スノー・ロワイヤル VD-311

作品紹介

公開年月  2019/02/08
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  ハンス・ペテル・モランド 『ファイティング・ダディ/怒りの除雪車』
監督  ハンス・ペテル・モランド
脚本  フランク・ボールドウィン
製作  フィン・イェンドルム、スタイン・B・クワェ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

ネルズはロッキー山脈近くのリゾート地で除雪業を営み、町から表彰されるほどの働きぶりを見せていた。
そんな平凡な生活を送っていたが、息子が何者かに殺された事で一変してしまい、警察を余所に独自の捜査を行っていた。
相手が悪名高いギャングの親玉である事を知ると、ネルズは趣味の狩猟で培った射撃スキルを使って息子のカタキを取ろうとするのだった。

登場人物&出演者

ネルズ/ネルソン・コックスマン(演:リーアム・ニーソン)
主人公。除雪業を営む。模範市民賞を受賞するほどの働き者。町では有名人となっている。
リーアム・ニーソンは近年の出演作に『メン・イン・ブラック:インターナショナル』、『ロスト・マネー/偽りの報酬』などがあります。
息子が何者かに殺されてしまうと、ドラッグはやらないと主張するだけで実は何も知らず。
警察がマトモに捜査しないと分かると、独自に調べて売人を見つけると殺害してしまう。
元殺し屋だった兄と相談して殺し屋を雇うも、名字がバレたせいでその兄が殺される事に。
最後はネイティブ・アメリカンの乱入でバイキングが死に、ホワイトブルと仕事へ向かった。

グレース・コックスマン(演:ローラ・ダーン)
ネルズの妻。模範市民賞を受賞する夫を誇りに思い、息子とともに幸せな暮らしをしていた。
ローラ・ダーンは近年の出演作に『ジェニーの記憶』、『ウィルソン』などがあります。
息子が何者かに殺されてしまうと、何も知らなかった自分と夫を責めて夫婦仲が冷めていく。
夜遅くまで帰らないネルズに問う事なく、息子を失った悲しみでずっと呆然としていた。
息子のフェイスブックを見つけて何も知らなかった事を更に後悔し、夫の無関心さに呆れる。
最後は何も伝えずに家を出て行ってしまい、ベッドに白紙の手紙だけを置いていった。

キム・ダッシュ(演:エミー・ロッサム)
キーホーの警察官。下ネタとセクハラで安定志向の相棒と町をパトロールしていた。
エミー・ロッサムは代表作に『デイ・アフター・トゥモロー』、『DRAGONBALL EVOLUTION』などがあります。
町に正義をもたらそうと躍起になるが、相棒の冷めた言葉で考え直して何もしない事に。
バイキングの売人が次々と殺されている事件を独自に調べ、ネルズの息子の無念を知った。
今度はバイキングの息子が誘拐され、それを追っていくとネルズの家にたどり着いた。
最後はギャング同士の抗争で死体を見つけると、ネルズを追うライアンの姿を目撃した。

ウィングマン/ブロック・コックスマン(演:ウィリアム・フォーサイス)
ネルズの兄。以前はバイキングの父親に殺し屋として雇われていた。今は引退している。
ウィリアム・フォーサイスは近年の出演作に『ミッドナイトマン』、『ある殺し屋/KILLER FRANK』などがあります。
現在はマッサージ店で盗みをして助けた東洋人女性と一緒に平穏な生活を送っている。
手がかりがなくなったネルズが訪れると、昔のツテを使ってバイキングが親玉だと話した。
最後はエスキモーに名字がバレて、バイキングが自宅まで来て、挑発しながらも殺された。

・ザ・エスキモー(演:アーノルド・ピノック)
プロの殺し屋。ブロックの紹介でネルズから依頼を引き受ける。素人の仕事を嫌がっている。
アーノルド・ピノックは代表作に『アサルト13/要塞警察』、『インクレディブル・ハルク』などがあります。
半分の金しか渡さないネルズを警察と疑い、三分の二をもらうも何かと文句を言っていた。
すぐにターゲットとなったバイキングの元へ行き、同じだけの金額を提示して情報を渡した。
最後は殺し屋としてのモラルがないとバイキングが不快感を示し、逆に始末されてしまう。

ライアン(演:ニコラス・ホームズ)
バイキングの息子。アレルギー体質。いじめられっ子。賢くて父親の仕事を理解している。
ニコラス・ホームズは代表作に『At Home in Mitford』、『Christmas Pen Pals』がある。
いじめられっ子のせいで学校に行きたくないと話し、父親が暴力を提案するも冷静に否定。
父親の部下とも親しげに話していて、賭け事の予想を頼まれるも手札が悪くて断った。
ネルズに誘拐されるが、その関係性はまるで親子のようで、彼を父親のように慕っていた。
最後は復讐を遂げたネルズが仕事へ向かうと、それを追うように除雪車で追いかけた。

