スパイダーマン:ホームカミング MY-269

作品紹介

公開年月  2017/07/07
ジャンル  SF/アクション
原作  スタン・リー(原作)、スティーヴ・ディッコ(作画) 『スパイダーマン』
監督  ジョン・ワッツ
脚本  ジョナサン・ゴールドスタイン、ジョン・ワッツ、ほか
製作  ケヴィン・ファイギ、エイミー・パスカル
製作国  アメリカ
鑑賞方法  購入ブルーレイ

あらすじ

ニューヨークに暮らす高校生のピーター・パーカーは、トニー・スタークに見込まれ、彼が開発したスーツを着てスパイダーマンとして街を守っていた。
そんな中、スタークに仕事を奪われたエイドリアン・トゥームスは、地球外の物質から強力な兵器を作り、ニューヨークを危機に陥れようとした。
アベンジャーズに任せろとスタークの忠告を聞かず、一人前のヒーローに認めてもらおうとピーターは一人で立ち向かうのであった。

登場人物&出演者

ピーター・パーカー/スパイダーマン(演:トム・ホランド)
主人公。高校生。スーパーパワーを得てから自警団活動し、自作のスーツと糸を使い活躍。
トム・ホランドは代表作に『白鯨との闘い』、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』などがあります。
トニー・スタークからハイテクスーツをもらい、ハッピーに活動報告しながら日々を過ごす。
しかし、まだ若いという理由でスタークから軽視され、認めてもらう為にトゥームスを追う。
一度はしくじってしまい、スタークからも見放されスーツも取り上げられ、普通の高校生に。
最後はスーツがなくても活躍できると信じて、トゥームスを倒し、スタークも彼を認める。

メイ・パーカー(演:マリサ・トメイ)
ピーターを育てた親。過去に夫を亡くしており、その為にピーターを過剰に心配する。
マリサ・トメイは代表作に『イン・ザ・ベッドルーム』、『レスラー』などがあります。
類い希なる美貌と抜群のスタイルを持ち、周囲の男性を自然と魅了するほどの色気を放つ。
ピーターが隠し事をしていると勘づくが、彼がスタークとの仕事でクビになって慰めた。
ホームカミングでリズと一緒に行くとピーターに言われ、どうすればいいか一緒に考えた。

リズ(演:ローラ・ハリアー)
ヒロイン。ピーターが片想いするクラスメイト。学力コンテストチームではキャプテン。
ローラ・ハリアーは代表作に『ラスト5イヤーズ』、『Fourth Man Out』などがあります。
金持ちの一人娘でホームパーティをするほどの行動力を持ち、将来について真剣に考える。
実はトゥームスの娘という衝撃の事実をピーターが知り、顔が強ばっていた印象が強い。
結局はトゥームスが捕まった事により、母と一緒にオレゴン州へ引っ越す事となった。

ネッド(演:ジェイコブ・バタロン)
ピーターのクラスメイトで親友。ピーターがリズに片想いしていると知って告白を勧める。
ジェイコブ・バタロンは代表作に『North Woods』、『The True Don Quixote』がある。
ピーターの良き親友で常に学校では一緒に行動し、何度にも家へ遊びに来ている。
当初はピーターがスパイダーマンだと知らなかったが、正体を知ってしつこく質問していた。
リズがスパイダーマンが好きだと分かり、ピーターが友人だと大声で言って注目される。
最後はピーターがトゥームスとの対決する時、学校のパソコンルームからサポートしていた。

ミシェル・ジョーンズ/MJ(演:ゼンデイヤ)
ピーターのクラスメイト。何かにつけてピーターの側にいて皮肉を言う。
ゼンデイヤは代表作に『フレネミーズ』、『ゾーイの秘密アプリ』などがあります。
気づいたらピーターとネッドのいるところにいて、何かと一言を言わずにいられない。
学力コンテストではチームを優勝に導いた功労者で、時期キャプテンに指名される。
友人がいなかったが、学力コンテストを通じて友人ができ、みんなから「MJ」と呼ばれる。

