作品紹介
公開年月 | 2017/01/10 |
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ジャンル | ホラー/アクション |
原作 | なし |
監督 | ペドリング・ロペス |
脚本 | ペドリング・ロペス、デニース・エンパーマード |
製作 | ペドリング・ロペス、レックス・ロペス、ほか |
製作国 | フィリピン |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
マニラで美しく若い女性五人組を狙った殺人事件が発生し、それは体を切り裂き、顔をはぎ取るという猟奇的なモノな内容。
二年前に発生した同様の事件で犯人を撃ち殺した特別捜査官トニーは、模倣犯による犯行と見て捜査を進めるが手がかりはない。
そんな中、トニーの恋人ティンが次の被害者となり、更に過去でも同じような事件が日本で起きていると判明するのだった。
登場人物&出演者
・トニー(演:セザー・モンターノ)
主人公。特別捜査官。二年前に11人を殺した巨大犯罪組織のリーダーを始末している。
セザー・モンターノは代表作に『グレート・レイ/史上最大の作戦』、『存在者』があります。
一躍有名となっていたが、新たな事件が二年前の手口を同じで犯人が分からず苛立っている。
元々は数どというヤクザの家で育ち、その娘であるミユキとは兄妹以上の絆を持っている。
当初から認めていなかった悪霊の存在を認めて、対抗する力を持つミユキに助力を求めた。
最後はなぜか取り憑かれず、ミユキを刀で刺して悪霊を退散させるけど根本な解決にならず。
・ミユキ(演:小澤マリア)
数どの長女。フィリピンのマニラでクラブを経営し、トニーとは兄妹以上の絆である。
小澤マリアは代表作に『艶恋師』、『特命係長 只野仁/最後の劇場版』などがあります。
事件の捜査をするべく久々にクラブへ顔を出したトニーと一夜を希望するが断れる。
悪霊によって父親が殺され、妹が連れ出された事でブチ切れして石の書を手に入れる事に。
トニーと協力して部下のヤクザたちを引き連れて妹を助けようとするも返り討ちに遭う。
結局は自分の体に悪霊を宿し、捕まえている間にトニーが刀で刺して絶命する。
・ジェーン(演:メグ・インペリアル)
特別捜査官。朝遅くまで寝ていてまだ二日の休みがあったがトニーにムリヤリ連れ出される。
メグ・インペリアルは代表作に『Menor de Edad』、『Higanti』などがあります。
トニーの別れた恋人がいい女だと主張していて、彼が結婚しなかった事に疑問を持つ。
実はトニーに片想いをしていて、夢の中では彼とイチャイチャしているビッチな女である。
ミユキの登場によって完全に影が薄くなってしまい、最後の方では棒立ち要員となった。
最後はなぜか取り憑かれず、悪霊に取り憑かれたミユキに腕を撃たれるも元気でした。
・アカネ(演:ヤム・コンセプチオン)
数どの次女。ミユキの大切な妹で今は父親の世話をしている。トニーも妹として可愛がる。
ヤム・コンセプチオンは代表作に『Who’s That Girl?』、『存在者』などがあります。
高齢になっている父親の世話をしたり、久々に来たトニーとジェーンにお茶を出していた。
悪霊に取り憑かれてしまい、父親を殺そうとするも自害されてどこかへと消えていく。
トニーたちに居場所が知られ、現場保全する特別捜査官を殺し、最後は射殺される。
・マーク(演:キコ・マトス)
特別捜査官。トニーの元恋人ティンを斬殺した配達人に厳しい態度で尋問をしていた。
キコ・マトスは代表作に『Babagwa』、『Ang pamilyang hindi lumuluha』があります。
悪霊がいる場所の保全をするべくトニーから応援要請を受けるが、襲われて取り憑かれる。
トトイが助けようとするも自分で舌を切り取り、それを見たチーフによって射殺される。
・トトイ(演:チョロ・バレット)
特別捜査官。新たな事件で監視カメラに何も映らず、霊の仕業だとトニーに意見する。
チョロ・バレットは代表作に『Sa aking pagkakagising mula sa kamulatan』、『Binhi』などがあります。
ジェーンに片想いをしているが、彼女がトニーに夢中となっている事は知っている。
トニーの応援要請を受けて現場の保全を任されるが、悪霊に取り憑かれてチーフを射殺。
・チーフ(演:ディッドー・デ・ラ・パズ)
ベテラン特別捜査官。新たな事件で犯人に繋がる糸口がなく、妻も外出を嫌がっている。
ディッドー・デ・ラ・パズは代表作に『Heated Vengeance』、『Pangil sa tubig』がある。
手柄を次々と立てるトニーを英雄視する世間を冷ややかに見るが誰よりも彼を認めている。
独自に捜査していて情報を掴んでいるトニーから置いてけぼりを食らって不満を漏らす。
捜査の進展がない状態で待機していると、トニーから現場保全の応援要請が来て行動する。
悪霊に取り憑かれたマークを射殺するが、背後から取り憑かれたトトイに射殺された。
感想
個人的な評価
本作は珍しいフィリピン製作の作品であり、プレミアム上映された映画祭では5部門で受賞、4部門でノミネートされています。
この作品最大の注目するポイントは元トップのAV女優だった小澤マリアの主演である。
残念ながら小澤マリアはよく知らないですが、現在は東南アジアを中心に活動しています。
本作はフィリピンの作品でありながら、ベースとしては日本のサムライやヤクザとなります。
簡単に言ってしまえば、外国人が大好きな「サムライ」と「ヤクザ」を登場させて、両者を繋ぎ合わせる為に悪霊を出している感じです。
とにかく、設定がかなりムリがあるような感じであり、外国人なら騙せても日本人ならば違和感バリバリの世界観となっています。
序盤でサムライが悪霊に取り憑かれた男と対決するけど、アクションシーンについては意外にもちゃんとしています。
しかし、彼らが日本語をしゃべり出した瞬間から笑ってしまうような発音であり、頑張っているけど雰囲気をぶち壊しました。
それだけじゃなく、主人公であるイケメンで手柄を立てるエリート特別捜査官の主人公も変な発音の日本語をしゃべって笑いそうになる。
さすがに主演という事で演じているセザー・モンターノは相当練習しているが、シリアスな場面で「落ち着くね」というセリフが一番笑いました。
で、主演という詐欺の宣伝文句となったキーパーソンを演じる小澤マリアの日本語に安心感を覚えるが、誰よりも下手な演技で萎えました。
本作では笑いそうになるフィリピン人の日本語に耐えるか、下手すぎる演技の小澤マリアに耐えるかの二択となります。
邦題についても『ワンダーウーマン』を意識しているが、ハッキリ言って相当ムリがある。
基本的に銃撃戦がほとんどで、本格的な刀によるアクションは冒頭とラストだけです。
そして、一番の問題となるのは悪霊が乗り移る条件がユルユルすぎて何でもアリ状態です。
主人公たちも特に防衛手段もなく乗り込むので、どう考えも無茶すぎる展開でした。
それでなんだか知らないうちにキーパーソンが身を挺して滅ぼしたと思えば、また次の場面で出てくるので意味がないという結末に。
アクションはちゃんとしていたが、監督や脚本は日本のサムライやヤクザに触発されて作品を大雑把に作ったような印象でした。
フィリピン人の日本語にはムリがあったし、小澤マリアの演技がヒドイからキーパーソンとしての説得力も皆無である。
どうせならリアリティのある設定よりも、思い切ってファンタジックにした方が良かった。