おとなの恋は、まわり道 RE-3062

作品紹介

公開年月  2018/12/08
ジャンル  ラブロマンス/コメディ
原作  なし
監督  ヴィクター・レヴィン
脚本  ヴィクター・レヴィン
製作  エリザベス・デル、ゲイル・ライオン、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

絶縁したはずの家族の結婚式に出席する事になった偏屈男フランクと、結婚直前に自分を捨てた元婚約者の結婚式に出席する毒舌女リンジー。
式場のあるリゾート地へ向かう空港で偶然出会い、口論を始めたフランクとリンジーはお互いに結婚式へ向かっている事を知る。
現地でもホテルや食事のテーブルなど事あるごとに隣同士にされた二人は、うんざりになって口論しながらもお互いの共通点を見つけるのだった。

登場人物&出演者

フランク(演:キアヌ・リーブス)
主人公。イケメンだが偏屈な性格を持つ。異父兄弟のリゾート婚に仕方なくやって来た。
キアヌ・リーブスは近年の出演作に『ジョン・ウィック:パラベラム』、『ブルー・ダイヤモンド』などがあります。
空港でリンジーと出会うと、すぐに彼女の性格の悪さを察知してちょっとした口論をする。
同じ飛行機で隣同士となって、次にディナーとホテルまで隣同士となって呆れ返ってしまう。
リンジーと散歩中にピューマと遭遇し、命が助かった事で彼女と一気に親しくなっていく。
あくまで一夜の恋だと主張するが、実際にリンジーと恋人同士になる事を相当怖がっていた。
結婚式が終わって空港から帰ると時は紳士に振る舞い、名残惜しそうにリンジーと見送る。
最後は手にした土産を手にすると、思い立って恐れていた恋に向かうべくリンジーの元へ。

リンジー(演:ウィノナ・ライダー)
ヒロイン。美人だが毒舌家。過去に婚約した男性のリゾート婚に呼ばれて仕方なく来た。
ウィノナ・ライダーは近年の出演作に『アイヒマンの後継者/ミルグラム博士の恐るべき告発』、『バトルフロント』などがあります。
空港でフランクを少し褒めるが、すぐに彼の性格の悪さを知って構わず毒舌を放った。
飛行機、ディナー、ホテルでも隣同士になってしまうと、その運命をずっと呪っていた。
息苦しいパーティを抜けてフランクと散歩し、ピューマに遭遇して助かると彼と肉体関係に。
ようやく元婚約者からの呪縛から解き放たれると、心を閉ざすフランクに近づいていく。
最後は寂しく家にいると、恋に向き合う決意を固めたフランクがやって来て彼を迎え入れた。

感想

個人的な評価

本作は『5時から7時の恋人カンケイ』で監督デビューを果たしたヴィクター・レヴィンの監督二作目となります。
主演には『ジョン・ウィック』シリーズのキアヌ・リーブス、テレビドラマシリーズ『ストレンジャー・シングス/未知の世界』のウィノナ・ライダーが務めています。
この二人が共演するのは4度目になっていて、2006年に公開されたアニメ映画『スキャナー・ダークリー』以来となっています。
キアヌ・リーブスは私生活が質素でありながら色々と過酷な経験し、ウィノナ・ライダーも私生活で騒ぎを起こしている人というイメージがあります。
そんな濃い人生を送っている二人がずっと会話劇を繰り広げていく本作ですが、あくまで両者が持っている魅力に依存している作品である。
だからこそキアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーが歩んできた人生も演技に深みと魅力を与えるのだと思います。
終始に渡って本作はキアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーのやり取りだけで、他の登場人物にはセリフがまったくありません。
この作品は思い切った演出をしているが、これはキアヌ・リーブスとウィノナ・ライダーが演じる人物たちに好感を持てるかで評価が分かれます。
キアヌ・リーブスの演じるフランクは偏屈で何事も分析して話し、他人と深く関わる事を避けているような男。
一方でウィノナ・ライダーの演じるリンジーは元婚約者にまだ未練を持ち、前に進めないでいるような状態の女。
そんな二人が運命のイタズラで出会う事になるが、当初はお互いの強い他人に対する偏った考えで衝突していきます。
だが、二人は「似た者同士」という共感に駆られていき、命の危険があった出来事で留まっていたモノが一気に爆発していく。
ここで男女の考え方の違いが如実に表現していて、恋に臆病な男性、恋に前向きな女性を上手く描いていると思います。
全体的に緩い構成になっていて、大きな事件が起きるワケじゃないけど、ハマる人はとことんハマる作品だと感じました。
ハッキリ言って、フランクとリンジーは見た目以外、人としてあまり褒められたような人物じゃないが、マイナスとマイナスが出会ってプラスになる様子は非常に面白かったです。