ザ・アウトロー RE-3038

作品紹介

公開年月  2018/01/19
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  クリスチャン・グーデカスト
脚本  クリスチャン・グーデカスト
製作  ジェラルド・バトラー、ライアン・カヴァノー、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

冷静沈着でキレ者のレイ・メリーメンが率いる銀行強盗団は、緻密な計画を正確に遂行する事ができるスペシャリスト集団。
彼らに立ち向かうのは、目的の為なら手段を選ばない型破りで大酒飲みの刑事ニック・オブライエンが率いるロサンゼルス群保安局の重犯罪特捜班。
そんな中、メリーメンが究極の銀行強盗計画を立て、ニックたちの存在を知りながらもついに動き出すのだった。

登場人物&出演者

ニック・オブライエン(演:ジェラルド・バトラー)
主人公。重犯罪特捜班のリーダー。元ギャング。エリートの上司から存在を嫌われている。
ジェラルド・バトラーは近年の出演作に『ハンターキラー/潜行せよ』、『ジオストーム』などがあります。
元ギャングらしく法を無視したやり方でドニーを脅し、必要な情報を手に入れている。
仕事を優先しているせいで家庭崩壊を起こしていて、ついに妻が耐えられずに出て行かれる。
レイを逮捕する事だけに集中するようになり、ドニーの情報で銀行強盗の日にちを知る。
最後は街中での銃撃戦でレイたちを倒すが、首謀者だったドニーに出し抜かれたと悟った。

ガス(演:モー・マクレー)
重犯罪特捜班のメンバー。ニックが最も信頼する部下。離婚を経験しているらしい。
モー・マクレーは代表作に『大統領の執事の涙』、『わたしに会うまでの1600キロ』がある。
ニックとともに長年に渡ってレイを追っていて、彼が関わって事件で率先して現場に赴く。
遅れてやって来るニックの為に色々と説明する役を担い、他に必要な資料を取り揃える。
ニックが妻から離婚を言い渡された時に励まし、レイと邂逅する場面でも制止していた。
最後は街中での銃撃戦で逃げたルヴォーを銃撃して、娘の心配をした彼の最期を看取った。

・ドニー・ウィルソン(演:オシェア・ジャクソン・Jr)
バーで働いている。安酒を売って儲ける。過去にスピード違反で逮捕されて服役を経験した。
オシェア・ジャクソン・Jrは代表作に『ストレイト・アウタ・コンプトン』、『ゴジラ/キング・オブ・モンスターズ』などがあります。
ルヴォーの紹介でレイと会い、その運転技術の腕前を買われて銀行強盗団のメンバーとなる。
レイと繋がっている事でニックから尋問を受け、知っている事をすべて吐き出してしまう。
連邦準備銀行に配達員として入り、金が入った箱の中で待機し、袋に詰め込む役を担う。
最後は一時的に捕まるが、脱出してロンドンに高飛びし、今回の首謀者だと判明する。

エンソン・ルヴォー(演:カーティス・“50セント”・ジャクソン)
銀行強盗団の一人。レイとは軍人の同期。近接格闘部隊の所属で爆発物が専門だったという。
カーティス・“50セント”・ジャクソンは近年の出演作に『俺たちポップスター』、『大脱出2』などがあります。
レイに対して絶対の忠誠を誓っていて、何があっても彼の決定には素直に従っている。
16歳の娘がいて、恋人にパーティへ連れて行く際にはレイたちの前に出して脅しをかけた。
銀行強盗の時はレイとともに警備員に扮して、ドニーが入った金の箱を運んで作戦を実行。
最後は街中での銃撃戦となり、レイに付いていくも狙撃され、ガスに見守れて死亡した。

ボー・“ボスコ”・オストロマン(演:エヴァン・ジョーンズ)
銀行強盗団の一人。メリーメンとは兄弟分のスキンヘッド。元軍人で今は水道局員と名乗る。
エヴァン・ジョーンズは代表作に『8 Mile』、『ザ・ウォーカー』などがあります。
装甲車を奪う際に警備員が銃に手を伸ばした事で発砲し、結果として警察官殺しとなった。
計画が危うくなってしまい、レイに言われて捜査のリーダーがニックだと判明させる。
銀行強盗の時は電気工事業者に扮して連邦準備銀行に細工して、電気系統を停電させた。
最後は街中での銃撃戦となり、ニックたちの追撃に応戦するも背後から撃たれて死亡した。

レイ・メリーメン(演:パブロ・シュレイバー)
悪役。銀行強盗団のリーダー。元軍人で近接格闘部隊に軍務として様々な作戦を実行した。
パブロ・シュレイバーは代表作に『それでも恋するバルセロナ』、『スカイスクレイパー』などがあります。
8ヶ月前に釈放され、仲間を集めて安全な金を手に入れる為に完璧な計画を立案していく。
足が付く金を洗浄するべく、今まで誰も狙った事のない連邦準備銀行の大金を狙おうとする。
一度ニックに遭遇するも余裕を持っていて、ドニーの裏切りを知りながらも彼を使った。
最後は街中での銃撃戦で仲間たちが倒れていき、ニックに追い詰められて結果的に倒れた。

感想

個人的な評価

本作は全米初登場で一位のヒットを記録した作品となります。
この作品は『ブルドッグ』や『エンド・オブ・キングダム』で脚本を務めたクリスチャン・グーデカストの監督デビュー作となります。
本作最大の特徴として、主人公側と悪役側の展開を均等に分けて展開させている点です。
主人公側である重犯罪特捜班のパートではニックの家族問題が出てくるが、これはどう考えても物語には関係なかった。
どうしても登場人物の掘り下げが浅くなるせいもあって、なんとか主人公に深みを持たそうとしたけど、明らかにエピソードとして浮いていた。
そもそも、主人公側の描写はかなり雑になっていて、とても正義を語るような感じではなかったし、ニックの家族問題で余計に魅力を半減させている。
対して悪役側は銀行強盗が目的であるが、元軍人という設定を活かして統制の取れた雰囲気で、こっちの方がずっと魅力的に描かれている。
なぜか悪役側に肩入れしているような印象があって、これでバランスを取ろうとして微妙に失敗しているような感じでした。
主人公はどんな手段でも使って捜査を進めるが、もう少しぶっ飛んでも良かったと思う。
ここら辺が振り切れなかったせいで、せっかくのアウトローな主人公の設定も単なる柄の悪いチンピラ警官にしか見えなかった。
銀行強盗の方も仲間意識は高いようだが、もっと軍人の設定を劇中に取り入れて欲しかった。
本作はやろうとしている事は分かるが、どうにも全体的に上っ面をなぞっただけで、結果的に中途半端な印象を持ちました。
ラストでのオチはあまりにも唐突すぎるし、一番のヘタレが実は裏ボスという点もそこまで驚くようなほどじゃなかった。
やはり、これを活かすべき伏線がほぼなかったし、ミスリードを誘う演出も弱かったです。
銀行強盗を実行する際の緊張感は良かったが、銃撃戦は思っていたよりも地味で、期待値を上げてしまったのは失敗でした。