BUSHIDO MAN:ブシドーマン VD-80

作品紹介

公開年月  2013/06/08
ジャンル  アクション/格闘技
原作  なし
監督  辻本貴則
脚本  辻本貴則
製作  原口陽平、菊池未来、ほか
製作国  日本
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

総合武術“無限我流”の伝承者・虎丸は、一年間に渡る厳しい修行の旅を終え、師匠・源斎の元を訪れる。
虎丸は日本中にいる様々な武道家たちと果たし合いを行い、勝利とともにその達人が持つ“奥義書”を手に入れ、師匠の元へと帰ってきた。
無限我流の基本理念である“食”で相手を知り、その度に武道家たちと戦いを繰り広げた虎丸を心待ちにした源斎は、激闘の物語を聞き始めるのだった。

登場人物&出演者

虎丸(演:虎牙光揮)
主人公。無限我流の伝承者。一年に渡る武道家たちとの激闘を終えて師匠の元へ帰ってきた。
虎牙光揮は代表作に『SHINOBI』、『忍者狩り』などがあります。
無限我流は対戦する前に相手を知るべく、食事から始めるという師匠の教えを実践する。
相手がどんな使い手でも同じ武器で挑んで、互角以上の戦いを繰り広げる。
最初は相手の強さに押されるが、戦いの中で答えを導き出して覚醒して勝利を得る。
最後は師匠の一芝居で本当の怒りを覚えて倒すが、それこそが武道家の姿だと知る事になる。

源斎(演:山口祥行)
無限我流の師匠。一年ぶりに道場へ帰ってきた虎丸を心待ちにしていた。
山口祥行は代表作に『クレイジーボーイズ』、『覇王』シリーズなどがあります。
胡散臭いチョビ髭をつけているが、虎丸にとって尊敬する師匠として慕われている。
虎丸が対戦前の食事から相手を予測していくが、食べ物に対しツッコミを入れる。
若い頃に俳優業をやっていたが、ほとんどやられ役で最後まで生き残らなかったという。
最後は無限我流の奥義を伝えるべく敵となり、虎丸の成長を見て満足な表情で逝く。

伝子(演:笑麻)
無限我流の道場で雑用をしている女の子。基本的に師匠の世話をしている。
笑麻は本作で制作アシスタントとしても活躍しています。
師匠とともに演技をして、虎丸の怒りを引き出す為に腕を引きちぎる振りをした。
最後は虎丸に首を180度後ろに曲げられ、死にゆく師匠を涙ながらに見届けた。

ユエン・ジェン(演:園村健介)
カンフーの使い手。虎丸が対戦する前に中華料理を食べて彼の事を知るようになる。
園村健介はスタントマン、アクション監督として知られ、本作は出演と兼任している。
虎丸とは互角の勝負だったが、通りかかった亀を潰さない為に左手を犠牲にする。
それを見た虎丸も自らの左手を石で負傷させ、右腕だけで対決するも圧倒的な力で負ける。

木稔(演:川本直弘)
棒術の使い手。虎丸は「うまい棒」と「野菜ジュース」を食べて彼の事を知るようになる。
川本直弘はアクション監督として知られ、代表作に『ガチンコ』シリーズがあります。
チャラチャラした雰囲気だが、それはまやかしで相手を油断させる事だと虎丸は気づく。
一度は倒れた虎丸が学んだ事で逆に油断してしまい、棒を取られてギブアップした。

鈴龍(演:鈴村正樹)
ヌンチャクの使い手。タコライス、ソーキそばの沖縄料理を食べて彼を知る事になる。
鈴村正樹は代表作に『座頭市/北野武版』、『デッド寿司』などがあります。
人里離れた岩場でビールを飲みながら日光浴しているところで虎丸が勝負を挑む。
同じヌンチャクを取り出したのを見て技を見せるが、最後は自爆して戦う前に負ける。

