近年の出演作に『ブルーハーツが聴こえる』、『ひるなかの隆盛』があります。
前作ではあまり目立たなかったが、急に本作ではセリフが多くなって冒頭で目立っている。
雪村あかりの妹であり、姉を殺したと勘違いし、触手を埋め込んで密かに狙っていた。

律/自立思考固定砲台(演:橋本環奈)
箱型ロボットの人工知能。殺し屋として転校生となるが、考えを改めてアプリに変身する。
橋本環奈は近年の出演作に『銀魂』、『ハルチカ』などがあります。
相変わらず人工知能として情報を提供するが、久しぶりに武装を展開していました。
政府による最終ミッションで無力化され、重要なところで役立たずになる。

堀部イトナ(演:加藤清史郎)
柳沢誇太郎により触手を移植されるが、渚とカルマにより触手を失ってしまう。
加藤清史郎は近年の出演作に『愛と誠』、『friends/フレンズ・もののけの島のナキ』などがあります。
気がつけば、当たり前のようにE組へ馴染んでいて、相変わらずの無感情。

奥田愛美(演:上原実矩)
メガネをかけて内気な女子生徒。前作では理科の成績が優秀で独自に毒を生成する。
上原実矩は代表作に『君に届け』、『大人ドロップ』などがあります。
中学生なのに科学者でも難しい化学式を解くというぶっ飛んだ設定を披露してくれた。

【3年E組の先生】

烏間(演:椎名桔平)
殺せんせーとはあくまで職務上の付き合いでそれ以上の感情を持ち出さない。
椎名桔平は近年の出演作に『新宿スワンⅡ』、『Darc』などがあります。
防衛省の人間としてE組に現実を突き付けるが、

イリーナ・イェラヴィッチ(演:知英)
前作で一番いらない登場人物で、単純にエロだけの存在でした。
知英は近年の出演作に『全員、片想い/「片想いスパイラル」』があります。
本作では金髪がバージョンアップし、もはや暗殺者という設定がぶっ飛んでいる。

殺せんせー/死神(声/演:二宮和也)
雪村あぐりの遺志を引き継いでE組の担任になって生徒たちに信頼を得ている。
二宮和也は近年の出演作に『ラストレシピ/麒麟の舌の記憶』、『母と暮らせば』があります。
茅野カエデの復讐劇から始まり、いよいよ過去が語られる事になります。
人間だった頃は二宮和也が演じているが、さすがに他とは圧倒的な差がありました。
しかし、殺せんせーに戻った時のギャグみたいな姿はなんだか残念に感じた。

雪村あぐり(演:桐谷美玲)
3年E組の担任。柳沢誇太郎の許嫁で、死神の監視役として夜は研究室で対話する。
桐谷美玲は代表作に『女子ーズ』、『ヒロイン失格』などがあります。
死神を殺せんせーにE組を託された張本人で、彼を変えた重要な人物である。
しかし、演じている桐谷美玲は本当に見た目だけで演技力はヒドイとしか言えない。
何より演技力がある二宮和也との対比で更にヘタクソ加減が余計に目立った。

【その他】

シロ/柳沢誇太郎(演:成宮寛貴)
前作では堀部イトナの保護者を名乗る。次に触手を埋め込んだ茅野カエデを駆り出す。
成宮寛貴は代表作に『ドロップ』、『逆転裁判』などがあります。
実は殺せんせーを今の姿に改造した張本人で、雪村あぐりの許嫁であった。
あかりを単なる召使いとしか捉えておらず、殺せんせーの脱走を阻止する人質にする。
すべてを失ってしまい、触手を生やす薬を投与し、寿命をすり減らしバケモノに変化する。

感想

個人的な評価

前作ではジャニーズファンが喜ぶ配役により、それなりのヒットをした続編。
個人的にはクソ映画として認識した前作と違って、本作は過去に踏み込む内容となっている。
その為、声だけの出演だった二宮和也が人間の姿で登場する事になりました。
前作は生徒たちの拙い演技による学芸会が展開されたが、本作は二宮和也の上手さが際立つ。
過去編では二宮和也のおかげで深みのある作品になりそうな印象だが、演技がヘタクソな桐谷美玲のおかげで台無しになります。
桐谷美玲はキレイな人ですが、女優としての実力はほぼないと言ってもいいレベルでした。
ただ、あまりにも過去編に時間を割いたせいで、本来のE組のエピソードが薄まった。
過去編が終わってからの渚とカルマのタイマン勝負にあまり意味がなかったと思う。
そんなに時間を使う必要があったのかと思うぐらい、意味合いを感じられなかったのです。
あとは溜めに溜めたはずの茅野カエデの復讐劇があっさりと終わってしまうのも微妙。
本来なら、もっと時間を注ぐべきエピソードなのに、あっさりと片付けるのは間違っている。
ここら辺が演出の悪さであり、過去編とカエデの復讐を上手く魅せるべき描写なのに、さっさと終わらせるのはダメ。
そもそも、前作でもそうだったが、対決のシーンがあっさりしていて面白味がない。
メインじゃないにしても、やるからには工夫が欲しいけど、色々と制限があったのだろう。
あとは中学生如きにやられる自衛隊の無能さもさすがにやり過ぎでした。
あくまで生徒たちは中学生なのに、難しい化学式なんかも解いてしまうぶっ飛んだ展開。
その薬品はどこから手に入れたのだろうかというツッコミは入れるべきじゃない。
結局はジャニーズ向けの作品であり、原作ファンが観ても決して満足できないだろうし、映画としても学芸会レベルの演技と内容に飽きられる。
それでも二宮和也だけはしっかりと雰囲気を作っていたのは大きなフォローになりました。