チャイルド・プレイ/チャッキーの狂気病棟 RE-2715

作品紹介

公開年月  2017/11/08
ジャンル  ホラー/スプラッター
原作  なし
監督  ドン・マンシーニ
脚本  ドン・マンシーニ
製作  デヴィッド・カーシュナー、オグデン・ギャヴァンスキー
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

チャッキーとの戦いの後、病院に入院していたニカ。
ニカは病院で治療を受けていたが、精神科医がセラピーでチャッキー人形を使い始めた事から状況が急変する。
窮地に陥ったニカは、チャッキーと深い関わりを持ったアンディと連絡を取り、三者は壮絶な戦いを繰り広げるのだった。

登場人物&出演者

ニカ(演:フィオナ・ドゥーリフ)
主人公。心臓病を患い先天性の障害で車椅子生活をする。精神病院で4年過ごして立ち直る。
フィオナ・ドゥーリフは代表作に『THIEF/シーフ』、『チャイルド・プレイ/誕生の秘密』などがあります
主治医のフォーリーから許可を得て、もっと監視が緩いハロゲート精神病院に移される。
しかし、そこでは大量殺人鬼として受け入れられない人がいて、少しばかり居心地が悪い。
そこへチャッキーがやって来ると、なぜか分身の術を体得していて体を狙われてしまう。
最後は呪文によりチャッキーに体を乗っ取られると、やって来たアンディを監禁して去る。

アンディ(演:アレックス・ヴィンセント)
過去にチャッキーと壮絶な戦いを繰り広げた少年。今では大量の銃を集めているマニアに。
アレックス・ヴィンセントは代表作に『チャイルド・プレイ』、『ウィンター・テイル』などがあります。
女の子とデートしても過去がバレてしまうと、結局は断られてしまい、一人で家に帰る。
しかし、そこにはかつて銃で頭を撃ち抜いたオリジナルのチャッキーの頭部が保管される。
頭部だけのチャッキーと会話し、ハロゲート精神病院での出来事を知って急いで駆けつけた。
最後は院内で殺しに来たチャッキーを倒すが、乗っ取られたニカに監禁されてしまう。

フォーリー(演:マイケル・テリュー)
ニカの主治医。精神病院に収容されてニカの容態を観察し、論文にまとめようと考えている。
マイケル・テリューは代表作に『マッド・ナース』、『ディーン、君がいた瞬間』がある。
終始に渡ってチャッキーという存在を否定し、ニカが大量殺人の罪を犯していると繰り返す。
過去にセラピーで催眠療法をニカに施していたが、その時に記憶のない彼女を陵辱していた。
チャッキーの存在を一切信じず、ニカに再び陵辱しようとするが後ろから殴られて昏倒する。
最後はチャッキーに乗っ取られたニカに、プレゼントしたヒールで顔面を踏み潰されて死亡。

マイケル/マーク/マルコム(演:アダム・ハーティグ)
ハロゲート精神病院の患者。元麻薬中毒者。やって来たばかりのニカに話しかけていた。
アダム・ハーティグは代表作に『Verdict』、『Ghostland』などがあります。
会話が非常に上手く、やって来たばかりのニコもすぐに打ち解けて廊下でセックスをした。
実は多重人格者であり、本名はマルコムであるが、なんの取り柄もない事に悲観する。
途中でチャッキーに乗っ取られるが、多重人格者でマルコムが出てくると混乱してしまう。
最後は世話になっていた看護師を殺すが、用なしとなってチャッキーにドリルで殺された。

アンジェラ(演:マリナ・スティーヴンソン・カー)
ハロゲート精神病院の患者。30年前に路上で保護され、それ以来、死人を演じている。
マリナ・スティーヴンソン・カーは代表作に『カポーティ』、『真実のゆくえ/ケイリーちゃん殺害事件』などがあります。
チャッキーからの電話を受け取り、それをみんなに話していたが誰にも信じてもらえず。
最後は院内へやって来たチャッキーに遭遇し、ニカの次に殺されると言われて実行され死亡。

クレア(演:グレース・リン・カン)
ハロゲート精神病院の患者。過去に放火しており、精神的な問題があるとして収容される。
グレース・リン・カンは代表作に『CUBE2』、『女神の見えざる手』などがあります。
やって来たニカに対して不快感を示し、声を荒げて彼女の存在に対して非難していた。
チャッキーの仕業だと言い放つニカをまったく信じず、更に声を荒げてヒステリーになる。
勝手に人形を処分しようとするが、噛まれて暴れるとフォーリーたちに拘束されてしまう。
最後はチャッキーが天井の窓を破壊し、落ちたガラス片で首を切断されて死亡した。

