作品紹介
公開年月 | 2019/10/02 |
---|---|
ジャンル | コメディ/ホラー |
原作 | なし |
監督 | ベン・ケント |
脚本 | ベン・ケント、ジョエル・ウィレニアス |
製作 | ジョナサン・バーソン、マイケル・ハミルトン、ほか |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
結婚式を控えた新郎サムはバチェラーパーティとして友人たち、通称「イケてる仲間」が用意した週末のゾンビ・サバイバルゲーム。
森の中で次々と襲いかかってくる元軍人たちが演じるゾンビをペイントボールで倒すゲームが始まっていく。
サムの義父で元軍人のジェラルドは本物のゾンビになり、ゲーム中に彼を誤って殺してしまうと彼らは死体を隠すも悲惨な事故が相次ぐのだった。
登場人物&出演者
・サム(演:ショーン・ヴェリー)
主人公。昔から連む“イケている仲間”の一人。3週間後に結婚式が控えている。
ショーン・ヴェリーは代表作に『The Kindness of Strangers』、『死の恋人ニーナ』などがあります。
独身サヨナラパーティで義父のジェラルドと仲良くなろうとするが、何かと失敗している。
誤ってゾンビ役のスティーヴを殺すと、マイルズの助言で埋めるも次々と不運に見舞われる。
マーシャル軍曹にジェラルドが人質に取られるが、助けようとして義父の足を刺してしまう。
最後はブチ切れてマーシャル軍曹の腕を切り落とし、シェンクスに噛みついて義父を助けた。
・エリック(演:ダニー・キレイン)
サムたちの“イケている仲間”の一人。サムの独身サヨナラパーティを計画している。
ダニー・キレインは代表作に『オートマタ』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』などがあります。
ゾンビ撃退ゲームを真剣にやろうとして、昔のようにバカ騒ぎを兼ねて楽しみたいと主張。
完全にスイッチが入ってしまい、スティーヴにトドメを刺してしまう暴走を繰り出す。
マーシャル軍曹たちを迎え撃つが、相手のナイフ使いにビビるがトビーに助けてもらった。
最後は生還して全員でビールを飲んでいると、今回の出来事がネタになると話していた。
・トビー(演:デヴィッド・モメーニ)
サムたちの“イケている仲間”の一人。唯一の妻子持ち。子供が生まれて8ヶ月目となる。
デヴィッド・モメーニは代表作に『インビトゥウィーナーズ/思春期まっただ中』、『ジョニー・イングリッシュ/アナログの逆襲』などがあります。
独身サヨナラパーティに参加するが、どうしても子供が気になって妻に電話をしていた。
サムが誤ってゾンビ役のスティーヴを殺すと、真っ先に警察へ通報するべきだと主張した。
マーシャル軍曹たちを迎え撃つが、ボウガンを持った相手に苦戦しながらも勝利する。
最後は追い詰められたエリックを助け、生還してきたサムとジェラルドたちを出迎えた。
・マイルズ(演:ティモシー・ルノーフ)
サムたちの“イケている仲間”の一人。企業弁護士。現金主義で他人を見下すような性格。
ティモシー・ルノーフは代表作に『Full Firearms』、『Here Comes Hell』などがあります。
安全運転を心がけるトビーに何かと文句があって、店員にもクレームを入れる性悪な人物。
サムが誤ってゾンビ役のスティーヴを殺すと、弁護士の知識を使い無罪にする方法を考える。
マーシャル軍曹たちを迎え撃つが、劣勢に立たされて追い込まれるも激ヤバ玉で切り抜ける。
最後はマーシャル軍曹たちを全員倒すと、みんなに無実となる方法を思いついたと話した。
・チーズ(演:ペリー・フィッツパトリック)
サムたちの“イケている仲間”の一人。大学時代からクスリを売って生計を立てている。
ペリー・フィッツパトリックは代表作に『UFO/侵略』、『リーサル・ソルジャーズ』などがあります。
サムの事を誰よりも褒めていて、一緒のチームになったジェラルドと意気投合していた。
ジェラルドと噛み合わない会話を展開しながらも、サムを認めさせようとアピールしていた。
マーシャル軍曹にジェラルドが捕まるが、油断した隙に横から頭を殴って見事に救った。
最後はジェラルドの作戦に従うが、逃げる途中で栽培されている大麻を見て感謝をしていた。
・アル(演:イーウェン・マッキントッシュ)
サムたちの“イケている仲間”の一人。肥満体で鈍くさい。天然ボケでどこかズレている。
イーウェン・マッキントッシュは代表作に『ロブスター』、『ザ・シェフ/悪魔のレシピ』などがあります。
ゾンビ撃退ゲームの為にレストランで待機していたが、サムが来て誰よりも彼を祝福した。
場の空気を読むのが苦手であり、会話が盛り上がる中で見当違いの発言をして盛り下げる。
ブランドンが裏切るような発言をしていると、それに怒って股間に一発を見舞い認められる。
最後は噛まれてゾンビになると勘違いし、みんなの為に囮となってあっさりと殺された。
・ブランドン(演:ジェイク・アボット)
サムの妹の彼氏。今回の独身サヨナラパーティに来ていたが、サムから良く思われていない。
ジェイク・アボットは代表作に『The Take Down』などがあります。
ゾンビ撃退ゲームに参加する為にレストランで待っていて、サムが来ても挨拶しかしない。
