作品紹介
公開年月 | 2018/07/20 |
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ジャンル | アクション/ホラー |
原作 | 久保帯人 『BLEACH』 |
監督 | 佐藤信介 |
脚本 | 羽原大介、佐藤信介 |
製作 | 和田倉和利 |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
高校生の黒崎一護は幽霊が見える霊感の持ち主で、ある日、家族が人間の魂を食らう悪霊・虚(ホロウ)に襲われてしまう。
そこに現れた死神と名乗る少女・朽木ルキアに家族をこのまま殺されるか、魂を食らう虚から人間を守る死神になるかの選択を迫られる。
一護は即断してルキアから死神の力を借りて、虚を退治する死神代行となった事で壮絶な闘いに身を投じるのだった。
登場人物&出演者
・黒崎一護(演:福士蒼汰)
主人公。高校生。オレンジ色の髪を持つ。幽霊を見る事ができ、過去に母親を亡くしている。
福士蒼汰は近年の出演作に『ザ・ファブル』、『旅猫リポート』などがあります。
ルキアの出現で死神の力を手に入れるが、当初から興味がなくずっと無視し続けていた。
死神としての覚悟を決めないまま虚を倒し、恋次がやって来て圧倒的な力に敗れる。
ルキアを解放する為に修行をして、母親を殺したグランドフィッシャーを倒す事に成功する。
最後は恋次の斬魄刀を折るも白哉に敗れ、死神の力を失ってルキアとの記憶をなくした。
・朽木ルキア(演:杉咲花)
ヒロイン。死神。グランドフィッシャーを追ってソウル・ソサエティから現世にやって来た。
杉咲花は近年の出演作に『十年/Ten Years Japan「DATA」』、『パーフェクトワールド/君といる奇跡』などがあります。
一護たちを守る為に魂を求めたフィッシュボーンと対決するも重傷を負ってしまう。
高い霊圧を持つ一護に死神の力をすべて奪われ、ソウル・ソサエティに帰れなくなる。
義兄の白哉と恋次に一護の処刑を言い渡されるも拒否し、強くする為に修行をしていく。
最後は一護が白哉に殺される寸前に罪を認め、ソウル・ソサエティにて処刑を受け入れた。
・石田雨竜(演:吉沢亮)
一護の同級生。一年前に転校してきた。死神によって滅ぼされた滅却師の末裔である。
吉沢亮は代表作に『オオカミ少女と黒王子』、『銀魂』などがあります。
弓矢を使って虚を倒し、一族を滅ぼした死神に対して憎悪を持っていて対決を望んでいる。
以前から一護の高い霊圧を知っていて、浦原喜助や死神についての情報を持っている。
ソウル・ソサエティからやって来た恋次に追い詰められた一護を結果的に助ける事となる。
最後はグランドフィッシャーに苦戦する一護を助け、記憶を失っても仲間意識が芽生えた。
・井上織姫(演:真野恵里菜)
一護の同級生。なぜか無愛想な一護に片想いをしている女の子。一護と会話はほぼない。
真野恵里菜は代表作に『THE NEXT GENERATION/パトレイバー』シリーズ、『リアル鬼ごっこ/2015年版』などがあります。
転校してきたルキアと一護が馴れ馴れしくしている様子を見て、悲しむような態度を取る。
最後は一護とグランドフィッシャーの戦いで彼らの存在を感じ、他の人間を避難させた。
・茶渡泰虎(演:小柳友)
一護の同級生。常に寡黙な雰囲気を持つ大柄で浅黒い肌の男。一護のピンチを助ける仲。
小柳友は代表作に『クローズZERO』シリーズ、『天使のいた屋上』などがあります。
転校してきたルキアと一護の修行を見て、ただ事じゃないと悟って何も言わずに去った。
最後は一護とグランドフィッシャーの戦いで彼らの存在を感じ、他の人間を避難させた。
・黒崎真咲(演:長澤まさみ)
一護の母親。一護が小さい頃に河原を歩いていると、グランドフィッシャーに襲われた。
長澤まさみは近年の出演作に『50回目のファーストキス』、『嘘を愛する女』があります。
一護を守る為に身を挺したが、そのせいで重傷を負って治療の甲斐もなく死亡した。
・黒崎一心(演:江口洋介)
一護の父親。町医者。愛妻の真咲を溺愛していた。一護や娘たちに対しても溺愛している。
江口洋介は近年の出演作に『孤狼の血』、『人生の約束』などがあります。
