作品紹介
公開年月 | 2017/01/20 |
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ジャンル | アクション/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | D・J・カールソー |
脚本 | F・スコット・フレイジャー |
製作 | ジョー・ロス、ジェフ・キルシェンバウム、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
長年身を隠していたエクストリーム・スポーツ界のカリスマ、ザンダー・ケイジは政府に請われてある極秘任務を引き受ける。
“パンドラの箱”と呼ばれる世界中の軍事衛星をコントロールできる危険な装置が謎の組織に奪われていたという。
これまで一匹狼として生きていたザンダーは、スリルを求めるはぐれ者たちを集めた新たなチーム“トリプルX”を結成し、“パンドラの箱”の奪回に立ち上がるのだった。
登場人物&出演者
【チームトリプルX】
・ザンダー・ケイジ/トリプルX(演:ヴィン・ディーゼル)
主人公。ギボンズの下で任務を果たして死んだ事になっていた。ドミニカ共和国にいた。
ヴィン・ディーゼルは近年の出演作に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』、『ワイルド・スピード/ICE BREAK』などがあります。
常に余裕綽々で動じる事がなく、その動きは完璧に計算されて一切動じる事がない。
当初は現場復帰に難色を示していたが、ギボンズが死んだ事で敵討ちの流れで引き受ける。
本当の黒幕だったマルケに撃たれるもベッキーの特製防弾チョッキで一命を取り留める。
最後はマルケがチームのいる建物に人工衛星を落とすも、飛行機をぶつけて全員を助けた。
・ニックス(演:クリス・ウー)
チームトリプルXではムードメーカー。勝手にクラブへ入るが実はDJで場を盛り上げた。
クリス・ウーはアイドルグループのEXO-Mの元メンバーで、代表作に『あの場所で君を待ってる』などがあります。
あくまでも盛り上げ担当であり、戦闘力はかなり低いが、なぜかザンダーに信頼される。
見せ場はDJとして盛り上げるだけで、テニソンとセットでコミックリリーフを担当した。
最後は過大評価してくれるザンダーの頼みで飛行機と人工衛星を衝突させる様子を録画した。
・アデル・ウルフ(演:ルビー・ローズ)
チームトリプルXでは凄腕のスナイパー。緑の髪。サバンナで違法なハンティングを制裁。
ルビー・ローズは代表作に『バイオハザード:ザ・ファイナル』、『ジョン・ウィック:チャプター2』などがあります。
派手な髪の色と鋭い眼差し意外は個性がなく、百発百中の狙撃能力は便利な道具でした。
特に見せ場がないニックスよりも活躍していたが、思っていた以上に記憶に残らなかった。
なぜか疑惑をかけていたセレーナとコンビを組んでマルケの部下を倒していました。
・テニソン・トーチ(演:ロリー・マッキャン)
チームトリプルXではドライバー。本職はカースタントのドライバー。車でATMを破壊。
ロリー・マッキャンは代表作に『ベオウルフ』、『ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!』などがあります。
ニックスに次いで戦闘力がないチームメンバーだが、無茶だけはやって来るお笑い担当。
マウスピースを銜えてから張り切るが、それは二回ほどであとはニックスと控えに。
最後はギボンズを送るゴスペルで号泣しながら歌っていた姿が一番印象に残った。
【チームゴースト】
・シャン(演:ドニー・イェン)
チームゴーストのリーダー。CIAの会議室に現れ、エージェントをあっという間に殺す。
ドニー・イェンは近年の出演作に『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』、『イップ・マン/継承』などがあります。
チームとともに人工衛星を操れる「パンドラの箱」をあっさりとスマートに奪い取った。
実はギボンズからスカウトされ、「パンドラの箱」は返さないべきと主張している。
ザンダーと競いながら目的のモノを見つけるが、結局は裏切りのマルケに捕まってしまう。
最後はリーダーらしく活躍するが、主人公じゃないからおいしいところはザンダーに譲る。
・セレーナ(演:ディーピカー・パードゥコーン)
チームゴーストの万能型戦闘員。柔軟性の高い体を持ち、冷静に役割をこなしていく。
ディーピカー・パードゥコーンは代表作に『チャンドニー・チョーク・チャイナ』、『若さは向こう見ず』などがあります。
ジャンが「パンドラの箱」を奪ったせいで指名手配を受け、そのアドリブに不満を漏らす。
「パンドラの箱」を最初から破壊するべきだと主張し、ジャンと意見が対立していた。
同じギボンズの遺志を引き継ぐザンダーと意気投合してトリプルXのチームに加入した。
ザンダーとロマンスを繰り広げそうになるが、なぜかアデルとコンビを組んでいた。
・タロン(演:トニー・ジャー)
チームゴーストではアクロバティックな身体能力を持つ戦闘員。金髪のモヒカンが印象的。
トニー・ジャーは近年の出演作に『マッド・ウォーリアーズ/頂上決戦』、『ドラゴン×マッハ!』などがあります。
ジャンたちの前に立ちはだかったバイク男に真正面から挑んで意図も簡単に倒した。
得意のムエタイを披露し、アクロバットも披露したが、髪型以上に目立っていなかった。
銃撃戦になってから存在自体が空気になって、最終的に必要性がないと思った方。
・ホーク(演:マイケル・ビスピン)
チームゴーストでは格闘のスペシャリスト。屈強な肉体を持ち、簡単には倒れない。
マイケル・ビスピンは代表作に『Beatdown』、『アノマリー』などがあります。
ジャンたちとともにCIAの会議に侵入し、本で殴られてもビクともしない耐久力。
