バトルランナー RE-220

作品紹介

公開年月  1987/11/13
ジャンル  SF/アクション
原作  リチャード・バックマン 『バトルランナー』
監督  ポール・マイケル・グレイザー
脚本  スティーヴン・E・デ・スーザ
製作  ジョージ・リンダー、ティム・ジンネマン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

2017年のアメリカは情報管理が徹底された警察国家であり、国民の不満を解消する為に『ランニングマン』というテレビ番組が誕生する。
公開処刑とも言えるその番組で、冤罪で投獄された元警官のリチャーズは出演する事になる。
リチャーズはその殺人を楽しむ番組の中で、テレビ局と国家体制を相手に真実を暴き、本当の自由を手に入れるべく死闘を繰り広げるのだった。

登場人物&出演者

ベン・リチャーズ(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)
主人公。元警官。食料を求めて暴動を起こした一般市民の発砲を拒否した事で投獄される。
アーノルド・シュワルツェネッガーは近年の出演作に『エクスペンダブルズ』、『ターミネーター4』などがあります。
ニュースなどで大量殺人の凶悪犯にでっち上げられ、世間からは極悪人として認知される。
個人の訴えは意味がないと悟っていて、無意味なレジスタンスの活動を鼻で笑っていた。
『ランニング・マン』では次々とやって来るハンターを倒し、ついにデーモンへたどり着く。
最後は真実を知った一般市民に認められ、英雄として称えられ、アンバーとキスをした。

アンバー・メンデス(演:マリア・コンチータ・アロンゾ)
テレビ局の女性職員。リチャーズの弟が捕まり、部屋に住んでいたが逃亡の為に人質となる。
マリア・コンチータ・アロンゾは代表作に『カラーズ/天使の消えた街』、『プレデター2』などがあります。
リチャーズが捕まって無事に解放されるが、事実と違うニュースに不信感を抱く事に。
テレビ局の資料保管庫に無断で侵入し、リチャーズの無実を証明するデータを手に入れる。
それがバレてしまい『ランニング・マン』に出場し、リチャーズたちと合流する。
ダイナモに何度か襲われるもなんとか倒し、最後は英雄となったリチャーズとキスをした。

ラフリン(演:ヤフェット・コットー)
レジスタンスのメンバー。リチャーズとは強制労働所で知り合い信頼のできる仲間になる。
ヤフェット・コットーは代表作に『エイリアン』、『ミッドナイト・ラン』などがあります。
デーモンの策略で『ランニング・マン』に強制的に出場し、ヴァイスよりも奮闘する。
最後はパズソーのチェーンソー攻撃からリチャーズをかばって重傷を負って死んでしまう。

ワイス(演:マーヴィン・J・マッキンタイヤ)
レジスタンスのメンバー。ハッカー。ウィリアム同様に強制労働所でリチャーズと知り合う。
マーヴィン・J・マッキンタイヤは代表作に『ファンタンゴ』、『バック・トゥ・ザ・フューチャーPart3』などがあります。
『ランニング・マン』に出場するが、ハッカーという事で体力がなく序盤から危険になる。
最後は衛星中継を奪うコードを解読するが、ダイナモの電気を食らって死んでしまう。

サブゼロ(演:プロフェッサー・タナカ)
最初に送り込まれたハンター。アジア系の巨漢。30人のランナーを血祭りにしている。
プロフェッサー・タナカは代表作に『チャック・ノリスの地獄のヒーロー2』、『ゾンビコップ』などがあります。
氷の上で滑りながら特製のスティックで相手をぶった切るというパフォーマンスを持つ。
得意の氷上でリチャーズたちを殺そうとするが、思わぬ反撃を食らってあっさりと殺される。

パズソー(演:ガス・レスウィッシュ)
ダイナモと同時に送られた二番目のハンター。昨年度のチャンピオン・ハンター。
ガス・レスウィッシュは代表作に『ツインズ』、『スコーピオン・キング』などがあります。
強化スチール製のチェーンソーを操り、ハンターの中では別格の人気を誇っている。
ラフリンに致命傷を負わせるが、リチャーズの反撃で股間をチェーンソーで切られて死ぬ。

ダイナモ(演:アーランド・ヴァン・リドス)
パズソーと同時に送られた三番目のハンター。登場時には歌声とともに放電を見せる。
アーランド・ヴァン・リドスは代表作に『ワンダラーズ』、『ジャンク・イン・ザ・ダーク』などがあります。
派手な電飾に追われた防具を装備し、手から強力な電気を発射して相手を感電させられる。
ワイスを感電死させ、執拗にアンバーを狙うもスプリンクラーの水で逆に感電して死亡。

