アウトバーン RE-2470

作品紹介

公開年月  2016/06/10
ジャンル  アクション/サスペンス/犯罪
原作  なし
監督  エラン・クリーヴィー
脚本  F・スコット・フレイジャー、エラン・クリーヴィー
製作  ジョエル・シルヴァー、ベン・ピュー、ほか
製作国  アメリカ、ドイツ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

天才的な腕を持つ自動車泥棒の青年ケイシーは、アメリカからドイツに渡り、マフィアを率いるケランの下で働いていた。
ケイシーはあるバーでアメリカ人女性のジュリエットと恋に落ち、裏社会から足を洗うも、彼女が重い病気と判明し、高額の移植手術が必要となる。
そこで大金を稼ぐ為にケイシーはゲランの計画に乗り、麻薬王ハーゲン・カールがチリから密輸したコカインをトラックごと強奪する危険なミッションに挑むのだった。

登場人物&出演者

ケイシー(演:ニコラス・ホルト)
主人公。天才的なドライビングテクニックを持つ自動車泥棒。アメリカからドイツに渡る。
ニコラス・ホルトは近年の出演作に『X-MEN:アポカリプス』、『ロスト・エモーション』などがあります。
マフィアのボスであるゲランの下で働くが、ジュリエットと出会った事で足を洗う。
しかし、ジュリエットの重病を治す為に再びゲランの下に戻って今回の事件を引き起こす。
普通の兄ちゃんなので、アクションはできないが、主人公補正をフル活用させている。

ジュリエット(演:フェリシティ・ジョーンズ)
ヒロイン。アメリカからドイツへ留学するも、バーで働くだけの毎日を過ごしていた。
フェリシティ・ジョーンズは代表作に『博士と彼女のセオリー』、『インフェルノ』がある。
裏社会から足を洗ったケイシーと恋人となって、平穏な日々を過ごすだけの存在。
急に人工透析が必要な重病という設定を打ち出し、ケイシーが裏社会に戻る原因を作る。
当初は戻る事を許さなかったが、大金を目の前にして考えが簡単に変わりました。

ゲラン(演:ベン・キングズレー)
マフィアのボス。トルコ人。陽気でヤクと女を好きなだけヤるという男。
ベン・キングズレーは近年の出演作に『ジャングル・ブック』、『セルフレス/覚醒した記憶』などがあります。
ケイシーを「バート・レイノルズ」、マティアスを「グリース」と呼ぶ独特な人物。
ハーゲン・カールと対等な存在になるべく交渉するも、当たり前のように拒否される。
そこでハーゲン・カールが半年に一度行われる大きな取引から大金を奪おうとする。
最後はバーでハーゲン・カールと向き合うも、乗り込んだ警察の銃撃で倒れる。

ジョナス(演:アレクザンダー・ヨヴァノヴィッチ)
ハーゲン・カールの部下。大金を積んだ高級車で逃げ出したケイシーを追跡する。
アレクザンダー・ヨヴァノヴィッチは代表作に『サバイバル・ゲーム』、『アドベンチャーズ』などがあります。
逃げ回っていたケイシーを追いつめるが、主人公補正の前で何度も失敗する。
最後は駅に入って逃げ出すケイシーとジュリエットを追いかけるも、警察の銃撃で死亡。

ハーゲン・カール(演:アンソニー・ホプキンス)
物流会社を経営する。その一方で麻薬王としてドイツでは大物として知られる。
アンソニー・ホプキンスは近年の出演作に『ブラック・ファイル/野心の代償』、『ウエストワールド』などがあります。
裏社会でのルールを熟知し、ブツを盗んだケイシーに静かなる怒りを持つ。
逃げ回るケイシーに一目を置く事になるが、それでも始末はきっちりつけようとする。
最後にはゲランに裏切られるも上手く脱出するが、ケイシーと警察の取引により逮捕される。

感想

個人的な評価

アメリカとドイツが共同製作したカーアクション映画。
カーアクション映画と言えば、ジェイソン・ステイサムの『トランスポーター』がある。
こちらはフランスを舞台にした作品で、なんと言ってもジェイソン・ステイサムの存在が一番大きいシリーズです。
近年ではエド・スクラインを主人公にリブートされたが、残念ながら微妙な結果になる。
同じくフランスを舞台にしたリュック・ベッソンの脚本と製作の『TAXi』シリーズもある。
このように有名なカーアクション映画はフランスが専売特許のような印象があります。
そんな本作はドイツが舞台となっていて、なんだかヨーロッパがカーアクション映画の本場とも言えるような感じがします。
主人公のケイシーはハッキリ言って、キャラクターとしての魅力はほとんどありません。
上記で挙げた『トランスポーター』のフランク、『TAXi』の名物コンビにも遠く及ばない。
ドライビングテクニックは思ったほどの見せ場がなく、なんだかずっと運がいいだけに。
裏打ちされた実力がまったく演出がないので、すべてが強引すぎる偶然に感じてしまった。
百歩譲って車の運転が凄くても、降りた瞬間には単なる兄ちゃんにしか見えない。
しかし、そんな兄ちゃんも軍隊並みの相手に運だけで勝ってしまうという説得力のなさ。
キャラクターが弱く、ドライビングテクニックの演出が皆無、車を降りたら単なる兄ちゃんでは作品に面白味がない。
加えて、ヒロインである恋人の重病も取って付けたような理由で、あまり登場しない。
その埋め合わせになぜか幻で登場するが、場違いすぎる演出にムリヤリ感が出ていました。
最後の一発逆転もそこまで唸るほどでもなく、全体的に薄味な印象が漂っている。
ただ、ベン・キングズレーやアンソニー・ホプキンスが共演しているのは非常に大きい。
アカデミー主演男優賞の二人が揃って同じ画面にいるのはスゴイ事だと思った。
それだけの作品だけであり、本題となるカーアクションも既視感すぎて今一つでした。
本作はベン・キングズレーとアンソニー・ホプキンスが共演しているだけの作品であった。