作品紹介
公開年月 | 2005/06/02 |
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ジャンル | パニック/アクション |
原作 | なし |
監督 | アナット・ヨングンゴン |
脚本 | アナット・ヨングンゴン |
製作 | キティポン・パンヤサウェサップ、ポーンファン・バナジラクル |
製作国 | タイ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
1964年、タイのバーンムット運河で家畜が姿を消す事件が発生する。
警察署長のナリンは運河に生息するワニの仕業だと断定し、姿を現すと体長12メートルを超え、銃も通用しないようなバケモノだと知る。
村長から要請を受けた陸軍のノンはワニ退治の際兄を亡くし、復讐に燃えながらナリンとともに最新火器で応戦するのだった。
登場人物&出演者
・ナリン(演:ウォラプロット・チャエム)
警察署長。村が人喰いワニに襲われたとして対応する。看護師のカラケッドに片想している。
ウォラプロット・チャエムは代表作に『Phaanjit bit raboet rak』などがあります。
なんとかカラケッドに近づこうと優しく接していき、距離が縮まってワニの事を忘れていた。
いつもの桟橋でカラケッドに会うが、人喰いワニに食われてようやく存在を思い出した。
村人たちの力だけじゃ解決できないとしてノンを含む陸軍に協力し、人喰いワニを追撃する。
最後は逃げる人喰いワニの前に立ちはだかり、手榴弾を使った一緒に自爆を果たした。
・ノン(演:チャルチャイ・ナガムサン)
陸軍の兵士。体が弱い兄に代わって兵士になっている。基地は近いが里帰りをほとんどせず。
チャルチャイ・ナガムサンは代表作に『Fah talai jone』、『5 taew』なお¥どがあります。
久しぶりの里帰りで友人のナリンを誘って兄の家で飯を食うが、妻とは距離を保っている。
村人たちに人喰いワニが退治できないと言われ、兄も殺された事から軍での対処に乗り出す。
最初は間違えてワニを殺してしまい、次の作戦で機関銃と手榴弾を使う作戦を立案した。
最後は人喰いワニを殺そうとしても尾で弾かれ、ピクールとともにナリンの自爆を見守った。
・ピクール(演:チラパット・ウォンバイサイラック)
ノンの妻。看護師。ナリンが片想いするカラケッドの友人。夫の帰りを心待ちにしていた。
チラパット・ウォンバイサイラックは代表作に『Kun pan』、『Phairii phinaat paa mawrana』などがあります。
久しぶりに帰って来た夫の為に豪勢な料理を作るが、微妙な距離感を保っている状態に。
村長たちがワニ退治に出るもビビってしまい、逃げる際に負傷した人たちの傷を診ていた。
帰り道にカラケッドが目の前で人喰いワニに襲われてしまい、作戦の失敗した男たちに怒る。
最後は尾にはじき飛ばされたノンの元に駆け寄り、ナリンが自爆するところを静観した。
・カラケッド(演:ラクハナ・リサーニ)
看護師。ピクールとは同僚で友人。ナリンとは両想いながら進展せず、恋人未満の状態に。
ラクハナ・リサーニは本作が長編映画デビュー作となります。
里帰りしたノンの為にピクールとその兄嫁たちと一緒に料理を作り、ナリンと視線を合わす。
食事会が終わって帰りに送ってもらい、それがキッカケで何度かデートするようになる。
最後はピクールと帰る途中でナリンと会うが、人喰いワニがやって来て呆気なく食われた。
・ヌイ(演:ニラン・チャンクラーン)
村の職員。いつも村長の近くにいる。ワニの被害に遭った女性と一緒に行動している。
ニラン・チャンクラーンは本作が長編映画デビュー作となります。
川で麺屋をやっている男が襲われ、残された妻が懸賞金を出すと聞いて目の色を変える。
すぐに村長たちへ報告して大金持ちになれると話し、男たちを先導する演説を繰り出した。
実際に川へ出ると間違えてオオトカゲを射殺し、人喰いワニが出るとビビって撃てず。
最後は銃を片手に手伝うも役に立たず、結局はナリンが一緒に自爆で始末するのを静観した。
・村長(演:サマート・サンサンギアム)
人喰いワニが出現した村の村長。ワニのせいで村の評判が落ち、対応する為に頭を抱える。
サマート・サンサンギアムは本作が長編映画デビュー作となります。
まだ噂程度であっても用心に越した事はないと話し、麺屋の男にも忠告をしていた。
保安官から人喰いワニの退治を相談し、ヌイが懸賞金の話しを持ってきても公務だと主張。
実際に川へ出て退治に行くも、目の当たりにして逃げるしかできずに野放しとなった。
最後は軍に頼って逃げ道を塞ぐ柵を作る指示を出し、ナリンが自爆するところを見守った。
感想
個人的な評価
本作は実際にタイで起きた事件を映画化した作品らしい。
その真相についての情報が乏しく確定ではないが、タイが得意とするワニ映画となります。
12メートルの巨体で淡水と海水でも生きられる人喰いワニで、なぜかリスクが高い人間ばっかりを狙っている。
自然界では普通ならリスクの低い狩りをするけど、人喰いワニはそんな自然の摂理など当然のように無視をします。
とにかく、村人たちが思っていた以上に無能で、その後から登場する陸軍もまた無能揃いで犠牲者が増えていくだけです。
体長が12メートルという大きな的なのに、村人や兵士たちが銃を乱発しても一発も当たらないところにツッコミを入れるのは野暮なのだろうか。
冒頭では退屈なロマンスが展開され、それを見て「ワニ映画だよな?」と自問自答してしまうぐらい本題から外れていました。
どうやらラストで恋人を失った警察署長がワニと自爆する為の布石だったようだが、それにしても不自然すぎました。
物語の主人公的な立ち位置の警察署長や軍人がほとんど絡まず、二人が大事にする人が犠牲になった事でようやく意味合いが出てくる。
人喰いワニが恐ろしい事よりも、銃弾が当たらない奇跡と村人や軍人たちの無能さの方が目立ってしまった印象しかない。
ラストではワニ映画やサメ映画の王道パターンである爆発四散となるが、たった一個の手榴弾にはあそこまでの爆破能力はないと思ってしまった。
特に印象に残るような場面もないし、人間ドラマは微妙だったし、人喰いワニも無能な人たちのおかげだけだったので、これはすぐに記憶から消えるタイプの作品でした。