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サイレン/SiREN VD-153

サイレン/SiREN VD-153

作品紹介

公開年月  2016/12/01
ジャンル  ホラー
原作  なし
監督  グレッグ・ビショップ
脚本  デヴィッド・ブルックナー、ベン・コリンズ、ほか
製作  ゲイリー・ビンコウ、ジュード・S・ウォーコ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

結婚を控えたジョナは兄マックと友人たちと“さよなら独身パーティ”へ出かけた。
婚約者や恋人との連絡はもちろん、外部との連絡を一切遮断する為にマックは全員の電話を取り上げて盛り上げる。
そんな四人がたどり着いた店でハメを外すが、そこにはカルト教団が呼び出したリリスと呼ばれる怪物が潜んでいるのであった。

登場人物&出演者

ジョナ(演:チェイス・ウィリアムソン)
主人公。結婚を控え、兄のマックと友人たちに誘われて、嫌々ながらもパーティに行く。
チェイス・ウィリアムソンは代表作に『クリーチャーズ/異次元からの侵略者』、『SPARKS/スパークス』などがあります。
あくまで婚約者が一番だと言いながら、マックの誘いに乗って得体の知れない店に行く。
そこでリリスに出会い、一室に囚われていた彼女を救い出すもそれが間違えだと気づく。
なんとか逃げ出すもリリスに捕まり、歌声に魅了されてエヴァと思ってセックスしてしまう。
最後は妻の元に帰るが、そこにリリスが現れて、彼女を殺さない代わりに付いていく事に。

マック(演:マイケル・アーロン・ミリガン)
ジョナの兄。今回のパーティに気合いが入っていて、他の友人よりもテンションが高い。
マイケル・アーロン・ミリガンは代表作に『パラドックス』、『ドルフ・ラングレン/感染鮫』などがあります。
弟の結婚式に向けてベストマンとして盛り上げ役になり、冴えない最初の店に落胆する。
そこで怪しげな男にヤバイ店を紹介すると聞いて、全員の同意を得て向かう事となる。
ジョナの為だと思って危険な橋を渡り、ミスター・ニックスの支払いに快く応じる。
最後はミスター・ニックスに一撃を見舞うが、ナイフで腹を刺され喉を切られて死亡。

ランド(演:ヘイズ・メルキュール)
ジョナの友人。本来は付添人を頼まれるはずだったが、マックのせいでなしになってしまう。
ヘイズ・メルキュールは代表作に『幸せがおカネで買えるワケ』、『マスコット』がある。
それでもマックの性格を考えて承知し、何よりジョナの幸せを一番に思う友達想い。
ジョナとともに囚われていたリリスを逃すが、その時に用心棒の一人と争って気絶する。
ミスター・ニックスと用心棒に囚われると、拷問を受けて気絶するが、記憶も奪われる。
最後は拷問の記憶がなく、リリスとの人質交換として使われてなんとか無事に帰った。

エリオット(演:ランディ・マクダウェル)
ジョナの友人。四人の中では一番地味で、酒を運ぶ係とラリった時の運転手役となる。
ランディ・マクダウェルは代表作に『悪魔の毒々パーティ』、『ワン・ミス・コール』などがあります。
ミスター・ニックスに楽しい思いを勧められ、怖じ気づいたジョナをなぜか説得する役目に。
支払いを終えて気が大きくなり、ヒル入りの酒を飲んでせいで勝手にラリってしまう。
最後は車で逃げるがリリスによって放り出され、這いつくばったところを掴まれ食われる。

エヴァ(演:リンジー・ギャレット)
ジョナの婚約者。さよなら独身パーティに行くジョナに許可を出して彼を見送った。
リンジー・ギャレットは代表作に『グッド・ライ/いちばん優しい嘘』、『バッド、ママ』などがあります。
パーティに出かけていたジョナが心配となって電話をするが、危険な状況だと察知する。
なんとか帰ってきたジョナを出迎えると、兄が死んだ事を忘れて結婚記念日を楽しむ。
最後は家までやって来たリリスに襲われが、ジョナが一緒に行く事を決意して助かった。

バーテンダー(演:ブリタニー・ホール)
ミスター・ニックスが経営するナイトクラブの女バーテンダー。青い髪のカツラを被る。
ブリタニー・ホールは代表作に『Damaged Goods』、『The Best People』があります。
ミスター・ニックスの右腕や秘書的な役割をして、客に対して最大限のサービスをする。
実は青い髪のカツラの下にはウネウネとする太い髪があって、まるで虫のように蠢く。
支払いの代償となる記憶を食う虫であり、対象者の頸椎から侵入させて記憶を奪う。
最後はランドの拷問を記憶した虫をジョナに飲ませ、残業が2時間を超えると愚痴をこぼす。

