クリーピング・テラー RE-2850

作品紹介

公開年月  1964/11/20
ジャンル  パニック/SF
原作  なし
監督  アーサー・ネルソン
脚本  アーサー・ロス
製作  アーサー・ネルソン
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ロッキー山脈で宇宙船が発見され、その内部を調査すると人間を襲うモンスターを発見する。
アメリカ軍が出動する中、専門家による分析の結果、人間を呑み込んで物質の内容を故郷の星にデータを送信していたのだった。

登場人物&出演者

マーティン・ゴードン(演:アーサー・ネルソン)
主人公。伯父の元で副保安官を勤める。伯父が引退した後、正式に保安官を引き継ぐ予定。
アーサー・ネルソンは代表作に『Steet-Fighter』などがあります。
帰路についていた時にベンと遭遇し、飛行機の事故現場へ一緒に行くように言われる。
ベンが宇宙船を調べて戻らないと悟ると、すぐに本部へ連絡して軍人を調査に出させる。
政府の対応に不満を持ちながら危険だと訴え、怪物が出現すると急いで現場に駆けつけた。
最後宇宙船の送信機を力任せに物理的に破壊するが、人類の未来を心配していた。

・ブレット・ゴードン(演:シャノン・オニール)
ヒロイン。マーティンと結婚して2週間が経過。ずっと運転していたマーティンを心配する。
シャノン・オニールは本作が長編映画デビュー作となります。
ベンに遭遇して飛行機が墜落した現場にマーティンとともに一緒に行く事となった。
宇宙船の事件は政府の命令で隠蔽され、それに従っていたマーティンから詳細を聞かされず。
最後は宇宙船内の爆発で瀕死になったブラッドリー博士を抱えるも、彼が死んで悲しんだ。

ブラッドリー博士(演:ウィリアム・ソールビー)
コールドウェル大佐からの報告を受けて、宇宙船の調査に英国宇宙観測所から派遣される。
ウィリアム・ソールビーは代表作に『呪いの深海獣』、『トゥー・ウィークス・ノーティス』などがあります。
宇宙科学の権威で地球外生命体との意思疎通を図るべく、コンピュータシステムを開発中。
現場に到着すると宇宙船の調査を始めるが、進んだ技術をまったく理解できずに困っていた。
外にいた一体の怪物を殺そうとする大佐を止めるが、結局は人命を優先させた彼を見守る。
最後は怪物は人間の弱点を母星に送信していると知るが、宇宙船内の爆発が原因で死ぬ。

コールドウェル大佐(演:ジョン・カレシオ)
マーティンの連絡を受けて部隊を引き連れて謎の飛行物体が墜落した現場へやって来る。
ジョン・カレシオは本作が長編映画デビュー作となります。
部下に謎の飛行部隊を調査させ、巨大な生物がいるとして保安官事務所を本部に据える。
ワシントンの上層部に状況を説明し、ブラッドリー博士の指揮の下で調査を続行する。
怪物が人々を襲っている情報をようやく掴むと、ダンスホールが出てきたところを攻撃した。
最後は手榴弾を投げようとコケて大ケガを負いながらも、なんとか怪物を殺す事に成功する。

バーニー(演:ブレンドン・ブーン)
マーティンの長年の友人。独身を貫いていて、結婚したマーティンと疎遠になりつつある。
ブレンドン・ブーンは代表作に『ミクロの決死圏』、『The Big Game』などがあります。
保安官代理となったマーティンの指揮下で動き、彼の指示に従って対応をしていた。
マーティンの家に招かれて酒を一杯飲んだが、目の前で熱烈なキスを見せられて帰った。
最後は勝手にコケた大佐の元に駆け寄り、彼の面倒を見ると言ってマーティンを行かせた。

ベン(演:バード・ホーランド)
マーティンの伯父。保安官。マーティンを副保安官にして引退した時に引き継がせる予定。
バード・ホーランドは代表作に『The Fast and the Furious』、『阿熊の調教師』がある。
飛行機事故が起きたとして現場に駆けつける際、マーティンたちと遭遇して一緒に行く。
最後は一般人が巻き込まれたとして助けようとするが、宇宙船に呑み込まれてしまう。

感想

個人的な評価

本作はSF映画史上最悪とも言われ、一方ではカルト的な人気を博している作品でもあります。
この作品最大の特徴はナレーションでほとんど成立していて、登場人物たちのセリフがかなり削られている点だろう。
映画というべき体裁としてはかなり変わっていて、心理描写までナレーションで言っている。
そもそも本作の役者たちは素人が観ても演技が下手だと分かるので、ナレーションでごまかしているように見えてしまいます。
ナレーションのせいで物語が淡々としていて、モンスターパニックのワリに緊張感がまったくないです。
特に怪物がやって来ると、犠牲者となる人間たちは驚いてその場から一切動かずに抵抗せずに喰われるパターンがほとんどです。
これは一種のギャグかと思わせる幼稚なパターンですが、ナレーションのせいでシリアスな雰囲気が出て余計にギャグだと思ってしまう。
あとはやたらとカップルが出てキスしている場面が何度も繰り返されていて、製作側はどれだけ飢えているのかと感じさせるぐらいしつこかったです。
他にも尺稼ぎなのか、ダンスホールは本作で重要な場面ではないが、もの凄く時間を使って端役たちの踊りを見せていました。
当時はツイストダンスが流行っていて、みんなが狂ったように腰などを捻って踊っていた。
ツッコミどころしかない展開であり、ナレーションという演出も不思議なギャグ感を出しているが、決して面白い作品じゃないです。