裏切ったセレーナに不満を漏らすが、ジャンに世界が危ないと言われて考えを改める。
典型的な脳筋バカだが、ザンダーの前蹴りで倒れるなど、木偶の坊が似合う方に。
【その他】
・マルケ(演:トニ・コレット)
CIA幹部。「パンドラの箱」について会議をしている最中にジャンたちに奪われる。
トニ・コレットは代表作に『シックス・センス』、『リトル・ミス・サンシャイン』などがあります。
「パンドラの箱」を取り戻すべく、生きていたザンダーをスカウトして現場に復帰させた。
最初からザンダーたちに威圧的な態度で接し、マゾならば喜んで従うようなキツイ女。
実は本当の黒幕という分かりやすいオチであるが、そこから急速に存在感がなくなった。
最後は主人公じゃないシャンに飛行機の外へ落とされるという呆気ない幕切れとなる。
・ベッキー(演:ニーナ・ドブレフ)
NSAでは武器のスペシャリスト。ギボンズと組んでいて、作戦の技術支援を担当する。
ニーナ・ドブレフは代表作に『ザ・ルームメイト』、『ウォールフラワー』などがあります。
ザンダーに会った瞬間から興奮しておしゃべりが止まらず、ジェーンすら呆れさせる。
言葉の節々にエロさを強調しているが、半分は本意で半分は故意で言っている模様。
現場仕事はやった事がないので、銃撃戦ではパニックを起こすも役割を果たした。
既視感のある銃の乱射をして、人殺しを快感と受け止めるサイコパスに覚醒しました。
・ギボンズ(演:サミュエル・L・ジャクソン)
NSAの工作員。中華料理屋でネイマールをスカウトするが、人工衛星が落下で消息不明に。
サミュエル・L・ジャクソンは近年の出演作に『キングコング:髑髏島の巨神』、『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』などがあります。
やっぱり生きていたというオチは最初からのフラグですぎに分かりましたので驚きはなし。
・ネイマールJr(演:本人)
中華料理屋でギボンズからトリプルXのスカウトを受けていた。朝の7時半で食欲なし。
ネイマールJrは本作が長編映画デビュー作となっています。
店に入った強盗を倒すが、直後に落ちてきた人工衛星でギボンズとともに消息不明となる。
記念に映画出演しただけなので、これを足がかりに俳優業は止めた方がいいと思った。
・ダリアス・ストーン(演:アイス・キューブ)
ザンダーが死んで新たにトリプルXとして刑務所にいながらギボンズにスカウトされた。
アイス・キューブは代表作に『ゴースト・オブ・マーズ』、『トリプルX/ネクスト・レベル』などがあります。
主演した二作目が大コケをしてシリーズが打ち止めになった元凶なので笑顔はなし。
まさかの『エクスペンダブルズ2』のチャック・ノリスばりな登場にギャグを思わせた。
ヴィン・ディーゼルのお情けで出演させてもらい、本人的に少しは罪悪感が軽くなったはず。
感想
個人的な評価
本作は主演を務めるヴィン・ディーゼルが製作も務め、12年ぶりの続編となりました。
一作目ではヴィン・ディーゼルが主演を務めたが、二作目ではアイス・キューブへとバトンタッチするも大コケをしてしまう。
そのおかげで長らく地下に埋もれていたが、ヴィン・ディーゼルが脳筋映画を作りたいという意向から三作目が製作される事になりました。
本作最大の注目ポイントはグローバルなキャストを迎えた様々な国籍の出演者だと言えます。
アメリカから始まり、オーストラリア、カナダ、イギリス、香港、インド、タイ、カナダ系中国人などがキャスティングされています。
本作はいわゆる“お祭り映画”とも表現できるが、残念ながら日本人は起用されていない。
グローバルなキャストと言っても、ほとんどが英語圏なので(トニー・ジャーを除いて)日本は除外されるのはしょうがないだろう。
近年は原作付きの作品や複雑で重たい設定や世界観などが多いアクション映画だが、本作は何も考えずに楽しめるポップコーン映画を目指したという。
本作の特徴としてエクストリームスポーツを組み合わせたスタイリッシュなアクションがウリとなっています。
それに加えて、ドニー・イェンやトニー・ジャーのアクション俳優、格闘家のマイケル・ビスピンがアクションを盛り上げていきます。
女性陣ではインド出身の女優であるディーピカー・パードゥコーンの存在も目立ちました。
トリプルXとは違うチームでありながら、本作におけるヒロイン的なポジションである。
あとはオマケみたいな感じにいたが、ラストで空気キャラになるのは良くないと感じました。
本作はメインキャストだけでも10人に上る大所帯となったが、それぞれの見せ場を細かく場面を入れ替えているのが特徴的でした。
ハッキリ言って、この演出については『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督と比べて数段見劣りしています。
こういうゴチャゴチャしている映画でこそ、ジョス・ウェドン監督の素晴らしさが逆に分かってしまうほど観づらいです。
ジョス・ウェドン監督は多くの登場人物を分かりやすく配置しながら、同時に展開されるアクションを上手く引き立てています。
ですが、本作のD・J・カールソー監督の場合だと、なんだかゴチャゴチャしていて観づらい上に爽快感がまったくない。
ジョス・ウェドン監督は罪深い人だと言えるほど、本作を含めた大所帯のアクションのレベルを上げてしまった。
脳筋映画なのでテンポが良く難しい事をやっていないはずなのに、登場人物が多いせいで一見して分かりづらくなっている。
アクションのテンポがいいだけに、途中で挟まれる会話の部分がつまらなくてテンポが悪くなっていたのが気になる。
全体的にアクションで押し切ろうとしているが、大所帯の登場人物をD・J・カールソー監督は上手く活用できなかったと思います。
エクストリームスポーツを取り入れたアクションも物足りないし、カンフーも中途半端、個人的にはそこまでじゃなかったです。