ミスター・ニックス(演:ジャスティン・ウェルボーン)
怪物の専門家。カルト教団が呼び出したリリスに足枷をはめてペットにする危険な男。
ジャスティン・ウェルボーンは代表作に『悪魔の毒々パーティ』、『ファイナル・デッドサーキット3D』などがあります。
町外れにナイトクラブを経営し、そこでは常軌を逸した酒やストリップショーを展開する。
一番の見せ物がリリスであり、その代償として記憶を支払いにするシステムがある。
町全体がナイトクラブの常連で、ジョナたちが助けを求めた食堂にいた警官たちもその仲間。
最後はジョナの言葉で説得されたリリスが反旗を翻し、歌声に魅了されて呆気なく殺された。

リリス(演:ハナー・フィーアーマン)
カルト教団が呼び出した怪物。歌声で男性を魅了し、呆然と立っている間に襲って食う。
ハナー・フィーアーマンは代表作に『V/H/Sファイナル・インパクト』がなどがあります。
ミスター・ニックスの足枷でナイトクラブの一室に監禁され、男たちに歌声を聞かせていた。
そこでやって来たジョナにひと目惚れし、助け出してもらい自由になると外に出て行く。
ジョナを追って多くの人間を殺していくと、ようやく見つけると森に連れ出して犯す事に。
最後はミスター・ニックスを殺し、ジョナを追って妻を殺さない代わりに彼を連れ出した。

感想

個人的な評価

本作は『V/H/Sシンドローム』という映画に収録された短編映画をグレッグ・ビショップ監督が長編バージョンとして製作した作品となります。
短編映画の監督はデヴィッド・ブルックナーで、本作で脚本として参加しています。
物語のテーマになっている「リリス」というのは、別名を「セイレーン」と呼ばれ、ギリシア神話に登場する海の怪物です。
上半身が人間の女性で下半身が魚であり、美しい歌声船乗りたちを遭難や難破させる。
本作では歌声で魅了する設定だけが生きていて、あとは背中から飛膜が出て、襲撃する時に鋭い牙と不気味な顔になる。
ほとんどは裸でいる事が多く、スタイル抜群で顔も美人だが、襲撃する時に顔が少しだけ変化するけど、それがもの凄く不気味に感じられる。
ここら辺は本作で一番の怖いポイントであり、他の描写については王道的なホラー映画の範疇に治まっている。
基本的に夜の薄暗い時間となっている為、リリスの全体像はほとんど分からないのに、なぜか顔だけはハッキリと映ります。
その点では監督はちゃんと一番の不気味な部分を知っているが、他の演出があまりにも稚拙な為に活かしきれていない。
元々は短編映画だったので、完全なるネタ的な要素が高いせいもあって、ストーリーはあくまで後付けみたい印象を受ける。
さよなら独身パーティはアメリカで良く行われる事だが、本作では四人いるのに一人は完全に意味のないキャラクターになっていた。
あと、主人公と兄の関係も曖昧な感じになっているせいもあって、親友の方が生き残るのは逆に納得できなかった。
もう一人の友人は扱いが雑だった上に、退場の仕方も雑すぎて逆に可哀想でした。
兄も最初だけはテンションが高かっただけで、あとは店に連れて行くまでの役目で、最後は犠牲になるしか見せ場がなかったという。
主人公もなぜリリスが気に入ったのか説明やハッキリとして理由がなく、フワフワしたまま最後は連れ去られてしまう。
それと、そんな危険な怪物を足枷だけで縛る事ができたミスター・ニックスという男の説明もほとんどない。
もの凄い大物感を出しているけど、ベースとなる描写がないせいで今一つ乗り切れなかったキャラクターでした。
本作は低予算ホラー映画という事で、舞台を夜の時間にして色々とごまかしていたが、意外にもテンポが良かったからそこまで悪くないイメージを持った。
ただ、全体的に説明と描写不足になっていて、リリスが何者かも分からないまま最後まで強引に突ききった感じでした。
とりあえず、本作の良かった点が不気味な顔のリリスであり、それ以上でもそれ以下でもなかった作品でした。

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