作品紹介
公開年月 | 1972/06/29 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | ピエール・ブール 『猿の惑星』 |
監督 | J・リー・トンプソン |
脚本 | ポール・デーン |
製作 | アーサー・P・ジェイコブス |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
前作より20年の時が経ち、成人したマイロはサーカス団長のアーマンドに助けられていた。
しかし、初めて訪れたメガロポリスで虐待を受けている猿たちを見て大声を上げてしまう。
マイロはなんとか逃げ出せたが、警察に捕らえられたアーマンドは真実を知った上で命を落としてしまう。
彼の死を知ったマイロは奴隷と化している仲間の猿に呼びかけ、人間に対する反乱を企てるのだった。
登場人物&出演者
・シーザー/マイロ(演:ロディ・マクドウォール)
・ブレック知事(演:ドン・マレー)
・リサ(演:ナタリー・トランディ)
・マクドナルド(演:ハリー・ローズ)
・コルプ(演:セヴァーン・ダーデン)
感想
個人的な評価
第二作で物語のきっかけとなった人物が死んでいるのにシリーズが続くのは厳しいと言える。
とは言っても、シリーズ物は三部作という言葉があるように四作目というのは冒険と思う。
有名なシリーズでは『ランボー』、『ターミネーター』、『ダイ・ハード』は三部作で完結していました。
しかし、近年になって四作目が製作されており、上々の出来だったのは今の技術が向上しているからでしょう。
本シリーズに関しては乗っているうちに作ってしまう印象しかなく、作品自体の質を貶めるような状態になっているだけ。
テレビドラマにもなった話題作だけに搾取されてしまったのは残念でならない。本作は前作でコーネリアスとジーラの間に生まれた息子マイロが猿族を率いてシーザーとなり、人間に反旗を翻す物語となっている。
つまり、これは第一作の『猿の惑星』となるべく、忠実に運命というレールに従って進んでいる。
さて、本作の重要なキャラクターで未来の『猿の惑星』に繋げる主人公のシーザーを演じるのはロディ・マクドウォールです。
ロディ・マクドウォールはコーネリアスも演じていて、全シリーズで唯一出演した俳優となっています。
本作ではペットから奴隷にされる猿族に自由を与えようと革命を起こし、未来の『猿の惑星』を作り上げる役となっている。
唯一しゃべる事ができる以外は他の猿と変わらず、どこからどう見てもコーネリアスにしか見えませんでした。
そんなマイロだった頃のシーザーを育てたサーカス団長だったアーマンドを演じるのはリカルド・モンタルバンです。
前作でもちょい役として最後の方でアルマンドとして出演しましたが、今回は革命のきっかけを与える役となっている。
とは言っても、すぐにフェイドアウトしてしまい、出演そのものは短いと言えるだろう。
さて、本作に関しては辻褄を合わせようとする部分が見えるけど、残念ながら終始に渡って雑な作りが目立った。
人間でさえ似顔絵でも特徴がハッキリしないと分からないのに、猿の似顔絵を見ただけですぐに分かってしまう部分。
更に冒頭から繰り広げるご都合主義的な展開はいきなり観ている者を突き放し、その先は勝手に物語が進んでいる感じでした。
それに舞台となっているのは街の一部であり、どう考えてもここから人類が絶滅するような展開にはムリがある。
そもそも言葉をしゃべる事ができるのはシーザーだけで、他の猿は人間の物真似程度で何かを生み出す力はないように見える。
ここから『猿の惑星』になるのは正直言ってリアリティがなく、完全に脚本の進め方を間違えたと思います。
人類が戦争を起こして自分の首を絞めた結果、絶滅するのは分かるけど、文明を持たない猿に絶滅されるのはありえないと思います。
まあ、前作は外伝として考えるなら百歩譲ってもいいけど、本作は完全に失敗していると感じました。