作品紹介
公開年月 | 2006/05/31 |
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ジャンル | パニック/ホラー/コメディ |
原作 | なし |
監督 | ジェームズ・ガン |
脚本 | ジェームズ・ガン |
製作 | ポール・ブルックス、エリック・ニューマン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
アメリカ南西部の静かな田舎町にある森に隕石が落下する。
町の有力者であるグラントが昔の女友達ブレンダと森を訪れると不気味な物体を発見し、飛び出した針によって何かに寄生される。
グラントの体は変異していき、ついに町の住民を支配下に置いて同化しようとするのだった。
登場人物&出演者
・ビル・パーディ(演:ネイサン・フィリオン)
主人公。警察署長。地元の名士グラントと結婚したスターラに対して未練を持っている。
ネイサン・フィリオンは代表作に『プライベート・ライアン』、『スーパー!』があります。
鹿狩り前夜祭のパーティではグラントを待っていたスターラに声をかけて一時を過ごす。
グラントの異変を感じたスターラの連絡を受けて、警察官を引き連れて彼女を助ける。
町が地球外生命体に乗っ取られてしまうが、宿主のグラントを倒せば解決できると知る。
最後は巣になっていた家に乗り込み、ガスを吸わせてスターラにトドメをさせて倒す事に。
・スターラ・グラント(演:エリザベス・バンクス)
ヒロイン。地元の名士グラントと結婚した和解女性教師。生徒には色気を振りまいている。
エリザベス・バンクスは近年の出演作に『パワーレンジャー』、『マジック・マイクXXL』などがあります。
疲れて家に帰った時、グラントから求められるが、拒んでしまったせいで大変な事になる。
一度はグラントを拒否した反省から朝から激しく燃え上がるも彼の変化に気づかず。
地球外生命体が町の住民を支配してしまうが、グラントの意志で巣に運び込まれる事に。
・カイリー(演:タニア・ソルニア)
田舎町に住む若い女性。バスタブでくつろいでいたところで地球外生命体に襲われる。
タニア・ソルニアは代表作に『デス・リベンジ』、『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』などがあります。
意識を乗っ取られる間際で地球外生命体の生態を知り、ギリギリでなんとか免れる事に。
乗っ取られた家族から逃げるべく車に立てこもり、ちょうどやって来たビルに助けられる。
地球外生命体を倒すにはグラントを殺せばなんとかなるとビルに教えて警察署に向かう。
グラントを倒せる手榴弾を取りに行ったビルが犬に襲われる危機的状況を助け出した。
・ジャック(演:グレッグ・ヘンリー)
田舎町の町長。通り道の邪魔になっている車に対して口汚く罵る最低の人間。
グレッグ・ヘンリーは代表作に『スーパー!』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』などがあります。
次の町長選は選ばれないと分かっているが、それでも町長として堂々と振る舞っている。
地球外生命体が町を支配した時でも口悪く文句を言っていたが結局は捕まってしまう。
グラントによって仲間になってしまうが、まだ意識が残っている時にビルに殺してもらう。
・ブレンダ(演:ブレンダ・ジェームズ)
若い頃にグラントが付き合っていた女性の妹。酒場にいたグラントに声をかける。
ブレンダ・ジェームズは代表作に『ドッドソンの長い旅』、『プライベート・ムーン』などがあります。
既婚者だが昔からグラントに気が合って、スターラとケンカをした彼に肉体関係を迫った。
しかし、グラントが地球外生命体に寄生されてしまい、そのまま森に置いて行かれてしまう。
グラントが変化を始めていた時に訪れた彼を出迎えるが、触手により意識を同化する事に。
多くの地球外生命体を作り出すべく子宮を借りられ、爆発とともに多くの寄生体を生む。
・グラント・グラント(演:マイケル・ルーカー)
田舎町の名士。大富豪で地元の有力者。若い妻のスターラとは似合わないと言われている。
マイケル・ルーカーは近年の出演作に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズ、『ザ・ブラックナイト』などがあります。
スターラとケンカをして酒場でブレンダと意気投合し、肉体関係に発展する寸前で止める。
その時に宇宙から来た隕石を発見し、そこにいた地球外生命体の針によって寄生される。
結果として地球外生命体と意識をリンクさせ、町を支配するべくブレンダの子宮を借りる。
最後はスターラへの愛で油断してしまい、ビルの活躍によって爆発四散してしまう。
感想
個人的な評価
本作はジェームズ・ガンにとって初の監督作品となります。
それまでロイド・カウフマンのトロマ・エンターテイメントで脚本や製作、出演などしてキャリアを積んでいました。
決してメジャーな監督ではなく、ロイド・カウフマンのようなB級路線の人物でした。
その後、『ドーン・オブ・ザ・デッド』は『スクービー・ドゥー』シリーズの脚本を書いて名前が知られるようになります。
そんなジェームズ・ガン監督の名前を一躍有名にしたのは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズでしょう。
今ではハリウッド映画でメジャーなジャンルとなったアメコミ原作映画だが、マーベル作品の中で新たな面白さを出した事で一気に有名となりました。
実はジェームズ・ガン監督はトロマ出身というのは意外だが、本作では『悪魔の毒々モンスター』がちょっとだけ流れていました。
本作はベースとしてコメディになっているが、そこはトロマ出身だからこそグロテスクな描写にかなりの力を入れている。
なので、気軽に楽しめる単純なコメディ映画ではなく、トロマの流れを汲む良い意味での気持ち悪さを兼ね備えた作品である。
地球外生命体に支配されて異形の姿となったグラントは相当のグロテスクさでした。
普通ならもっとマイルドな造形にするが、そこはトロマだからこそ徹底した気持ち悪さを追求させています。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の軽いノリは本作からでも垣間見る事ができる。
ただ、ベースがホラー映画なのでグロテスクな描写が苦手な人には厳しいモノがあると思う。
トロマの作品はカルト的な人気を博す原型として“愛”があるけど、本作でもそれこそが最大のカギを握っているのです。
通常のB級映画ならば低俗な内容になってしまうが、この普遍的なテーマを取り入れた事で一線を画した内容になっています。
しかしながら、基本的な設定はかなり雑になっていて、地球外生命体の出所が曖昧すぎて今一つという感じになりました。
それに途中から意識を同化した住民たちがゾンビみたいになっていて、ここら辺は悪い意味でトロマ気質が裏目に出てしまったと思います。
なんだか地球外生命体とゾンビを掛け合わせた作品で、そこにトロマのエッセンスを振ったような内容だと言えるだろう。
飛び抜けて面白いというワケじゃないし、グロテスクな描写は万人受けじゃないが、単なるB級映画とは思えないテーマ性のあった作品だと感じました。