作品紹介
公開年月 | 2017/06/28 |
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ジャンル | アクション |
原作 | なし |
監督 | エドガー・ライト |
脚本 | エドガー・ライト |
製作 | ニラ・パーク、ティム・ビーヴァン、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
天才的なドライビング・テクニックを買われ、ギャングのボスであるドクの下で“逃がし屋”として働く青年ベイビー。
幼い頃に事故で両親を亡くし、後遺症で耳鳴りに悩まされる事から常に音楽を聴くが、それは彼の集中力を研ぎ澄ませるとクレイジーなドライバーに変貌させる。
そんなある日、ウェイトレスのデボラと出会って恋に落ちるベイビーは、この世界から足を洗おうと決意するのだった。
登場人物&出演者
・ベイビー/マイルズ(演:アンセル・エルゴート)
主人公。幼少時の事故で両親を亡くし、後遺症で耳鳴りに苦しめられ、常に音楽を聴く。
アンセル・エルゴートは代表作に『キャリー』、『ダイバージェント』シリーズがあります。
母親は歌手だったが父親とケンカばかりで事故を起こし、耳鳴りがすると今でも思い出す。
過去にドクの車を盗んだ事で借金を抱えるが、天才的な運転技術によって毎回雇われている。
デボラとの出会いで母親を重ね、借金を完済した事で自由になるもドクとの縁は切れず。
最後はすべてを精算しようと計画を潰し、警官に自首して仮釈放の時にデボラと再会した。
・デボラ(演:リリー・ジェームズ)
ヒロイン。ウェイトレス。ベイビーが毎日のように通っていたダイナーで働いている。
リリー・ジェームズは代表作に『タイタンの逆襲』、『シンデレラ/2015年版』があります。
出勤する時に鼻歌を歌っていると、それをベイビーに録音された事から仲が良くなる。
ついに最後の仕事を終えたベイビーに高級レストランのデートに誘われて恋人関係になる。
武器取引現場から仲間を連れたベイビーの様子が違う事を察知し、彼の正体を知る事になる。
最後はベイビーと逃げ出すも警官が待ち受ける中でベイビーが自首し、彼の出所を待った。
・ジョー/ジョセフ(演:CJ・ジョーンズ)
ベイビーを育てた里親。耳と足が不自由で車椅子生活を送り、ベイビーとは手話で会話する。
CJ・ジョーンズは本作が長編映画デビュー作となります。
ベイビーのやっている仕事をあまり良く思わないが、借金を返す為だと言われて黙認する。
ようやくベイビーの仕事が終わって、マトモな仕事であるビザの配達人を彼に勧めた。
ベイビーが趣味で作っていたテープを取りに行ったバッツによって家を荒らされてしまう。
最後は大金を持ってベイビーによって介護施設に置いて、去っていく彼に温かく見守った。
・バディ/ジェイソン(演:ジョン・ハム)
銀行強盗チームのメンバー。ダーリンの夫。ベイビーの運転技術について素直に褒める。
ジョン・ハムは代表作に『ザ・タウン』、『Mr.&Mrs.スパイ』などがあります。
郵便局を狙う事になって再びダーリンとともに組むが、ベイビーと音楽の話しで盛り上がる。
鋭い勘を持つバッツによって過去を洗いざらい当てられ、仕方なく彼に従う素振りを見せる。
ダーリンを失ってベイビーのせいだと発砲し、警官に応戦してデボラの店で待ち構える。
最後はしつこくベイビーを追い回すが、結局はデボラの反撃もあって倒されてしまう。
・ダーリン/モニカ(演:エイザ・ゴンザレス)
銀行強盗チームのメンバー。紅一点。バディの妻。ベイビーに絡む仲間のグリフを止めた。
エイザ・ゴンザレスは代表作に『ジェム&ホログラムス』などがあります。
郵便局を狙う事になって再びバディとともに組むが、相変わらずベイビーを庇っていた。