ユージーン・“フラッシュ”・トンプソン(演:トニー・レヴォロリ)
ピーターのクラスメイトでイジメっ子。ピーターに「ペニス・パーカー」と名付けた脳筋。
トニー・レヴォロリは代表作に『グランド・ブダペスト・ホテル』、『フィフス・ウェイブ』などがあります。
何かにつけてピーターにちょっかいを出すいいヤツで、目立たない彼を目立たせてくれる。
学力コンテストでは補欠として参加し、大会にいなかったピーターの代役だが役立たず。
最後はホームカミングから帰る時にスパイダーマンから車を強引に取られてしまう。

アン・マリー・ホーグ(演:タイン・デイリー)
スターク・インダストリーズと政府で共同設立されたダメージ・コントロールの長官。
タイン・デイリーは代表作に『ダーティハリー3』、『うちへ帰ろう』などがあります。
作業していた現場に現れ、トゥームスたちの仕事を平然と取り上げる役人らしい言動をする。

ハッピー・ホーガン(演:ジョン・ファヴロー)
トニー・スタークの元運転手。現在はピーターのお目付兼アベンジャーズ・タワーの責任者。
ジョン・ファヴローは近年の出演作に『ジャングル・ブック』、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』などがあります。
新しいアベンジャーズ本部への引っ越しで忙しい中、頻繁に連絡するピーターに辟易する。
トゥームスの悪事を伝えようとしたピーターを無視して、引っ越しの飛行機を狙われる。
ピーターの活躍でトゥームスは捕まり、荷物を奪われずに済んでクビを免れた事を感謝した。

トニー・スターク/アイアンマン(演:ロバート・ダウニー・Jr)
アベンジャーズの中心的人物。ピーターをヒーローに抜擢し、彼にAIのスーツを与える。
ロバート・ダウニー・Jrは近年の出演作に『ジャッジ/裁かれる判事』、『シェフ/三ツ星フードトラック始めました』などがあります。
当初は若いという事で無茶をさせないように地道なヒーロー活動を強く推奨していた。
無茶をしてしまうピーターに説教を垂れるが、それは自分の父みたいとセルフツッコミする。
ピーターの活躍を認め、彼をアベンジャーズへスカウトするが、まさかの拒否に戸惑う。
50人の記者が発表を待つ中、ごまかす為にペッパー・ポッツとの結婚発表に切り替えた。

ジャクソン・ブライス/初代ショッカー(演:ローガン・マーシャル=グリーン)
トゥームスの部下。右手にバスもひっくり返すほどの衝撃波を生み出すガントレットを装着。
ローガン・マーシャル=グリーンは代表作に『デビル』、『プロメテウス』などがあります。
後始末の処理をしていた頃から遅刻して、自由気ままに働いていた態度の悪い従業員。
トゥームスが武器の密売を始めると、売り捌く為に目立つ行動をしたせいでクビになる。
その際に脅迫のような言葉をトゥームスに言うが、家族を守る為に消されてしまう。

ハーマン・シュルツ/二代目ショッカー(演:ボキーム・ウッドバイン)
トゥームスの部下。常にブライスと行動をしていたが、身勝手なブライスと違って冷静沈着。
ボキーム・ウッドバインは代表作に『ザ・ロック』、『山猫は眠らない2/狙撃手の掟』などがあります。
ブライスがトゥームスを脅迫して粛清されると、彼が装着していたガントレットを受け継ぐ。
スパイダーマンに悪事が暴かれ、アベンジャーズやFBIに狙われるとして逃げようとする。
トゥームスの提案した大仕事に賛同し、邪魔者となるピーターの始末をするも返り討ちに。

