EX MACHINA/エクスマキナ RE-698

作品紹介

公開年月  2007/10/20
ジャンル  SF/アクション
原作  士郎正宗 『アップルシード』
監督  荒牧伸志
脚本  たけうちきよと
製作  三宅澄二、遠藤茂行、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

各国の軍事衛星をオリュンポスの管理下に置く事を議題とした国際会議の開催が控えていた。
デュナンたちESWATはテロリストの鎮圧に従事していたが、任務の最中に彼女をかばったブレアレオスが負傷する。
傷心するデュナンの前に新たなパートナーとしてブレアレオスの遺伝子から創られた生身の彼と同じ顔の戦闘用バイオロイド・テレウスが現れる。
やがて国際会議の開催中にウェアラブル・インターフェイスの着用者が突然正気を失い、破壊活動を行う事件が頻発する。
しかし、それは単なる異常事態ではなく、更なる大規模なサイバーテロの予兆に過ぎなかったのだ。

登場人物&出演者

デュナン・ナッツ(声:小林愛)
ブリアレオス・ヘカトンケイレス(声:山寺宏一)
テレウス(声:岸祐二)
ヒトミ(演:沢城みゆき)

感想

個人的な評価

前作に引き続き今回も独特の3Dライブアニメという手法を使っています。
3DCGをセルアニメのような画風とモーションキャプチャーによるリアルな動きを再現している。
プロデューサーには『フェイス/オフ』や『レッドクリフ』二部作で監督を務めたジョン・ウーが担当しています。
ジョン・ウーと言えば白いハト、スローモーションなどの独特な演出で知られる有名な監督ですね。
更に音楽監修では細野晴臣が担当し、元YMOがHASYMO名義で書き下ろしたメインテーマが話題となっています。
その他にテイ・トウワ、コーネリアス、m-flo、rei harakamiなどが名を連ねる豪華な音楽に仕上がっている。前作ではデュナンがオリュンポスという理想都市を解明するとともに、テーマであったバイオロイドについて紐解いていた。
で、今回はそこから進展してデュナンと全身をサイボーグ化していた恋人のブレアレオス、それに彼の生身であるバイオロイド・テレウスとの関係性が主点となる。
そこにオリュンポスで流行っているウェアラブル・インターフェイスから始まるサイバーテロが絡んでくる。
さすがに原作者が『攻殻機動隊』の士郎正宗だけあって、世界観や設定は凝りに凝っているモノとなっています。
何より前作で新しい試みだった3Dライブアニメという手法が本作でも磨きがかかっているのは一番と言えるだろう。
特にキャラクターたちの動きはリアルであり、3Dアニメに見られる“不気味な谷現象”がまったくない。
本物の人間に近づけようとするあまり逆に不自然さが目立つ現象であり、アメリカの3Dアニメではよく見られます。
ですが、本作の3Dライブアニメは動きがリアルだけで実際のキャラクターはアニメとなっていて相乗効果を生み出している。
日本のアニメはディズニーと並ぶほど有名であるが、今後は本作のような技術がアニメーション映画の中心になるかも知れません。
オイラはそれほど本作で磨きがかかった3Dライブアニメの可能性について大きな期待を持たせるだけのモノを感じました。
それに本作でプロデューサーを務めるジョン・ウーの影響もあり、当然という感じで白いハトが登場したが、意外な使われ方でした。
やはり、この作品にもジョン・ウーが関わっているんだと思わせるだけのシーンは個人的にニヤッとさせられましたね。
物語は前作のデュナンからあまりスポットライトが当たらなかったブレアレオスが中心となっているのは面白い。
特にサイボーグである彼と生身である彼のバイオロイド・テレウスとの関係性も面白く、これは『攻殻機動隊』に通じています。
声の方はデュナンを担当した小林愛以外は大幅に変更が加えられているが、印象敵にはあまり違和感がなかったです。
深い世界観と設定の中で繰り広げるデュナンとブレアレオスの関係、更にテレウスとの関係は更に深みを出していて前作よりもバージョンアップしています。