武器の取引現場で発砲したバッツを見て、すぐに応戦して相手を見事に全滅させた。
郵便局の襲撃を成功させるが、ベイビーの暴走で計画が崩れてバディとともに走って逃げる。
最後はモールで逃げるベイビーに遭遇し、やって来た警官に発砲するも結局は撃たれて死亡。
・バッツ/レオン(演:ジェイミー・フォックス)
銀行強盗チームのメンバー。ラッパー風の格好をする。気に入らないヤツに暴言を吐く。
ジェイミー・フォックスは近年の出演作に『ANNIE/アニー』、『モンスター上司2』がなどがあります。。
ドクの作戦会議で上の空だったベイビーに文句を言うが、完璧に繰り返した彼に腹が立つ。
仕事していた時にJ.D.のマヌケさに呆れ、ドクに注意される事なく彼を処分した。
無学だが勘が鋭く、バディの正体やベイビーが黙って行動する事などをすぐに察知する。
最後は郵便局を襲うもベイビーが逆上し、眼前の突き出た棒に車を走らせて刺さって死亡。
・ドク(演:ケヴィン・スペイシー)
銀行強盗チームを率いる元締め。ビジネスマンのような雰囲気だが、頭は非常にキレる。
ケヴィン・スペイシーは近年の出演作に『メン・イン・キャット』、『エルビス&ニクソン』などがあります。
過去にブツを積んだベンツをベイビーに盗まれ、その支払いの為に彼の運転技術を利用する。
ベイビーが完済して雇う理由がなくなったが、彼をお守りだと考えて次の仕事で雇った。
武器取引現場でバッツが警官を殺した事で郵便局強盗の計画が揺らぐも、続行を決定した。
最後はベイビーにテープを返し、追ってきたバディを引き留めるも轢き殺されてしまう。
感想
個人的な評価
本作は監督と脚本を務めたエドガー・ライトが1994年に構想を発表していた作品。
当初はミント・ロワイヤルの「Blue Song」のミュージック・ビデオ製作で、冒頭部分に本作の構想を反映させていたようです。
ビデオ自体は予想外の人気を博した事により、エドガー・ライト監督は本格的に映画化へと製作を進めていったという。
タイトルはサイモン&ガーファンクルの「ベイビー・ドライバー」に由来するようです。
エドガー・ライト監督は『アントマン』を降板し、本作の製作に取りかかったという。
本作はカーアクションが物語の大半を占めているが、ハイウェイではなく街中で走る事で短い緊張感を持続させています。
同じようなタイプの作品ではリュック・ベッソンの『TAXi』シリーズを思い出させてくれる。
ベイビーは確かに天才的な運転技術を持っているが、本人は決して望んで犯罪に手を染めているワケじゃないのが大きなポイントとなる。
個人的にはヒロインとのラブロマンスよりも、里親であるジョーとの心温まる会話が一番好きなシーンでした。
もっと二人のシーンをじっくりと見たいと思えるほど、激しいカーアクションのある本作で緩衝材となっていました。
一方でラブロマンスの方ではベイビーとデボラは出会ってすぐに惹かれ合うというベタなシチュエーションで少し残念な印象でした。
もっと四苦八苦すると思えば、王道的なラブロマンスになってしまうが、すぐに肉体関係とならなかった点では純真な愛だと感じさせます。
それとドクを演じたケヴィン・スペイシーだが、やっぱり素晴らしい俳優であり、冷たいけど最後はベイビーの為に犠牲となったのも良かった。
ただ、ベイビーを追いつめる事になるバディだが、その動機や流れはなんだか取って付けたようなイメージを持ちました。
本来ならば、これはバッツの役目であり、あそこまで鋭い勘を持っているのに退場の仕方が呆気ないのは残念で仕方なかった。
バッツとバディの立場を逆転しているならば、クライマックスでの死闘はもっと盛り上がったと思います。
あとは劇中で使っている音楽はきちんと場面とリンクしていたけど、全体的にインパクトが薄くなってしまったのは否めなかった。