アヤ(演:ジュリア・ジョーンズ)
バイキングの元妻でライアンの母親。バイキングとライアンの親権について争っている。
ジュリア・ジョーンズは代表作に『ヘルライド』、『ジョナ・ヘックス』などがあります。
以前はバイキングに心酔していたが、彼に愛想を尽かして対等な立場で会話をしていた。
あまりにも神経質なバイキングの言動に腹を立てて、親権を有利にしようとカマをかける。
ライアンをバイキングが強引に誘拐したと勘違いしてしまい、気まずい雰囲気になる。
最後は必ず取り戻すというバイキングの言葉を聞いて、それを期待して立ち去った。

ホワイトブル(演:トム・ジャクソン)
デンバーで薬物を売り捌くネイティブ・アメリカン。バイキングの父親と取引をしていた。
トム・ジャクソンは代表作に『グリズリー・フォールズ/親子熊物語』、『デッドフォール/極寒地帯』などがあります。
バイキングに一方的な疑いを持たれて、たまたま買い物に行った息子が彼らに殺害される。
当然のようにバイキングたちに報復を考え、彼らの詫びをもらっても無視して現地へ向かう。
ネルズを連行する中で部下たちに銃撃戦をさせて、最後に自分から出てバイキングを射殺。
最後はネルズの除雪車に同行していくが、仕事を普通にする彼を見て微笑んでいた。

マスタング(演:ドメニク・ランバルドッツィ)
バイキングの忠実な部下。長年に渡ってバイキングをサポートして誰よりも信頼される。
ドメニク・ランバルドッツィは代表作に『裏切り者』、『幸せの始まりは』などがあります。
ライアンからも絶大な信頼を寄せられていて、一緒にシリアルの朝食を食べる事もある。
アメフトでの賭け事をしていて、地元の選手がいるチームを応援するもずっと勝てずにいる。
相棒のデクスターと同性愛をしていたが、ホワイトブルの息子を殺した責任を取らされた。
最後は愛するデクスターの為にホワイトブルと内通し、バイキングの居場所を教えた。

バイキング/トレバー・カルコート(演:トム・ベイトマン)
ギャングの親玉。別れた妻と息子をシェアしている。すぐに感情的となってイライラする。
トム・ベイトマンは代表作に『ジキル&ハイド』、『オリエント急行殺人事件』があります。
息子がアレルギー体質で何かと食事に気をつけていて、不器用な父親として接している。
すぐにカッとなってしまうが、ギャングとしてのモラルを持ち、裏切る人間を冷酷に殺す。
ディーラーたちを殺したのがネイティブ・アメリカンと勘違いして抗争を繰り広げる。
最後はネルズを追い詰めるもホワイトブルたちに追い詰められ、結局は殺されてしまう。

感想

個人的な評価

本作は2014年に公開された『ファイティング・ダディ/怒りの除雪車』のリメイクです。
オリジナルの作品で監督を務めたハンス・ペテル・モランドが本作でも監督を務めています。
元々がノルウェーの映画で主演はステラン・スカルスガルドで、どうやら本作はオリジナルとほぼ同じ展開となっています。
主人公を演じるリーアム・ニーソンは近年では『96時間』シリーズのヒットにより、復讐する父親というキャラクターが定番になっています。
そんな本作もまたリーアム・ニーソンは息子を殺された父親として復讐劇を展開します。
しかし、今回は特別な訓練を受けているワケじゃなく、模範市民賞を受賞するほどの真面目な除雪作業員という役柄です。
ただ、これが復讐心を持つ父親のリーアム・ニーソンならば、そんな設定など関係なく相手がギャングであってもあっさりと片付けます。
過去に消防士が国境を越えてテロリストを一掃するアクション映画がありましたが、それと比べて少し地味な感じです。
本作では小ネタを多く挟んでいて、まるでタランティーノ作品を観ているような錯覚を感じてしまうような印象を受けました。
個人的にタランティーノ作品はあまり受け付けないので、それの劣化版になると途中から苦痛になってしまった。
タランティーノ作品が好きな人ならば楽しめると思いますが、逆の人には物語と無関係な小ネタに呆れてしまうかもしれないだろう。
リーアム・ニーソンが黙々とギャングを殺していくのはいいけど、途中からネイティブ・アメリカンが絡んできてゴチャゴチャ感が増してしまった。
それと誰かが死ぬ度に分かりやすいテロップで示してくれるが、残念ながら個人的にその演出はいらなかったです。
やはり、こういう作品で期待するのはリーアム・ニーソンがほぼ無敵な感じで悪役を90分以内に黙々とぶっ殺していく展開が欲しかった。