リベンジャーズ RE-2976

作品紹介

公開年月  2016/04/29
ジャンル  アクション
原作  なし
監督  リー・ハイ
脚本  リー・ハイ
製作  リー・ハイ
製作国  ベトナム
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

有名なスタントマンであるチュンは大ヒット映画の続編のアクション監督に抜擢され、彼を頼ってきた無職の弟タンも現場で働く事に。
映画に情熱を傾ける監督トゥワンは自身の家を担保にして、富豪ソンから出資を受けていたが、突然止められて撮影が続行困難な状況に陥る。
実はソンがチュンの働きぶりを見て違法取引の運び屋として利用する為に仕掛けた罠だと判明し、拉致されたトゥワンを救うべく立ち上がるのだった。

登場人物&出演者

チュン(演:リー・ハイ)
主人公。スタントマン。トゥアン監督の新作にアクション監督として声がかかっている。
リー・ハイは代表作に『Lat Mat 3: Ba Chang Khuyet』などがあります。
アクションを含んだ新作でアクション監督だけじゃなく、実際にスタントマンとして活躍。
出資者のソンに目をつけられ、予算を出す代わりとして内容を知らせず運び屋をさせられる。
事実を知ってブツをタンから奪うが、トゥアン監督を人質に取られて仕方なく渡した。
最後は映画のスタッフたちとトゥアン監督の奪還し、警察の協力でタンたちを逮捕した。

タイン(演:ホア・ミン・ダー)
チュンの弟。地元で両親の墓を見守りながら、タトゥー彫りの仕事をするも失敗の連続。
ホア・ミン・ダーは本作が長編映画デビュー作となります。
近所のおばさんの顔をメチャクチャにして、兄のチュンを頼って地元から出てきた。
スタントマンとして仕事を得て現場で働くが、ほとんど役立たずで基本的に穀潰しとなる。
チュンとともにソンの裏稼業に加担してしまい、トゥアン監督が捕まってしまう。
最後は映画スタッフたちとトゥアン監督を奪還し、タンたちを逮捕させる協力をした。

ヴァイ(演:カー・ガーン)
トゥアン監督の新作アクション映画で無名ながらもヒロインに抜擢されて熱演する。
カー・ガーンは代表作に『Nang Tien Co 5 Nha』、『100 Days of Sunshine』があります。
スクリーンの中では主人公の助けを待つ品行方正なヒロインだが、実際はワガママ放題。
撮影中にスタントマンが負傷してしまい、自らスタントしないといけない事に不満を持つ。
現場の酷さにずっと文句を言っていて、唯一肉まんが食べられる理由で続けていた。
最後はソンが出資を中止して撮影が中断され、トゥアン監督が断念するも金を用意する。

トゥアン(演:クオック・トゥアン)
ベトナムの映画賞を何度か受賞している監督。近年の作品は不振続きで苦戦している。
クオック・トゥアンは代表作に『Nha Co Nam Nang Tien』などがあります。
ソンから出資を受けて新作であるアクション映画を手がけ、チュンのおかげで順調になる。
途中でタインの邪魔で撮影が止まり、ソンから出資を中止されて路頭に迷ってしまう。
チュンたちがソンのブツを奪ってしまい、そのせいで人質に取られて拷問を受ける事に。
最後はチュンに助け出され、タンの逃走を止めるも大ケガして病院から映画公開を鑑賞した。

タン(演:ヒェウ・グエン)
ソンの忠実な部下。運び屋として何度かブツを密輸するもバレて危うく命を失う事に。
ヒェウ・グエンは代表作に『Huong Ga – Rise』、『Gang Tay Do』などがあります。
何度も失敗してしまい、そのせいでソンから運び屋としての信頼を失ってしまっている。
チュンとタインの兄弟が新たな運び屋となるが、それに不満を漏らすもソンに注意される。
案の定、チュンたちにブツを奪われてソンに責められるが、取り戻す為に命は留める。
最後はソンを裏切ってブツを手にするが、チュンとタイン兄弟に邪魔されて逮捕された。

ソン(演:マイ・フイン)
実業家。トゥアン監督のアクション映画に出資している。裏稼業で密輸もしている。
マイ・フインは代表作に『Nữ sát thủ』、『Tự thú trước bình minh』などがあります。
映画撮影の現場を訪れて見守っていたが、身体能力の高いチュンに目をつけてスカウトする。
予算を出す代わりとして仕事を手伝って欲しいと依頼し、内容を知らせず密輸させる。
裏稼業を共同している実業家を裏切って殺し、トゥアン監督を人質に取ってブツを手にする。
最後はブツを手にして喜ぶも部下のタンに裏切られてしまい、あっさりと射殺された。

感想

個人的な評価

本作は『ベトナム映画祭2018』にて上映された作品となっています。
歌手として活躍しているリー・ハイが立ち上げた映画製作会社がヒットさせた作品の続編となっています。
そもそも1作目は日本で出回っていない上に、続編でも前作との繋がりがなさそうなので特に問題はないように感じる。
ベトナム映画は非常に珍しくて、個人的には『夏至』しか鑑賞した事がありません。
ただ、ベトナム人と接した経験から、どうしても「勤勉な女性」と「だらしない男性」のイメージが非常に強い。
なので、本作では男性がメインで活躍しているので、なんだか違和感を持ってしまった。
ちゃんと働いているベトナム人男性が個人的に珍しく、それだけでも興味を引かれました。
本作はアクションの中にコミカルなシーンを挟んでいくが、これは東南アジアに見られる典型的なパターンだと言えます。
決して笑えるようなコミカルさはなく、単純に作品のテンポを悪くしているだけでした。
しかも、これがもの凄く古臭く感じてしまい、未だにこれをやっている本作はベトナム映画業界の遅れを感じさせる。
アクションはそれなりに頑張っているが、近年頭角を現すタイ映画には及びません。
一応、CGも使っているけど予算がないので逆に浮いてしまい、使わない方が良かったと思えるようなレベルでした。
主人公のリー・ハイはほとんど目立たず、隣にいるコミカルなキャラクターの弟の方が顔を覚えているぐらい存在感がありません。
本作では映画にかける情熱を語っていますが、日本でヒットしたインディーズ映画『カメラを止めるな!』と比べても情熱は今一つ伝わりきれず。
とにかく、本作で使われている演出はひと昔前のモノばっかりで、ベトナム映画はまだまだこれからだと分かる作品でした。