作品紹介
公開年月 | 2019/07/02 |
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ジャンル | アクション |
原作 | なし |
監督 | ジョン・ハーツフェルド |
脚本 | マイルズ・チャップマン、ジョン・ハーツフェルド |
製作 | ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
中国全土を顧客に持つ世界的ハイテク企業ジャン社の社長令嬢ダヤが何者かに誘拐された。
かつてジャン社に雇われ、ダヤの身辺警護を務めたシェン・ローは、世界唯一の脱獄のプロであるレイ・ブレスリンに協力を求めた。
今まで誰も出た者がおらず、全容が謎に包まれた秘密監獄“悪魔砦”に囚われたダヤを救出するべく、レイ、シェン、デローサが向かうのだった。
登場人物&出演者
・レイ・ブレスリン(演:シルヴェスター・スタローン)
主人公。脱獄のプロフェッショナル。部下だったアビゲイルとは恋人の関係に発展している。
シルヴェスター・スタローンは近年の出演作に『大脱出2』、『クリード/炎の宿敵』がある。
裏切った元相棒のクラークの息子がダヤを誘拐し、更にアビゲイルを誘拐した事で動き出す。
秘密の刑務所に恋人を助けに行くべく、同じ目的を持つシェンやバオたちと乗り込む事に。
アビゲイルを殺されて逆上し、クラークの息子の部下たちをナイフで苦しませて殺していく。
最後はクラークをアビゲイルと同じように殺し、脱獄の仕事を辞めるとデローサに伝えた。
・シェン・ロー(演:マックス・チャン)
ジャン社に雇われていた警備責任者。ダヤと恋人だと発覚し、彼女の父親からクビにされる。
マックス・チャンは近年の出演作に『イップ・マン外伝/マスターZ』、『パシフィック・リム:アップライジング』などがあります。
バオの失敗でダヤが誘拐されるが、ジャンの行っている悪事を許せずに彼を潰そうとする。
ダヤを助ける為にブレスリンたちと協力するが、バオの勝手な行動で一緒に捕まってしまう。
連行された事でダヤと再会を果たし、彼女の協力でブレスリンの力を借りずに拘束を解く。
最後はデローサの助けで「悪魔砦」を出て、ダヤが父親を拒否して一緒に帰る事になる。
・トレント・デローサ(演:デイヴ・バウティスタ)
ブレスリンの旧友。一匹狼で単独行動を好むが、ブレスリンの為に協力を惜しまない。
デイヴ・バウティスタは近年の出演作に『マイ・スパイ』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』などがあります。
アビゲイルがクラークの息子に誘拐されると、ブレスリンの為に無償で協力を申し出た。
ダヤとアビゲイルが囚われる「悪魔砦」の素性を知っていて、ブレスリンに情報を提供した。
「悪魔砦」を前にして、当初の作戦から単独での行動を主張して一人で動いていた。
最後はシェンたちを助け出し、脱獄を辞めると宣言したブレスリンと違う仕事の話しをする。
・バオ・ハリー(演:ハリー・シャム・ジュニア)
ジャン社に雇われている警備責任者。元インターポール。ダヤの警備を一人で計画している。
ハリー・シャム・ジュニアは代表作に『デビルズ・シティ』、『ソード・オブ・デスティニー』などがあります。
クラークの息子の張った罠に引っかかり、ダヤを誘拐されて、彼女の父親の怒りを買った。
責任を感じてクラークの息子がポケットに入れたUSBから、ブレスリンたちと合流を果たす。
ブレスリンのやり方に納得できず、勝手な行動をした結果、シェンと一緒に捕まってしまう。
最後は解放された囚人たちの暴走で逃走し、ブレスリンたちが帰った後に一人で脱出した。
・アビゲイル・ロス(演:ジェイミー・キング)
ブレスリンが最も信頼していた部下だったが、二人の仲は進展し、今は同棲する恋人になる。
ジェイミー・キングは代表作に『パール・ハーバー』、『シン・シティ』シリーズがある。
公私混同をさせるような発言をしていて、危険な仕事をやっている自覚を失い浮かれている。
そのせいでクラークの息子が寄越した部下たちに捕まり、「悪魔砦」に連れて行かれる。
クラークの息子が父親の復讐に燃えていて、なんとか命を助かろうと涙ながらに謝っていた。
最後は「悪魔砦」に侵入してきたブレスリンに復讐するべく、喉を切られて呆気なく死亡。
・ハッシュ(演:カーティス・“50セント”・ジャクソン)
ブレスリンの警備会社に所属するハッカー。パソコンさえあれば、どこへでも侵入できる。
カーティス・“50セント”・ジャクソンは近年の出演作に『大脱出2』、『ザ・アウトロー』などがあります。