マデリン(演:エリザベス・ローゼン)
ハロゲート精神病院の患者。過去に子供を亡くしていて、それで精神不安定になっている。
エリザベス・ローゼンは代表作に『サンクチュアリ』、『デス・ゾーン/奇跡の生還』などがあります。
クレアと同じようにやって来たニカを強く非難していたが、グッド・ガイ人形で一変する。
人形を昔亡くした子供だと主張すると、フォーリーから奪ってずっと一緒にいる。
実はチャッキーに惑わされていて、マイケルに呪文で分身を宿らせる手伝いをする事に。
最後はチャッキーを殺そうとした罪の意識を持ち、自ら望んで彼に殺されてしまう。

ティファニー(演:ジェニファー・ティリー)
チャッキーの恋人。アリスの後見人として、ハロゲート精神病院に来たニカに面会した。
ジェニファー・ティリーは代表作に『ブロードウェイと銃弾』、『ホーンテッドマンション』などがあります。
その時にアリスがすでに亡くなっている事を伝え、グッド・ガイ人形を手渡した。
チャッキーと同じように分身を作り出せる呪文を知っていて、車の後部座席に一体ある。
最後はニカを乗っ取ったニカを出迎えると、そのまま分身体とともにどこかへと立ち去った。

チャッキー/チャールズ・リー・レイ(演:ブラッド・ドゥーリフ)
1980年代の有名な殺人鬼、チャールズ・リー・レイが乗り移ったグッド・ガイ人形。
ブラッド・ドゥーリフは近年の出演作に『キリング・ショット』、『YOGAN/ヨウガン』などがあります。
一体はアンディにより頭部だけが保管され、その後、呪文で分身体を作り出している。
ティファニーによりニカがいるハロゲート精神病院に侵入すると、もう一体に命を吹き込む。
更にアンディの送ってきた人形も目覚めさせ、次々と院内の患者やスタッフを殺していく。
最後は念願だったニカの体を乗っ取ると、迎えに来たティファニーとともにどこかへ去った。

感想

個人的な評価

本作は『チャイルド・プレイ』シリーズの7作目となります。
前作である『チャイルド・プレイ/誕生の秘密』では、コメディ色を一掃して、本来のホラー路線に戻しています。
それに加えて、チャッキーがどのようにして生まれたのかを語る重要な作品となりました。
その続編に当たる本作もコミカルな部分を極力廃し、あくまでホラーとしてのチャッキーを描こうとしてました。
しかし、どう見ても前作のシリアスなホラーから一変して、軽い感じのホラーになっている。
どうしてもチャッキーを愉快なキャラクターにしたかったらしく、オリジナルだけならば良かったが、なぜか分身する事ができる。
しかも、それは同じグッド・ガイ人形に限らず、足が二本で武器が持てる手があれば、なんでもチャッキーになれるという。
これは明らかに設定を拡大解釈しすぎていて、今後のシリーズに悪影響を及ぼしてしまう。
せっかく前作で原点回帰したのに、本作でまたもコメディ路線に走りそうになっている。
ギリギリのところで踏み留まっているが、本来あるべき『チャイルド・プレイ』の魅力は完全に損なわれています。
誰も「チャッキーのバーゲンセール」など望んでおらず、分身が増えた事でシリアスな一面が吹っ飛んでしまっている。
チャッキーの人数が増えてもやっている事は一緒だが、何体もいると数に応じてつまらなくなっている。
やはり、チャッキーは反撃を受けてボロボロになりながらも、追いつめていく執念というのが一番の魅力だと思います。
それを便利な呪文で簡単に仲間を増やしてしまうと、本来の面白さを完全に否定してしまっているのは残念である。
本作は新たなチャッキーを描いているが、個人的には失敗だと思っていて、しかも、何も解決していないという中途半端さ。
何より25年ぶりに再登場したアンディの無意味さにガッカリで、結局、なんの為に出てきたのは分からないレベルでした。
この調子だと8作目が製作されそうだが、失敗する未来しか見えず、本作の出来にかなり不満を覚えてしまった残念すぎる作品でした。