無双(演:辻本一樹)
日本刀の使い手。回転寿司でお茶を飲み、マグロの赤身を食べて彼を知る事になる。
辻本一樹は代表作に『真一文字/拳』、『赤い季節』などがあります。
盲目の剣士。目は見えなくても鼻は利き、虎丸が寿司を食べてきた事を察知している。
更に耳も良く虎丸の心拍数まで聞き取る事ができ、相手の構えや表情まで分かる。
追いつめられた虎丸は自らの瞼を切った覚悟で、覚醒した心眼の前で敗れてしまう。

弥本英次(演:三元雅芸)
ドスの使い手。大阪の道頓堀でたこ焼きを食べて彼の事を知るようになる。
三元雅芸は代表作に『AVN/エイリアン vs ニンジャ』、『忍者狩り』などがあります。
地殻変動で都市部は壊滅し、砂漠化した事で銃刀法が撤廃された横浜で過去を見る。
ヤクザで兄貴を失って生きる希望をなくしたところで虎丸が最後に手合わせを願いする。
捨て身の覚悟で挑んで虎丸を追い込むが、頭突き合戦に負けて立ったまま気絶した。

ビリー島袋(演:島津健太郎)
拳銃の使い手。ステーキを食べて、嫌いなニンジンを克服して彼の事を知る。
島津健太郎は代表作に『アウトレイジ』、『ゾンビアス』などがあります。
アメリカかぶれで西部劇よろしく、カタコトの英語を使って勝負を挑む虎丸を蹴散らす。
銃を相手に素手で立ち向かった虎丸をあしらい、失禁までさせる圧倒的な力を見せる。
鉄のフライパンを懐に仕込んで銃撃を防いだ虎丸の機転によって敗れてしまう。

M(演:水野美紀)
バレットアームの使い手。無法地帯と化した横浜で賞金首となっている。
水野美紀は代表作に『踊る大捜査線/劇場版』シリーズ、『恋の罪』などがあります。
賞金稼ぎに狙われているところを虎丸の登場で助けられる事になる。
バレットアームとでんでん太鼓と物々交換をしてその場を立ち去った。

感想

個人的な評価

本作はタイトルから分かるように低予算のB級映画となります。
しかし、B級映画だからこそ徹底したこだわりのある作品となっています。
数々のオリジナルビデオなどでアクション俳優として活躍する虎牙光揮が主演を務める。
虎牙光揮は知っている人は知っている日本のアクション俳優で様々な作品に出ている。
かなりの高い確率でニンジャを扱った作品で脇役として出ています。
そんな本作で主演を務めるが、8割がアクション、2割が食べるという演技です。
敵を知るには食べる事から始まるので、まずは食事のシーンが流れます。
虎牙光揮はなかなかいい感じの食べっぷりで、観ている側も腹が減る見事な演技でした。
もちろん、得意のアクションも邦画としてキレがあって、最後まで飽きさせません。
本作は格闘ゲームをそのまま映画にしたような感じなので、ストーリー性は皆無に近い。
それでも師匠というキャラクターがコミカルな演技をしているおかげで軽くなっています。
こういう作品はシリアスになってしまうと重さを感じて、アクションに爽快感を失う。
そこで登場した師匠が上手くバランスを取っているのが意外にも良かったと思う。
そのおかげで、クライマックスでの変わりようはなかなかのショックだが、まるで別人のように思えるほどでした。
更にそこからもどんでん返しがあって、観ている側をなんとか楽しませようという感じが伝わってきます。
ただ、大前提として、現代の日本では果たし合いは「決闘罪」が適応されるので、主人公は最初の戦いですでに法を犯している。
しかし、本作はパラレルワールドみたいな感じなので、一応セーフになるのだろうか。
本作は確かに邦画としてキレのある格闘アクションだけど、カンフー映画やムエタイ映画を観ている人には物足りないです。
ジャッキー・チェンやトニー・ジャーが如何にスゴイか、本作で逆に分かってしまいます。
魅せる格闘アクションというのはカンフー映画やムエタイ映画で完成していると思わせるほど、本作の貧弱ぶりが目立ってしまう。
それでも、こだわって作っているならば、今の邦画界では貴重な存在として悪くないです。