ファイアー・ボール(演:ジム・ブラウン)
最後に送り込まれたハンター。倒されたハンターたちの仇を取るべく満を持して登場。
ジム・ブラウンは代表作に『特攻大作戦』、『スモール・ソルジャーズ』などがあります。
勝ち残ったはずのランナーたちの死体を見たアンナーを焼き殺そうとする。
しかし、背後に現れたリチャーズに火炎放射器のパイプを外され、発煙筒により爆死する。

キャプテン・フリーダム(演:ジェシー・ベンチュラ)
かつてバトルランナーでハンターを務め、10勝も挙げたチャンピオンでだった。
ジェシー・ベンチュラは代表作に『プレデター』、『裸の十字架を持つ男/エクソシストフォーエバー』などがあります
現在はテレビでエクササイズを教える厳しい教官として知られ、人気を博している。
更に『ランニング・マン』にも出演して、ハンターだった頃の昔話をしていた。
ハンターたちが倒れ、引退を撤回してリチャーズを倒すが、すべてウソであった。

デーモン・キリアン(演:リチャード・ドーソン)
『ランニング・マン』のプロデューサー兼司会者。権力を人脈でやりたい放題のクソ野郎。
リチャード・ドーソンは代表作に『コマンド戦略』、『トンチキ恋愛講座』などがあります。
一般市民からは絶大な人気を誇るが、裏では気に入らないヤツを即刻クビにする極悪な男。
視聴率の為にリチャーズを出場させ、ラフリンとワイスも約束を破って出場させる。
ハンターを倒すリチャーズをハンターに誘うも失敗し、死んだ事にして番組を終わらせる。
最後は戻ったリチャーズにシューターへ閉じ込められ、そのまま発射して看板に激突し爆死。

感想

個人的な評価

本作はリチャード・バックマンの小説が原作だが、この人はスティーヴン・キングの別名義として知られる人物である。
スティーヴン・キングの小説は何作も実写映画化されているが、エンターテイメント性の高い作品は本作だけだと記憶しています。
とは言っても、小説とは内容が異なっていて、まったく別の作品と言える作品となっている。
主演は当時、『ターミネーター』、『コマンドー』、『プレデター』でアクション俳優の地位を築いたアーノルド・シュワルツェネッガーが務める。
そうなってくると、本作はスティーヴン・キングのサスペンスやドラマは存在せず、あくまでSFアクション映画となります。
シュワちゃんが出るアクション映画ならば、一定の面白さが確保されると言う事です。
本作が公開されたのが1987年で、舞台は30年後の2017年となっているが、ギミックは80年代そのものです。
現在では科学技術が大きく進歩していて、コンピュータを持ち運ぶ事ができるし、スマートフォンという便利な携帯電話もあります。
しかし、当時は携帯電話というモノは存在せず、近未来の舞台なのに今観ると80年代を少しエキセントリックにした感じだけ。
でも、それこそ80年代の魅力的な部分であって、古さがあってもみんな楽しくやっているのが分かってくる。
原作はかなり重い設定であるが、さすがにシュワちゃんの主演となれば、もっと分かりやすくカラッとした感じの設定や世界観となっている。
何より前置きが短くドンドン進んでいくテンポの良さは80年代のアクション映画らしい。
そこに段階的に敵が登場して、主人公が倒していくというゲーム感覚まで備えている。
これで面白くないはずはないけど、元がエンターテインメントに溢れた原作じゃない分、どうにも盛り上がりにかけました。
次々と登場するハンターたちは悪くないけど、あまりにも見せ場が短すぎて、出オチという感じしかしなかった。
そもそもシュワちゃんのアクション映画にストーリー性やドラマ性を求めるのは筋違いです。
あくまで頭を空っぽにして目の前で起きている事を素直に楽しむのが正しい鑑賞方法です。
本作はまさしく典型的な作品であり、ツッコミを入れていったらキリがありません。
ただ、近未来の世界観のワリにスケールが小さく、ハンターたちをあまり活かせていない点など、本作は惜しいところまでいきました。
あとはヒロインとの関係が希薄すぎて、最後のキスは強引に感じてしまった。
でも、これは80年代のアクション映画なので、細かい事は気にしちゃいけませんね。