メキシコ・オブ・デス RE-2312

作品紹介

公開年月  2015/08/23
ジャンル  ホラー/コメディ
原作  なし
監督  イサーク・エスバン、エドガル・ニト、ほか
脚本  レックス・オルテガ、ホルヘ・ミッチェル・グラウ、ほか
製作  ジェームズ・フレー、アンドリュー・トーマス・ハント、ほか
製作国  メキシコ
鑑賞方法  レンタルDVD

概要

アルファベットをテーマにして「死」を描くー大ヒット・オムニバス・シリーズ『ABC・オブ・デス』のメキシコ版とも言える『メキシコ・オブ・デス』 は、今最もホラー、バイオレンスがヤバい国メキシコの新鋭監督が描くホラー・オムニバス! !

作品&監督

いけにえの祭壇

監督はロレット・フロレスが務める。
他に脚本家、映画プロデューサー、撮影監督としても活躍しています。
年老いた男が駆け出しの記者だった頃に追っていた失踪事件に関与した麻薬カルテルのメンバーと接触。
記者は麻薬カルテルは遠い昔のアステカ族の風習を受け継いでいると知るのだった。
一発目という事でストーリーよりも映像の衝撃度を重視した感じ。
でも、あのような映像に慣れている人は物足りない。

ハラル・デ・ベリオ

監督はエドガル・ニトが務める。
主にプロダクションマネージャーとしてテレビドラマで活躍しています。
荒野を駆ける馬に男が一人、もう一人は腹部をケガしている。
ハラル・デ・ベリオという邪悪な場所に来た二人は何者かの気配を感じる。
廃墟にやって来た二人に女の幽霊か魔女に取り憑かれる的な感じ。
ホコリっぽくて乾いた感じに、ジメジメとした女の幽霊に襲われる演出は良かった。

排出

監督はアーロン・ソトが務める。
代表作に『Omega Shell』、『33 1/2』などの短編映画があります。
荒野に立つ一人の少女が橋の下で男の死体を見つけ、手に持っていたタバコを取る。
家に帰った少女はタバコに火をつけた瞬間、不気味な人形が語りかける。
少女とその姉らしき人物は一切セリフがないのがいい雰囲気を出す。
不気味な人形の動く音も気持ち悪いが、ラストで登場する女は更に不気味でした。

ささいなもの

監督はイサーク・エスバンが務める。
代表作に『パラドクス』で、映画プロデューサー、脚本家、編集などとしても活躍する。
歩いているだけで男たちにエロい目で見られ、女はイライラしながら恋人の車に乗る。
山奥にある小屋にたどり着くが、謎の男から森には別の住人がいると忠告される。
昔の映画みたいな映像で雰囲気を出しているが、精霊の登場でコメディになる。
着ぐるみすぎるのにアソコが妙にリアルで完全なるエロでした。

重要なのは中味

監督はレックス・オルテガが務める。
主に音響として38作の作品に参加し、代表作に『Atroz』などがあります。
窓の外を見る脚に障害のある妹は「オバケ」と連呼するが母親はイラついてブチ切れる。
外へ出ようとする優等生の兄を引き留める妹だが、母親はまたしてもブチ切れる。
ずっと母親は怒っているか泣き叫んでいるかという大変な熱量の演技でした。
確かに妹の「オバケ」を連呼するのはイライラさせられる演出だった。

人形

監督はホルヘ・ミッチェル・グラウが務める。
代表作に『猟奇的な家族』、『肉』で、監督としては12作手がけている。
川にある茂みに女性が隠れているが、両手首はケガし、彼女は怯えた様子で泣いている。
女はエプロンとナイフを持った男に追われ、また捕まって人形の島へ連れ戻される。
白黒の映像と一切のセリフを排除して、女性の恐怖に戦く表情を映し出している。
よくあるパターンなので、特に物珍しさはなく、白黒という点だけしかない。

7回の7倍までも

監督はウリセス・グスマンが務める。
主にスタントマンとしてテレビドラマシリーズで活躍しています。
死体安置所から死体を盗んだ顔の左半分ががただれた男は山間の湖にやって来る。
ウサギと呼ばれた男はある儀式をして死体を蘇らせると衝撃の事実を口にする。
なんだかよく分からない展開だと思えば、最後の方で意味が分かってくる。
タイトルはその意味合いだろうけど、ちょっと展開にムリがあった。

死者の日

監督はジジ・サウル・ゲレーロが務める。
監督業の他に女優としても22作ほどに出演し、テレビドラマや短編映画で活躍する。
自分の成功を語る老婆は様々な人種のポールダンサーを手に商売を成功させている。
だが、そのポールダンサーたちは単なるポールダンサーではなかった。
多分だが、やって来た客人はみんなポールダンサーたちに因縁のある男ばかり。
復讐をする為に集った様々な人種の女たちはスッキリだろうが、観ている側は微妙でした。

総評

個人的な評価

全体的に『ABC・オブ・デス』よりはギャグのテイストが少ない。
そもそも本家はギャグじゃなくホラーだったが、突き抜けてギャグになっているだけ。
それに比べ、本作は真面目に作っているせいで微妙な感じだった。グロテスクなシーンに耐性ある人には「それで?」という感想になるだろう。
別に珍しいワケじゃないし、衝撃的なシーンでもなかった。
純粋にホラーをやる事に自信がなかったのか、エロ要素を入れているのは残念だった。