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ザ・スタッフ VD-58

ザ・スタッフ VD-58

作品紹介

公開年月  1985/06/14
ジャンル  SF/ホラー/コメディ
原作  なし
監督  ラリー・コーエン
脚本  ラリー・コーエン
製作  ポール・カータ
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ジョージア州ミッドランドで甘くておいしい物体“スタッフ”が発見され、アイスクリームに代わるデザートとして瞬く間に市場を席巻。
元FBI捜査官のモー・ラザーフォードは産業スパイとして“スタッフ”の製造の秘密を探ろうと潜入する。
調査するモーはやがて関係者の失踪、原材料が不明な成分などの不可解な出来事を知り、更に真実を探ると“スタッフ”は人類を脅かす生命体だと突き止めるのだった。

登場人物&出演者

モー・ラザーフォード(演:マイケル・モリアーティ)
主人公。元FBI捜査官で現在は産業スパイとして“スタッフ”の調査に乗り出す。
マイケル・モリアーティは代表作に『ドッグ・ソルジャー』、『スパイダー』があります。
自己中で言われたくない事をズケズケと口にして、その場を自分のペースに持ち込む男。
スーツの下に革のブーツを履いていて、それは寝る時でも脱ぐ事はない。
産業スパイというよりはジャーナリストっぽい立ち回りで寒い持ちネタがある。
最初からスタッフは怪しいモノだと主張し、関係者が全員加担している事を指摘する。

ニコール(演:アンドレア・マルコヴィッチ)
ヒロイン。CMディレクター。世間で流行している“スタッフ”の名付け親。
アンドレア・マルコヴィッチは代表作に『エアポート’80』、『スペースハンター』がある。
あらゆる手段で現在の地位を獲得し、強引に迫ってくるモーになぜか気がある。
モーの口車に乗って、彼と協力して現地工場への取材と称した調査に出向く。
モーと泊まっていたモーテルでスタッフに襲われ、ようやく危険なモノだと身を持って知る。

ジェイソン(演:スコット・ブルーム)
登校拒否の少年。冷蔵庫にあった“スタッフ”が動いているところを目撃する。
スコット・ブルームは代表作に『あのころ僕らは』、『クリステン・スチュワート/ロストガール』などがあります。
それ以来、スタッフが生き物だと主張して、近くのスーパーですべてぶち撒ける。
その後、家に軟禁状態となって、両親と兄はスタッフしか食べなくなって不安を抱く。
強引に食べさせられようとした時にちょうどモーが助けに来て間一髪で逃れる。
モーとともにスタッフの現地工場へ赴くが、タンクローリーのタンクに閉じ込められる。

チョコチップ・チャーリー(演:ギャレット・モリス)
元経営者。会社を買収されてクビになる。見返す為に“スタッフ”の調査に乗り出す。
ギャレット・モリスは代表作に『ショーン・コネリー/盗聴作戦』、『アントマン』がある。
武器を持たず、怪しい空手を使って敵を倒し、なぜかモーと協力する事になる。
二手に分かれてスタッフについて調査し、なぜかラジオ局にタイミング良く再登場する。
しかし、すでに体はスタッフに浸食されており、ニコールを襲おうとするも焼かれる。

スピアーズ大佐(演:ポール・ソルヴィノ)
反共産主義者。独自の民兵を組織して、古城に本拠地を構えている。
ポール・ソルヴィノは代表作に『グッドフェローズ』、『ふたりでスロー・ダンス』がある。
過去にモーが彼のロリコン趣味を暴き、その証拠のテープを奥さんに送っている。
モーの巧みな話術に誘導され、大金を叩いてラジオで全国民に警告を発する。

感想

個人的な評価

本作は大昔の子供の頃に鑑賞して以来、30年ぶりに鑑賞しました。
長年に渡って頭の片隅にあったが、どうにもタイトルが思い出せなかった作品。
それが似た『ブロブ/不明物体』だと思っていたが、どうやら本作だったようです。
確かアイスクリームのようなモノを食って、みんなおかしくなっていく物語だった。
ようやく本作だと知って、ちょっとばかり興奮するほどの再会となりました。
物語としては80年代らしく、設定からぶっ飛んでいるが、娯楽性に溢れています。
土台はどう考えてもあり得ないが、観ている側を楽しませようという心情が伝わってくる。
それは現代の映画と大きく違うところであり、監督たちは真に才能を発揮しています。
最初は少年が異変に気づき、次は産業スパイが出てくるという小さなスケール。
しかし、物語が進むにつれてスケールが大きくなっていき、最後は軍隊まで駆り出される。
まさしくぶっ飛んだ設定に負けないぶっ飛んだ超展開こそ80年代テイストだと言える。
本作は設定や物語だけじゃなく、主要人物たちの個性がかなり強烈なのも面白い。
主人公は自己中で嫌なヤツ、少年はキチガイ、ヒロインはビッチ、オモシロ黒人に反共産主義の軍人と実に分かりやすい。
彼らだけでも楽しめる作品は今じゃ作れないだろうと思うほどぶっ飛んでいます。
ツッコミどころ満載だが、それはもはや様式美と言えるような演出である。
これは80年代の作品だからこそ成立していて、今ではマネしても寒いだけだろうな。
本作は「ザ・80年代」と言える作品で、何も考えずに楽しめるポップコーン映画でもある。