メタボリックデカ RE-3064

作品紹介

公開年月  2017/10/13
ジャンル  アクション/コメディ
原作  なし
監督  プーワニット・ポンディー、チャノン・インヨン
脚本  プーワニット・ポンディー、フヴァリス・フアパイロック
製作  チャルン・カイティスワン、ニチャ・チャン・パラコン
製作国  タイ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

ヨイ、カン、アオ、プルムは食べるのが大好きでメタボ体型の巡査。
ある日、4人で強盗犯を追跡中、車が重すぎるせいで坂を登れず取り逃してしまう。
その様子がネット上で拡散されると、警察署のイメージダウンを恐れた署長が「3ヶ月以内に痩せなかったら警官は異動」と宣言される。
イケメン警部のジェイド、美人ジムトレーナーのミーンたちに助けられながら、4人はダイエットと強盗事件の捜査に悪戦苦闘するのだった。

登場人物&出演者

カン巡査(演:サルン・シンスヴァパラ)
メタボ体型巡査の一人。丸眼鏡が特徴。独身で太った猫を飼い、甘いモノが大好き。
サルン・シンスヴァパラは本作が長編映画デビュー作となります。
四人の中で一番真面目な性格をしていて、一瞬だけだが軽いフットワークを繰り出せる。
ジムのトレーナーであるミーンにひと目惚れし、ヨイの後押しで少しずつ距離を縮めていく。
一人だけダイエットに成功するが、結果的に他の三人とケンカするもすぐ仲直りをした。
最後は連続強盗犯を追い詰め、ミーンに告白し、逮捕した事で左遷が中止になって留まった。

ヨイ巡査(演:プラモテ・パタン)
メタボ体型巡査の一人。お調子者で行動的。すぐにキレてしまうが仲間思いである。
プラモテ・パタンは代表作に『Premika』、『Bikeman』などがあります。
四人の中で率先して自信たっぷりに行動するが、結局は体型のせいで失敗してしまう。
ジムトレーナーのミーンにひと目惚れしたカンを見て、身を引いて彼の応援をしていた。
ダイエットに成功したカンの言葉に傷ついてしまい、彼と距離を置くも結局は仲直りした。
最後は連続強盗犯に捕まるが、習った護身術で倒すも、アオの誤射で足を負傷してしまう。

プルム巡査(演:ソムヨス・マチュレス)
メタボ体型巡査の一人。一番背が小さくて眼鏡をかける。インターネット情報に頼る。
ソムヨス・マチュレスは代表作に『One Day』などがあります。
四人の中でラクをしようとするが、ほとんどの場合は裏目に出るが本人は認めない。
インターネットで怪しい痩せる薬を三人にも勧めるが、結果的に禁断症状が酷くなった。
ダイエットを諦めて警官をクビになるかもしれないと分かり、親のすねをかじろうと決意。
最後は逃げる連続強盗犯を追い詰めると、四人の体重を利用して車を強引に止めて逮捕した。

アオ巡査(演:スーパーチャイ・サブプラサート)
メタボ体型巡査の一人。唯一の既婚者。年々体重が増えてヒザを壊してしまっている。
スーパーチャイ・サブプラサートは本作が長編映画デビュー作となります。
四人の中で一番天然な性格を持っていて、犯人追跡の時も食べる事を忘れていない。
何よりも妻が作ってくれる手料理が好きで、結局はダイエットに失敗するも後悔はしない。
一人だけダイエットに成功したカンとケンカするが、彼の訴えに涙して仲直りした。
最後は連続強盗犯を捕まえる際にタオルで敵を翻弄して、間違えてヨイの足を撃った。

ジェイド警部(演:スパウィット・ネプレムワッタナ)
タイ警察が誇るイケメン警部。メタボ体型巡査たちに慕われる。ナルシストだが仲間思い。
スパウィット・ネプレムワッタナは本作が長編映画デビュー作となります。
何かと失敗してしまうメタボ体型の部下たちを励まし、彼らのダイエットに付き合う。
昔は太っていてイジメを受けていたと話すが、実はウソで部下たちを励まそうとしていた。
連続強盗犯を捕まえようとして実行犯を追い詰めるが、黒幕に撃たれて重傷を負う。
最後は連続強盗犯を捕まえたメタボ体型の部下たちを誇りに思い、彼らの活躍に期待する。

ミーン(演:ヌトウジャリー・ホルベチクル)
ジェイドが通っているジムのトレーナー。ジェイドのいとこ。ジムの近くに住んでいる。
ヌトウジャリー・ホルベチクルは代表作に『3 AM: Part 3』などがあります。
メタボ体型の巡査たちから繰り出される圧倒的で暑苦しい存在感に最初は戸惑っていた。
カンにひと目惚れをされてもイヤな感じはなく、その後も彼のダイエットを応援した。
一人だけダイエットに成功するも仲間とケンカしたカンに彼らの大切さを教えた。
最後はダイエットの失敗で左遷されるカンを見送り、彼からの間接的な告白に応えた。

ムエタイのトレーナー(演:ジージャー・ヤーニン)
ジェイドが習うムエタイのトレーナー。メタボ体型の四人の為に特別なメニューを敢行。
ジージャー・ヤーニンは代表作に『チョコレート』シリーズ、『マッハ!無限大』があります。
一人ずつを圧倒的な力でねじ伏せると、四人同時でも苦戦せずにあっさりと倒した。
最後は捕まった時に必要な護身術を四人に教えて、結果的に連続強盗犯の逮捕に繋がった。

感想

個人的な評価

本作はタイのアクションコメディ映画となります。
トニー・ジャーによってタイのアクション映画は世界的に有名となりました。
CGが多用される現代において、生身でのアクションは逆に新鮮でした。
しかしながら、本作はそんな一流のアクション映画と違い、主人公たちは100キロほどのメタボリックな警官となります。
当然のように犯人追跡の際には全員が息切れして逃してしまうし、車で追いかけても坂が登れない失態を犯します。
どう考えても警察のお荷物状態であるが、そんな彼らを見捨てない上司のイケメン警部が意外にもいいヤツすぎて好印象でした。
大抵の場合だと、デブ四人を小バカにして見下すタイプが多いが、本作の上司は純粋に彼らを思って助けるところは良かった。
本作では四人がダイエットに励んでいるが、当然のように痩せるはずもなく、ほとんど最初と最後では見た目が変わらない。
あくまで本作は四人が太っているからこそ意味があって、それを活かした犯人逮捕のシーンはとても良いオチだったと思います。
何よりデブネタをちゃんと使っていて、コミカルな演出も悪くないし、ちょっとしたロマンスも主張していないのも良い。
もう少し個々の特徴を示すエピソードを盛り込んでも良かったぐらいに彼らの個性がちゃんと出ていたと思います。
物語の視点を「太っている意味」に当てたのはいいが、もう一つ工夫があれば、本作はもっと面白くできただけに少し惜しいところでした。
ジージャー・ヤーニンがちょい役として出ているが、さすがにアクションのキレはひと味違うと分かるぐらいの存在感でした。