作品紹介
公開年月 | 1985/10/04 |
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ジャンル | アクション |
原作 | なし |
監督 | マーク・L・レスター |
脚本 | スティーヴン・E・デ・スーザ |
製作 | ジョエル・シルバー、ローレンス・ゴードン |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 午後のロードショー |
あらすじ
かつて精鋭特殊部隊コマンドーの指揮官として名を馳せたジョン・メイトリックスは軍を退役し、愛娘ジェニーと山荘で静かな暮らしを送っていた。
ある日、二人が暮らす山荘にメイトリックスの元上司・カービー将軍が訪れ、コマンドーの元隊員たちが次々と殺されている事を知らせる。
カービー将軍が立ち去った後、謎の武装集団が山荘を襲い、ジェニーは連れ去られ、メイトリックスは追跡するも失敗して拘束される。
犯人はコマンドー部隊の工作で失脚した独裁者アリアスの一味で、大統領に返り咲く為にメイトリックスを利用するのだった。
登場人物&出演者
・ジョン・メイトリックス(演:アーノルド・シュワルツェネッガー)
主人公。元精鋭特殊部隊コマンドーの指揮官。退役して現在は娘ジェニーと山荘で暮らす。
アーノルド・シュワルツェネッガーは近年の出演作に『80デイズ』、『ターミネーター3』などがあります。
山荘を襲ってきたアリアスの一味と交戦し、捕らわれたジェニーを必死に追跡するも失敗。
アリアスが再び大統領に返り咲く為に利用されるが、従う事なく娘の救出を目指した。
シンディを強引に協力させ、元コマンドー部隊としての勘でジェニーの居場所を見つけ出す。
最終的に裏切った元部下のベネットとタイマン勝負し、見事に打ち負かして娘を助ける。
・シンディ(演:レイ・ドーン・チョン)
ヒロイン。旅客機の添乗員。勤務予定の飛行機便がキャンセルとなって家に帰ろうとする。
レイ・ドーン・チョンは代表作に『人類創世』、『ミスター・ソウルマン』などがあります。
そこで女好きのサリーが声をかけ、それを見たメイトリックスは強引に協力させる。
当初はメイトリックスをイカれた男だと思ったが、サリーが発砲した事で信じて協力する。
飛行機訓練学校にも通っていて、アリアスの隠れ家へ行く為に水陸両用の飛行機を操縦した。
最後はカービー将軍に伝言を送り、娘を助けたメイトリックスとともにアジトを出る。
・ジェニー・メイトリックス(演:アリッサ・ミラノ)
メイトリックスの娘。山荘で父親と楽しく暮らし、何不自由ない日々を送っていた。
アリッサ・ミラノは代表作に『ダブルドラゴン』、『レディ・ヴァンパイア/淫夢伝説』などがあります。
カービー将軍の訪問で居場所が敵にバレると、元部下のベネットたちに捕まってしまう。
最初は泣いて何もできなかったが、囚われた部屋から脱出してベネットの手から逃げ出す。
最後はベネットに捕まるが、メイトリックスが倒して見事に救出される事になる。
・カービー将軍(演:ジェームズ・オルソン)
メイトリックスの上司。かつてメイトリックスに訓練を施し、最も信頼している人物。
ジェームズ・オルソンは代表作に『アンドロメダ…』、『セックス・シンボル』があります。
メイトリックスの部下が殺されている事を伝える為に山荘を訪れて警告をした。
姿を消したメイトリックスの騒動を上手く収拾し、彼が戦争を仕掛ける事を示唆した。
・サリー(演:デヴィッド・パトリック・ケリー)
アリアスに雇われた小男。女好きでシンディを口説こうとしつこく付きまとっていた。
デヴィッド・パトリック・ケリーは代表作に『ウォリアーズ』、『48時間』があります。
別の取引に出向いたショッピングモールでメイトリックスと鉢合わせして連絡しようとする。