特に一護への愛情表現が激しく、まるでプロレスをしているようなスキンシップをする。
最後は日常を取り戻しすと、ルキアと過ごした記憶を失っていた一護を励ましていた。
・浦原喜助(演:田辺誠一)
浦原商店という雑貨屋を営んでいる男。実は元死神でソウル・ソサエティから逃げている。
田辺誠一は近年の出演作に『斉木楠雄のΨ難』、『君と100回目の恋』などがあります。
死神の力をすべて奪われたルキアが訪れると、現世で人間として暮らすべく義骸を与えた。
最後は一護とルキアが修行する光景を見ていた茶渡と織姫に対して、今後の死闘を語る。
・阿散井恋次(演:早乙女太一)
死神。ルキアの同僚。赤毛と刺青が特徴。白哉の忠実な部下。チンピラのような言動。
早乙女太一は代表作に『座頭市』、『TAKESHI’S』などがあります。
現世の人間を見下しており、ルキアの力を奪った一護に対して激しい憎悪を持っている。
調査にやって来た時は一護を圧倒するが、石田が邪魔に入ってソウル・ソサエティに帰る。
上司である白哉にすべてを報告すると、ルキアを連れ戻す為に再び現世へやって来る。
最後は一護と対決するも斬魄刀を折られてしまい、その負けない気力に驚いていた。
・朽木白哉(演:MIYAVI)
死神。ルキアの義兄。ソウル・ソサエティで現世に来たルキアの居場所を探し出していた。
MIYAVIはミュージシャンで、映画の代表作には『おれさま』、『ギャングース』がある。
人間に死神の力を与えた嫌疑で部下の恋次を現世に向かわせると、確信に変わってしまう。
死神の力を明け渡したルキアを責め立て、一護については石コロ程度しか思っていない。
グランドフィッシャーを倒す条件でルキアの解放を約束するが、当然のように守りません。
最後は圧倒的な実力差で一護を倒し、ルキアの願いでトドメを刺さず帰って行った。
感想
個人的な評価
本作は1億2000万部を売り上げた人気漫画の実写映画化となります。
テレビドラマ『HEROES/ヒーローズ』で知られるマシ・オカが企画を持ち込み、ワーナー・ブラザースが映画化権を獲得していました。
当初はハリウッド映画として企画を進めたが、最終的に邦画として実写映画化されました。
実写化されたのは「死神代行篇」であり、物語としては主人公の黒崎一護が死神になるという展開になっています。
近年はアメコミだけに限らず、世界的に有名な日本の漫画も実写映画化されています。
ただし、国内向けという事もあって、大人の事情が第一の邦画では作品の完成度よりも事務所の力関係が強く反映された作品となっています。
幸いにも本作はジャニーズは関わっていませんが、ヒロインとなる朽木ルキアのビジュアルに多方面から怒りの声がありました。
自分も原作を読み込んでいた人間で、すべての登場人物や物語について熟知しています。
今回の実写映画化には失敗する確率の方が高いと推測して、まったくと言っていいほど期待していませんでした。
百聞は一見にしかずという具合で実際に自分の目で確かめてみたが、さすがにワーナー・ブラザースが関わっているだけに頑張っていました。
ヒロインの朽木ルキア役の杉咲花はビジュアル面では、最後の方だと元野球選手の工藤公康にしか見えませんでした。
しかし、原作にあるルキアを懸命に演じている感じが伝わり、目を瞑って聞いていればちゃんと再現していたと思います。
主人公の黒崎一護は元々魅力的なキャラクターではないが、演じた福士蒼汰はある意味、敵役だったかもしれません。
死神である阿散井恋次の早乙女太一のアクションは素晴らしく、見た目以外は本作で最も原作に近い雰囲気を出していたと思います。
ルキアの義兄である朽木白哉役のMIYAVIは一生懸命覚えたセリフを言って、大物風の演技でギリギリの線で頑張っていました。
石田雨竜はもっと適役がいたと思いますが、他と比べればマシなレベルだったでしょう。
このように「頑張っている」という時点で合格ラインには達していないが、予想していたよりはマシな作品でした。
まだ物語として派手さがなく、まとまっている展開なのでハマっていましたが、今後の流れを考えると些か微妙な印象を持ちました。
それでも、アクションはちゃんと見せ場もあって、CGも邦画として良かったので、漫画の実写映画化としては悪くない部類の作品だと言えるだろう。