ネイビーシールズ/ナチスの金塊を奪還せよ! RE-2811

作品紹介

公開年月  2018/01/12
ジャンル  アクション
原作  なし
監督  スティーヴン・クエイル
脚本  リチャード・ウェンク、リュック・ベッソン
製作  リュック・ベッソン、ラファエル・ベノリエル
製作国  フランス、ドイツ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

1995年、紛争末期のサラエボでマット率いるネイビーシールズは敵の将軍を拉致し、囲まれると戦車で大暴走をしていた。
上官のレヴィン少将も手を焼く毎日の中、メンバーの一人が恋に落ちたウェイトレスからナチスの金塊が湖に沈んでいると聞き出す。
タイムリミットが8時間しかなく、湖の底に沈んだ金塊を手に入れるべくマットたちは作戦を立てるのだった。

登場人物&出演者

マット・バーンズ(演:サリヴァン・ステイプルトン)
主人公。ネイビーシールズのリーダー。冷静沈着でどんな状況でも柔軟な対応をしている。
サリヴァン・ステイプルトンは代表作に『アニマル・キングダム』、『殺し屋チャーリーと6人の悪党』などがあります。
将軍拉致では当初の脱出計画が失敗し、すぐに戦車を使ってサラエボの街を疾走して脱出。
ナチの金塊について話しを聞くと、回収する作戦を立ててララと二等分する事で合意した。
いち早くペドロヴィッチの襲撃に勘づくが、金塊回収を優先して水面まで浮上させた。
最後はレヴィン少将に助けられ、スタントンに続けて自分の分け前をララに渡した。

スタントン・ベイカー(演:チャーリー・ピューリー)
ネイビーシールズの隊員。将軍拉致では取材と称して潜入し、カートと目的を遂行した。
チャーリー・ピューリーは代表作に『エクリプス/トワイライト・サーガ』、『ソルジャーズ・アイランド』などがあります。
長く留まっていたサラエボではウェイトレスのララと恋人関係になり、金塊の話しを聞く。
すぐに仲間へ金塊の事を話し、それでボスニアが救える上にララの役に立つと熱弁した。
上層部の決定で帰国が決まってしまい、ララとの別れと何もできないと知って悲しんでいた。
最後はレヴィン少将に助けられ、自ら進んでララに自分の分け前を手渡していた。

ララ・シミッチ(演:シルヴィア・フークス)
サラエボでウェイトレスをしている。常連客となっているマットたちを出迎えている。
シルヴィア・フークスは代表作に『ティラミス』、『ブレードランナー2049』があります。
スタントンとは恋人関係であるが、気づいているマット以外は知られていない。
湖の底に沈んだ祖父の村に金塊がある事をスタントンに話し、その回収を手伝うよう願う。
金塊の事を知っていた兄によって、追ってきたペドロヴィッチに金塊がバレてしまう。
最後はレヴィン少将に助けられ、金塊の半分の金を受け取り、他のみんなからももらった。

ベン・モラン(演:ジョシュア・ヘンリー)
ネイビーシールズの隊員。数学の天才。マットやJPと川から潜入して将軍拉致を担当した。
ジョシュア・ヘンリーは代表作に『セックス・アンド・ザ・シティ』、『ニューヨーク/冬物語』などがあります。
いつも通っているバーでウェイトレスのララを口説くが、あっさりと振られてしまう。
ナチの金塊を回収する作戦では、どうやって運ぶのか計算し、8時間以内にできると結論。
ペドロヴィッチの襲撃を受けると、パラシュート内に残っている空気を計算していた。
最後はレヴィン少将に助けられると、他のみんなと同じくララに分け前の金を快く渡した。

・カート・ダッフィー(演:ディアミッド・マルタ)
ネイビーシールズの隊員。どんなモノであっても集められる調達のスペシャリスト。
ディアミッド・マルタは代表作に『パーフェクト・プラン』、『ドラキュラZERO』がある。
将軍拉致作戦では音声係として潜入し、将軍に麻酔針を刺して眠らせて運ぶ役を担った。
ナチの金塊を回収する作戦では、調達のスペシャリストとして必要な道具を集めていった。
ペドロヴィッチの襲撃を受け、金塊を上げるパラシュートの中でベンに空気の残りを聞いた。
最後はレヴィン少将に助けられると、分け前の金をララに渡し、自分の名前の銅像を希望。