電話ボックスごとを持ち上げられ、なんとか逃げ出して激しいカーチェイスを繰り広げる。
最後は車を横転させられ、絶壁で逆さ吊りで持ち上げられ、そのまま落とされてしまう。
・クック(演:ビル・デューク)
アリアスに雇われる黒人の男。メイトリックスの部下を次々と楽しみながら殺していた。
ビル・デュークは代表作に『プレデター』、『X-MEN:ファイナルデシジョン』があります。
元グリーンベレーで絶対の自信を持ち、メイトリックスとタイマン勝負を挑んだ。
善戦するもメイトリックスのアッパーを食らい、倒れたところにテーブルの脚が刺さる。
結局、有意義な情報を得ないまま死んでしまうが、車から手がかりを見つけられる。
・ベネット(演:ヴァーノン・ウェルズ)
元精鋭特殊部隊コマンドーの隊員。楽しんで殺しをしていた事で部隊をクビになる。
ヴァーノン・ウェルズは代表作に『マッドマックス2』、『インナー・スペース』がある。
当初はメイトリックスの他の元部下同様に殺されたが、実は偽装で死んでいなかった。
部隊を追われた事をずっと根に持っていて、メイトリックスに復讐の機会を望んでいた。
アリアスに雇われる喪、彼の部下は大した事ないと評価するほどの自信を持っている。
最後はメイトリックスとタイマン勝負するが、鉄パイプで背後のボイラーごと貫かれる。
・アリアス(演:ダン・ヘダヤ)
バル・ベルデの元大統領。拷問によって大勢の人間を殺した独裁者として知られる。
ダン・ヘダヤは代表作に『アダムス・ファミリー』、『エイリアン4』などがあります。
コマンドー部隊によって失脚し、現大統領の信頼を得ているメイトリックスを利用する。
メイトリックスの元部下ベネット、元グリーンベレーのクックなどの元軍人を雇っていた。
最後は邸宅に乗り込んできたメイトリックスに追いつめられ、隙を突かれて銃殺される。
感想
個人的な評価
本作はテレビで何度も放映されている人気のアクション映画である。
公開されたのは1985年だが、未だに絶大な人気を誇り、熱狂的なファンが多い作品。
何より日本ではテレビ朝日版の日本語吹き替えが、独特な言い回しで人気を博した。
主演を務めたアーノルド・シュワルツェネッガーは、前年で『ターミネーター』で悪役を演じていました。
それから一転して本作では典型的な勧善懲悪のヒーローとして演じて大ヒットしました。
アーノルド・シュワルツェネッガーは鍛え上げられた肉体を惜しげもなく披露しています。
更にその力強さを強調する演出があって、これもまた人気を博した理由でもあります。
車のシートを引きちぎり、電話ボックスを持ち上げ、横転した車を戻し、普通に鎖を引きちぎるという常人とは思えない怪力を発揮しています。
アーノルド・シュワルツェネッガー自身は真面目に演じているが、ユーモラスな吹き替えにより、それがギャップとなった面白さを引き出しています。
このように本作はシリアス展開でありながらも、吹き替えのセリフによってライトな仕上がりになっているバランスの良い作品になりました。
80年代のアクション映画らしく、車が激しく横転しただけで爆発炎上なんかもします。
もちろん、当たり前のように主人公は無敵補正を標準装備するが、本作においてはまったく違和感がないという不思議な現象があります。
いくら銃を撃っても弾切れしない、敵の銃弾は掠りもしない、手榴弾を食らっても打撲程度で済むなど、明らかにおかしい。
しかし、メイトリックスならば許せてしまうほど圧倒的な存在感と説得力がありました。
メイトリックスは本作で74人も殺しており、まさにカービー将軍が言うように「第三次世界大戦」の始まりとも言える。
ですが、血生臭い印象がなく、ここら辺は80年代のド派手なアクション映画として見事にカモフラージュしています。
近年ではこのような作品はなくなったが、たまには何も考えず、ただ展開される派手なアクションを楽しむ映画として最高だと言える作品でしょう。