フィニアス・メイソン/ティンカラー(演:マイケル・チャーナス)
トゥームスの部下。後始末の仕事をしていた頃からチタウリの技術を独自に研究していた。
マイケル・チャーナスは代表作に『メッセンジャー』、『ボーン・レガシー』があります。
ダメージ・コントロールに仕事を奪われた後、ガラクタから武器を作り出せると呟いた。
その後、トゥームスたちがかき集めたチタウリのガラクタで様々な武器を作り出していく。
最後は大仕事として飛行機から大量の武器や貴重品を奪うべくトゥームスをサポートした。

エイドリアン・トゥームス/バルチャー(演:マイケル・キートン)
悪役。残骸処理会社の社長。「ニューヨーク決戦」で後始末を任されて儲かっていた。
マイケル・キートンは近年の出演作に『ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ』、『スポットライト/世紀のスクープ』などがあります。
ダメージ・コントロールに仕事を奪われてしまい、家族を養う為に悪事へ手を染める。
8年間も水面下で動いて誰にも知られず、チタウリの技術を用いて独自の武器を開発する。
実はリズの父親で彼が必死に守ろうとする家族だと知ったピーターはショックを受ける。
最後は飛行スーツが爆発して死にかけたところでピーターに助けられ、刑務所送りとなる。

感想

個人的な評価

本作は『スパイダーマン』の第6作目であり、リブートした新シリーズの1作目となります。
サム・ライミ監督版やマーク・ウェブ監督版では、それぞれが独立した作品でしたが、本作から“マーベル・シネマティック・ユニバース”に属する作品となりました。
本作のベースは『アベンジャーズ』での死闘から8年後の舞台で、ピーター・パーカーはまだ駆け出しのヒーローである。
それを見つけて抜擢したトニー・スタークにより、ハイテクスーツを譲り受けて日々を地道な活動をしている。
ただ、認められてアベンジャーズに入りたいピーターは、自分の力を見せるべく勝手に行動をしてしまうのです。
そこから失敗を重ねてしまい、結局はスーツまでも取り上げられ、ヒーローの資格がないとスタークに見捨てられます。
もちろん、それで終わるはずもなく、立ち上がったピーターはハイテクスーツなしでもヒーローであると証明する。
これまでのシリーズとして大きく違うのは、常に誰かが助けてくれるという保険がある点。
もし、ピーターがピンチになった時、スタークがアイアンマンのスーツを飛ばして助けてくれるという保証があります。
そのせいで本作のスパイダーマンは一番頼りなく、まさにスタークが言うように「ガキ」だという印象が強く残りました。
サム・ライミ監督版では私生活とヒーロー活動の間で揺れる等身大の高校生が悩みながらも、巨大な敵に怯む事なく戦っていた。
マーク・ウェブ監督版ではリア充生活とヒーロー活動で浮かれるイケメンが強すぎる敵と軽い感じで戦っていました。
このように以前のスパイダーマンは自分だけの力で立ち上がっていたが、本作は助けてくれる存在がいるせいで今までの魅力が半減している。
それになぜかヒロインがブスという残念な仕上がりで、私生活のピーターに羨ましさはまったく感じさせません。
というより、もしかすると本当のヒロインは育ての親であるメイ・パーカーかもしれません。
それぐらいリズやミシェルとは段違いの色気を放っていて、女優陣の中で一番の魅力的な女性というよく分からない配役でした。
一方で悪役でありながら純粋な悪ではないバルチャーを演じたマイケル・キートンはさすがとも言うべき存在感でした。
まさか初代バットマンが今度、鳥人間のバルチャーになるとは誰も予想できなかっただろう。
ヒーローの心情を知っているからこそ、家族を守るという大儀を抱えて説得しようとする姿に悪ではない彼なりの正義が見えました。
あとはスタークとハッピーのコンビも久しぶりに見て、楽しめたし、一瞬だったがスタークとペッパーのシーンも良かった。
『スパイダーマン』はマーベル・シネマティック・ユニバースに絡んでくるが、今後はどのように関わっていくか楽しみです。