・JP/ジャクソン・ポーター(演:ディミトリー・レオニダス)
ネイビーシールズの隊員。重火器のエキスパート。初めて使う戦車の大砲を正確に発射する。
ディミトリー・レオニダスは代表作に『センチュリオン』、『ミケランジェロ・プロジェクト』などがあります。
将軍拉致作戦ではマットやベンと川から潜入し、閉ざした扉を開ける役などを担っていた。
ナチの金塊を回収する作戦では、それを運び出す為のヘリのパイロットと話しをつけた。
金塊の回収に気づいたペドロヴィッチが湖にやって来ると、何もできず死を覚悟した。
最後はレヴィン少将に助けられると、分け前の金を受け取るも他の隊員と同じくララに渡す。

・ジミ・レイニー(演:ユエン・ブレムナー)
アメリカ海軍で優れたヘリのパイロット。プロペラが付いるならなんでも操縦できる。
ユエン・ブレムナーは代表作に『トレインスポッティング』シリーズ、『エイリアン vs プレデター』などがあります。
JPが回収を依頼してくると、ノリノリでヘリを操縦してギリギリの腕前を披露した。
なぜかJPと親しげにしていた事をレヴィン少将に知られ、何も言わなかったせいで除隊に。
作戦が始まる三日前に連絡を入れるように言うが、予定が変わってしまうが協力はする。
最後はレヴィン少将にすべてを話し、マットたちを救うべく向かいペドロヴィッチを射殺。

・ペドロヴィッチ(演:クレーメンス・シック)
セルビア軍の将校。将軍のPR活動の為に取材班を通すが、ネイビーシールズとは知らず。
クレーメンス・シックは代表作に『X-ミッション』、『アウトバーン』などがあります。
まんまと出し抜かれて将軍を連れ去られてしまい、それ以降は彼らを血眼で探している。
セルビアの地元民から金塊の話しを聞くと、ララが所有していた事を知って後を追う。
湖の底に金塊があると知り、回収作戦を行っていたマットたちに向けて手榴弾を放っていた。
最後は水面に上がってきたマットたちを待つが、ヘリで来たレイニーに撃ち殺された。

ジェイコブ・レヴィン少将(演:J・K・シモンズ)
アメリカ軍の将校。将軍の拉致作戦でサラエボの街を戦車で疾走したマットたちを怒った。
J・K・シモンズは近年の出演作に『ジャスティス・リーグ』、『パトリオット・デイ』などがあります。
あらゆる方面から謝罪を求められて、こってり絞られてマットたちにその事実を話した。
一見して厳しい意見を述べるが、一方ではマットたちの臨機応変な作戦を賞賛する。
JPとレイニーが裏で何かをやっている事を察知し、マットたちを救出する為に行かせた。
最後は金塊の半分をフランスに返し、その半分をマットたちや民間人のララに分けた。

感想

個人的な評価

本作はリュック・ベッソンが原案、脚本、製作を務めている作品です。
監督には『タイタニック』や『アバター』でジェームズ・キャメロン監督の右腕として活躍したスティーヴン・クォーレが務めています。
久々のリュック・ベッソンが脚本の作品という事で、かなりの期待をしてしまいました。
しかし、それこそが最大の間違いだった事を鑑賞後に気づいてしまいました。
所詮は脚本だけで監督を務めていないリュック・ベッソンの作品だと、本来の彼が持っている上手さがすべて出せていない。
本作が一番盛り上がるのが冒頭の戦闘シーンで、あとはビックリするぐらいの消化試合という感じでしかなかった。
ネイビーシールズの隊員は五人いるけど、別に五人でも十人でも変わらないぐらい、キャラクターの違いが分からなかった。
リーダー役のマットを演じたサリヴァン・ステイプルトンは残念ながら、主演としてパワーが足りません。
これは『300<スリーハンドレッド>/帝国の進撃』でも感じたように、サリヴァン・ステイプルトンでは主人公として物足りない。
それが本作でも強く出てしまった上に、金塊の話しを直接聞いたワケじゃないし、ロマンスもないので主演としても扱いが悪かったです。
他の隊員も一応のキャラクター付けをしているが、戦闘じゃなく金塊の回収がメインなのでそれぞれの得意分野もほぼ描かれていない。
そもそも、金塊回収をネイビーシールズがやるという事に意味があったように思えない。
「竜頭蛇尾」という言葉があるけど、本作はまさにピッタリと合うぐらい尻すぼみになってしまいました。
何より敵方の将校を主人公たちではなく、ポッと出のヤツが倒しちゃうのも本作を象徴している感じでした。
その中でもネイビーシールズの上官を務めたJ・K・シモンズの演技が本当に素晴らしい。
一見して厳しいようで実は彼らを認めていて、よくある無能な上官とはひと味もふた味も違う良さが出ていました。
ある意味、上官をJ・K・シモンズが演じた事でラストが丸く収まったように感じさせた。
本作はせっかくのリュック・ベッソンの脚本作品だったが、色々と残念すぎて期待ハズレの作品となりました。