作品紹介
公開年月 | 2020/01/03 |
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ジャンル | アドベンチャー/ファンタジー/アクション |
原作 | テンカパシン 『鬼吹灯』 |
監督 | フェイ・シン |
脚本 | フェイ・シン、グ・ハオラン |
製作 | デヴィッド・ゴーン、ル・ダン |
製作国 | 中国 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
千年前、精絶国の女王は民を服従させる為に呪いの印をつけ、彼らの子孫は40歳までしか生きられない体にされる。
“ロングー”と“ムーチェン”と呼ばれる二つの秘宝を揃えれば、女王にかけらた呪いから解放されるという。
すでにロングーを手に入れていた民だが、残るムーチェンを手に入れるべく、伝説の盗掘師の子孫バーイーが率いる一行が秘宝を求めて天空の城へ旅立つのだった。
登場人物&出演者
・フー・バーイー(演:ツァイ・ハン)
主人公。伝説の盗掘師の子孫。呪いを受けている。超人的な体力と決断力で仲間を引っ張る。
ツァイ・ハンは代表作に『Xin Shao Lin si』があります。
ずっとシャーリーとは両想いであるが、お互いに一歩を踏み出せず仲が進展していない。
持ち前の主人公補正をフル活用して、次々と襲って来る危険な生物たちをかわしていきます。
リンロンが死んでみんなが旅を降りようとするが、主人公らしく説得して続ける事になる。
最後はソン教授の犠牲で巨大な蛇が倒され、呪いを解く為に新たな旅に出る宣言をした。
・シャーリー・ヤン(演:グゥ・シュアン)
ヒロイン。呪いを受けている。超人的な体力と運動能力を持つ。無限に矢を放っている。
グゥ・シュアンは代表作に『Ge wu qing chun』、『Di da zhi mi』などがあります。
バーイーとは両想いだが、強気な性格のせいでお互いの仲はほとんど進展していない。
無限にある矢で様々な生物を射るも効果がなく、巨大ザリガニでもほとんど役に立たず。
リンロンの死で仲間に旅の中止を口にするが、バーイーの言葉に説得されてキスまでする。
最後はソン教授の犠牲で巨大な蛇が倒され、旅の仕上げを宣言するバーイーに賛同する。
・太っちょ(演:ユ・ハン)
呪いを受けている。金歯とはコンビ。リンロンとは恋人。常にリンロンを第一に考えている。
ユ・ハンは本作が長編映画デビュー作となります。
超人的な体力を持ち、名前のワリにそこまで太っておらず、彼女持ちというリア充である。
命懸けの危険な旅をしている自覚があまりなく、リンロンと楽しく時間を過ごしている。
リンロンが死ぬと、シャーリーの口車に乗って旅を止めようとするもバーイーに説得された。
最後は持ち出した蛍の王で他の蛍を呼び出し、ソン教授の自己犠牲によって生還を果たす。
・金歯(演:マ・ユケ)
呪いを受けている。太っちょとはコンビ。ソン教授と同じく独り身だが気にしていない。
マ・ユケは代表作に『Quan cheng tong qi』があります。
超人的な体力を持ち、仲間の中ではムードメーカーで基本的にはあまり緊張感がない。
危険な生物が何度も襲って来るが、コミカルに逃げ回りながらもほとんど無傷で乗り越える。
リンロンが死ぬと、シャーリーの口車に乗って旅を止めようとするもバーイーに説得された。
最後はほとんど棒立ちとリアクション要員となり、ソン教授のおかげで生還を果たした。
・ソン教授(演:チェン・タイシェン)
呪いを受けている。仲間の中で最年長。頭脳を担当して、ロングーについて調べている。
チェン・タイシェンは代表作に『世界』、『ドラゴン・フォー/秘密の特殊捜査官・隠密』などがあります。
超人的な体力を持ち、ちょっとやそっとではケガせず、常に冷静な判断を下している。
多くの知識を使って危険な旅で様々なトラップを解説するが、すぐに対応策を見出せない。
リンロンが死ぬと、シャーリーの言葉に従って旅を降りて一人だけ悪者扱いされてしまう。
最後は巨大な蛇に苦戦するバーイーたちの前に現れ、蛍の炎を身にまとい巨大な蛇を倒した。
・リンロン(演:チェン・ユシ)
呪いを受けている。太っちょとは恋人。仲間の中で一番若い。炸裂弾のパチンコを使用する。
チェン・ユシは代表作に『Lu guo wei lai』、『Shan guang shao nu』などがあります。
超人的な体力を持ち、太っちょがいつも助けてくれるので、基本的には足手まといとなる。
命懸けの危険な旅をしている自覚が薄く、太っちょと遊びに来ているような感覚でいる。
道中に巨大なザリガニに遭遇すると、炸裂弾を使っても当然のように通じず逃げ回るだけ。
最後は追いかけられてザリガニに吹き飛ばされ、急に超人的な体力を失ってなぜか死亡する。
感想
個人的な評価
本作は『未体験ゾーンの映画たち2020』にて上映された作品となります。
この作品はスー・チーが2015年に主演した『ロスト・レジェンド/失われた棺の謎』の続編となっています。
いわゆる「お金アルよ、チャイニーズ・ファンタジー」の1本で、不自然なぐらい荒いCGが遠慮なく使われています。
前作では映像だけに金をかけて、ストーリーはスカスカで面白味はなく、登場人物はキャラクターに魅力がまったくなかった。
ヒロインであるシャーリーを演じたスー・チーのおかげで最後まで鑑賞できた感じでした。
しかし、本作ではシャーリーをグゥ・シュアンが演じているけど、残念ながらスー・チーの足元にも及ばなかった。
そうなってくると、他に魅力的な登場人物を探してみたが、こちらについても人物描写も適当すぎるせいで個性がほとんどなかった。
もちろん、前作と同じようにストーリーはあってないようなモノで、目的地に行くまで何度も危険な生物に襲われてピンチを脱するの繰り返しだけになる。
現実的に生態系を考えていないので、基本的にインパクトのある巨大な生物を出しているだけで工夫もクソもない。
しかも、フー・バーイーの仲間たちは超人的な体力を持っていて、普通の人が大ケガするような状況でもかすり傷程度で済みます。
そんな規格外の超人だらけなのに、なぜか足手まとい役が急に普通の人みたいに致命傷を負って意味もなく死んでしまいます。
これについては明らかにムリのある展開であり、単純に今後の流れで活躍できる場面がなかったから退場させられたとしか考えられない。
その後も、仲間の頭脳である教授が旅を降りると宣言するが、なぜか悪者みたいな扱いを受けていたが、そもそも提案したのはシャーリーというオチ。
シャーリーもバーイーの熱弁に意図も簡単に説得される主体性のなさで、自分の意見に賛同して実行する教授を睨むという矛盾した状況を生んでしまう。
とにかく、本作における登場人物たちの行動に信念はあるようでなく、あくまで流れを途絶えない為に動かされている印象がありました。
だから登場人物に魅力が感じられず、主人公は主人公という役目を果たさないといけないから唯一行動が一貫していた程度です。
しかも、今回で完結しておらず、三部作として次回作に繋げるような作品となるタチの悪さを最後に見せてくれました。
今の中国は豊富な資金を投じられるので、このような駄作にも大金を費やす事は素直に羨ましいと感じました。