ダヤを救出する準備に入ると、アビゲイルが現場へ同行する事で今回は留守番役となる。
・ダヤ・ジャン(演:マリース・ジョー)
ウー・ジャン社長の娘。父親のあくどいビジネスを知らず、アメリカ進出を夢見ていた。
マリース・ジョーは代表作に『屋根裏のエイリアン』、『ソーシャル・ネットワーク』などがあります。
アメリカで企業を立ち上げるべく下見をしていたが、無能なバオのせいで誘拐されてしまう。
警備責任者だったシェンとは恋人関係だったが、それが父親にバレてクビにされて別れる。
シェンが助けに来てくれると、彼を見ただけで以前のような恋人関係が徐々に復活する。
最後は父親が待っている倉庫に来るが、シェンと一緒に帰ると宣言して彼とどこかへ行った。
・ウー・ジャン(演:ラッセル・ウォン)
中国を支配するハイテク企業の社長。秘密刑務所に技術を使って多くの囚人を苦しめている。
ラッセル・ウォンは代表作に『ツイステッド』、『ハムナプトラ3/呪われた皇帝の秘宝』などがあります。
資金洗浄する会社を立ち上げて、表社会では中国を代表する大企業の社長として知られる。
ダヤが誘拐されたと知って、警察から尋問を受けていたバオの失敗を激しく責め立ていた。
シェンがダヤを助けると連絡を受けると、彼が自分を潰そうと知らず、その言葉に従った。
最後はダヤが戻ってくるが、シェンと一緒に帰ると言われ、機嫌を損ねて帰って行った。
・レスター・クラーク・ジュニア(演:デヴォン・サワ)
父親はブレスリンの元相棒。ブレスリンを裏切った事で無惨な死を遂げた父親の復讐を誓う。
デヴォン・サワは代表作に『キャスパー』、『EX/エックス』などがあります。
「悪魔砦」と呼ばれる秘密刑務所を拠点にして、ジャン社の令嬢であるダヤを誘拐する。
途中でアビゲイルを殺害する事に躊躇いを持つが、仲間から計画の実行を説得される。
あくまでブレスリンへの復讐を実行するべく、アビゲイルを誘拐して見せしめに殺害した。
最後は乗り込んできたブレスリンとタイマンするも勝てず、喉を切られて苦しみながら死亡。
感想
個人的な評価
本作は『大脱出』シリーズの3作目となります。
1作目ではシルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーの共演で話題を呼びました。
しかし、前作となる2作目ではアーノルド・シュワルツェネッガーが降板し、代わりにデイヴ・バウティスタが相棒となるも話題にはほとんどならず。
前作でもそうだったが、今回も中国の製作会社が関わっている事で、スタローンの存在意義が更に薄くなっています。
上述のように1作目はスタローンとシュワちゃんが共演したから話題になったのであって、どちらかがいなくなればB級アクションになってしまう。
まさしく前作は記憶にも残らないようなレベルの低い内容だったが、本作もそれと肩を並べるぐらい雑すぎる展開でした。
タイトルである「大脱出」の意味合いが完全に消えていまい、逆に刑務所へ殴り込みに行くという本末転倒な内容になってしまっている。
何より主人公を演じるスタローンのどうでもいい薄っぺらいロマンス、それで恋人が殺されて悪役をぶっ殺す流れがあまりにも雑なように感じた。
ハッキリ言って、スタローンのパートだけを見てしまうと、テレビドラマにも劣るぐらいの薄っぺらさでした。
しかし、そんなガッカリするスタローンのパートを救済したのは、今の中国で一番勢いのあるカンフースターのマックス・チャンの存在だろう。
マックス・チャンは寡黙なキャラクターを演じる事が多いけど、本作ではそれが更に際立っていて少し痛い印象がありました。
前作から登場した新たな相棒のデローサを演じるデイヴ・バウティスタも、少しの格闘シーンを見せるが、マックス・チャンの前座でしかない。
マックス・チャンが加わったおかげで格闘アクションに厚みが出たが、その代わりにシリーズの根幹を見事に無視してしまいました。
脱出の反対な事をするし、ハイテクな刑務所じゃないし、取って付けたような薄っぺらいロマンスなど、3作目を作る意味はまったくありませんでした。
スタローン、バウティスタ、マックス・チャンが出ているのに、こんなにも引きつけられない映画は逆に珍しいと感じさせてくれました。
それと、以前から思っていたカーティス・“50セント”・ジャクソンのハッカーという設定にムリがありすぎて、何かのギャグなんじゃないかと思っています。
キーボートを打つ指が不慣れすぎるし、そもそも知的な役にムリがあるし、今回はほとんど出番がなかったのも頷ける。
とりあえず、このシリーズは打ち止めにした方がいいけど、小遣い稼ぎをしたいスタローンやバウティスタが続編を作るかもしれないだろうが。