ジェラルドたちと同じチームになるが、的確な指示を受けてゾンビたちを倒していく。
サムたちが殺人を犯したと知って、彼らに呆れてマーシャル軍曹たちの側に付こうとする。
最後は交渉の為に顔を出したが、最新のボウガンの矢が目に刺さってそのまま死亡した。
・ジェラルド(演:マーク・ヒープ)
サムが結婚する相手の父親。過去に海軍にいたが、内部秘密だとして一切語らない。
マーク・ヒープは代表作に『アガサ・クリスティー/ミス・マープル3バートラム・ホテルにて』、『メグレ警視』シリーズなどがあります。
なぜかサムの事をあまり快く思っておらず、独身サヨナラパーティに強制参加されていた。
当然のように不満を持っていたが、ゾンビを撃退するゲームにはしっかりと参加する。
同じチームとなったチーズとなぜか話しがあって、噛み合わない会話をずっとしていた。
最後は暴走するマーシャル軍曹たちを迎え撃つ作戦を繰り出し、なんとか生還をした。
・スティーヴ(演:ルイング・アンドリューズ)
サムの独身サヨナラパーティでゾンビ撃退ゲームに参加する元軍人。大柄の白人男性。
ルイング・アンドリューズは代表作に『オックスフォード連続殺人』、『アイ・アム・ニューマン/新しい人生の見つけ方』などがあります。
サムたちが集まったレストランにいて、クレームをつけていたマイルズたちを見ていた。
その中でなぜかサムに対して怖い視線を送っていて、それを見た彼らを店から追い出した。
ゲームの説明ではゾンビ役として登場し、サムに撃たれ、警棒で叩かれる為に出てきた。
最後はサムに襲いかかるも慌てた彼に鋭い木の棒に刺され、エリックに頭を刺されて死亡。
・シェンクス伍長(演:アダム・シューデス・フォージ)
サムの独身サヨナラパーティでゾンビ撃退ゲームに参加する元軍人。マーシャル軍曹の右腕。
アダム・シューデス・フォージは代表作に『Columbus: The Lost Voyage』、『Pandemic』などがあります。
本部に留まっているマーシャル軍曹に代わって現場で指揮して、ゾンビの配置を決めていた。
二回目のゾンビ撃退ゲーム中に湖に沈んだ車から死体を見つけ、マーシャル軍曹に報告した。
マーシャル軍曹がサムたちに捕まるが、それを無視して突入しようと暴走をしていた。
最後はサムに腕を切られたマーシャル軍曹を見て、ビビっていたところで彼に噛まれて死亡。
・マーシャル軍曹(演:ティム・ファラデイ)
サムの独身サヨナラパーティでゾンビ撃退ゲームに参加する元軍人。屈強な部下を従う。
ティム・ファラデイは代表作に『スナッチ』、『ギャング・オブ・ニューヨーク』がある。
気楽にやって来たサムたちに軍隊の如く、厳しい口調と態度で丁寧にルールを説明していた。
途中から連絡が付かなくなったスティーヴについてシェンクスから連絡を受けて考え込む。
激ヤバ玉の言葉から仲間をサムたちが殺したと判明し、シェンクスたちに皆殺しを命令した。
最後はジェラルドとシェンクスを戦わせるが、ブチ切れたサムによって腕を切断されて死亡。
感想
個人的な評価
本作は『ブリュッセル国際ファンタスティック映画祭』や『ブエノスアイレス・ロジョ・サングレ映画祭』にて上映された作品となります。
イギリス映画というのはブラックユーモアがたっぷりで、それにハマれば面白いが、大抵の場合は微妙な感じになってしまいます。
そんな本作は「オブ・ザ・デッド」というタイトルになっているが、残念ながら本物のゾンビは一切出てきません。
ゾンビ映画だと勘違いして期待しましたが、中身はコメディ映画で不運にも次々と人が死んで主人公たちは死体を隠していくという物語でした。
しかも、イギリス映画なので基本的に低予算でほとんどが会話だけで成立しています。
そうなってくると、物語のほとんどを占める会話の面白さが作品の面白さに直結するが、残念ながら本作はそんなレベルじゃなかった。
とにかく、本作で交わされる会話がほとんど関係ないモノばっかりで、これが非常に退屈でまったく面白くないのです。
更に間を持たせる為に主人公側の登場人物だけでも8人とやたら多くいるけど、棒立ち要員が何人かいて、半分になっても問題がないようなレベルです。
物語の中心には独身サヨナラパーティの主人公がいて、義父に嫌われて最初からずっとその事ばかりを気にかけている。
あとは本気でゲームを楽しむヤツ、クスリを売っているヤツ、イヤなヤツ、家庭持ちのヤツと表面的な設定ばっかりで深みがまったくありません。
ゾンビ撃退ゲームには元軍人が参加しているが、いくらギャラが良くても血に飢えたようなヤツらが引き受けるような仕事じゃないだろうというツッコミを入れたくなる。
不慮に事故で死人が出てしまうが、それを隠す過程が雑すぎてバレても仕方ないけど、相手も相当の危険なヤツらのおかげで主人公たちの犯罪もあやふやになってしまっています。
いくら事故であっても死人が出た時点で主人公たちに非があって、これをごまかす為に相手を悪者にする強引なやり方は少しムリがありました。
全体的に緩い感じで退屈な会話劇が延々と続いて、結果的に主人公たちが勝利してビールを飲んでいるが、どう考えても捕まるのは目に見えている。
まず本作に「オブ・ザ・デッド」というタイトルを付けたのは罪深いし、ゾンビ映画だと期待して裏切られた上につまらない二重苦を強いられる作品でした。