作品紹介
公開年月 | 2015/09/04 |
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ジャンル | SF/コメディ |
原作 | 若杉公徳 『みんな!エスパーだよ!』 |
監督 | 園子温 |
脚本 | 田中眞一、園子温 |
製作 | 依田巽、太田哲夫、ほか |
製作国 | 日本 |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
愛知県三河に住む鴨川嘉郎は、なんの取り柄もない平凡な高校二年生、童貞だった彼の頭の中はエッチな妄想ばかりだが、いつか運命の彼女に出会えると夢見ていた。
そんなある日、東京から転校してきた美少女の浅見紗英に嘉郎は心惹かれるが、幼馴染みのヤンキー女子高生、平野美由紀も気になっていた。
悶々とした日々を過ごす嘉郎だったが、ある日突然、人の心の声が聞こえるテレパシーの能力に目覚めるのだった。
登場人物&出演者
・鴨川嘉郎(演:染谷将太)
主人公。能力は精神感応(テレパシー)。冴えない高校生でずっと運命の人を待っている。
染谷将太は近年の出演作に『空海/KUKAI』、『3月のライオン』などがあります。
エスパーになった事を受け入れ、能力を手に入れてヒーローとして戦おうと決意する。
しかし、肝心のテレパシーは一向に使わず、なぜか紗英を振り向かせる事だけに集中する。
気がつけば、エスパーとして最初だけ能力を使って、あとはまったく使っていない。
クライマックスで使うと思えば、別にエスパーじゃなくてもいいような立ち回りだった。
主人公という事で特別扱いになっているが、誰よりもキャラクターが弱かったです。
・平野美由紀(演:池田エライザ)
ヒロイン。能力:精神感応(テレパシー)。嘉郎とは幼馴染みだが暴力的な扱いをする。
池田エライザの代表作に『絶叫学級』、『オオカミ少女と黒王子』などがあります。
嘉郎に対して見下していて、自分がエスパーである事実を受け入れていない。
テレパシーを使うが、嘉郎と違ってコントロールが利かず、色んな声が聞こえてしまう。
本作ではエロに走る他のキャラと違って、真面目でシリアスな立場を取っている。
涙を流すシーンがあるけど、本作では明らかに場違いですぐに忘れてしまう可哀想な人。
・浅見紗英(演:真野恵里菜)
ヒロイン。浅見教授の娘。東三河高校に転校し、嘉郎が彼女こそ運命の人だと信じる。
真野恵里菜は代表作に『新宿スワン』、『リアル鬼ごっこ』などがあります。
洋介をひと目見て惚れるが、セックスしか頭にない事で呆れて気持ちが冷める。
本作ではヒロイン的な扱いだが、結局はただいるだけの存在でしかなかったです。
・永野輝光(演:マキタスポーツ)
シーホースの店主。能力:念動力(テレキネシス)。テンガを何個も所有する。
マキタスポーツは代表作に『ヅラ刑事』、『アイアムアヒーロー』などがあります。
実は高齢の童貞で年々勃起力が低下している事を気にしている。
ポルナレフ愛子に励まされ、気持ちが大切だと言われてすぐに立ち直る。
・榎本洋介(演:深水元基)
能力:瞬間移動(テレポーテーション)。転校生の紗英をなんとか振り向かせようとする。
深水元基は代表作に『クローズZERO』シリーズ、『新宿スワン』などがあります。
調子に乗って能力を使いまくり、目的がエロと知った紗英に振られる。
・矢部直也(演:楠木玲弥)
能力:透視(イントロスコピー)。垂れ下がった前髪で顔を隠している陰険な男子生徒。
楠木玲弥は代表作に『サムライフ』、『人狼ゲーム/クレイジーフォックス』などがあります。
美由紀や多香子の処女膜を見て興奮し、コピー人間を見抜くのが最大の見せ場となる。
・浅見隆広(演:安田顕)
超能力を研究する教授。十数年に渡ってエスパーを研究し、ついに豊橋で見つける。
安田顕は近年の出演作に『銀魂』、『ぎょうのキラ君』などがあります。
何かあると助手の多香子の胸を凝視するが、決して真面目な表情を崩さない。
・秋山多香子(演:神楽坂恵)
浅見教授の助手。能力:予知。エスパーになる夜に条件をクリアして能力を手にする。
神楽坂恵は近年の出演作に『ひそひそ星』、『ラブ&ピース』などがあります。
コンプレックスである胸を見られて能力を発揮するが、その度に恥ずかしそうな顔をする。
・ジュリー・バブコック(演:サヘル・ローズ)
ダルースのエスパーの生き残り。能力:浄化(ピュリファイ)。祖母がエスパー。
サヘル・ローズは代表作に『東京島』、『ペコロスの母に会いに行く』などがあります。
遺伝性のエスパーであり、危険が迫っていた豊橋へと助けにやって来た。
・神谷秋子(演:冨手麻妙)
牛川で渡し船を経営する。能力:コピー。とにかく、可愛い女の子が大好きな女。
冨手麻妙は代表作に『新宿スワン』、『リアル鬼ごっこ』などがあります。
エスパーになった事を心から喜び、世界を自分のモノにしようと女の子たちを集める。
実はポルナレフ愛子に操られているだけで、元は何も考えていない女でした。
・ポルナレフ愛子(演:高橋メアリージュン)
東三河高校に新しく赴任した英語教師。能力:記憶操作(メモリーコントロール)。
高橋メアリージュンは近年の出演作に『新宿スワンⅡ』、『L/エル』などがあります。
次々とエスパーたちの能力を当て、危険が迫るところで協力をする。
でも、実は神谷を裏で操る黒幕であり、世界を自分の都合通りに作ろうとする。
結局はエスパーである事が無関係の嘉郎によって心を折られて立ち去ってしまう。
感想
個人的な評価
本作は週刊ヤングマガジンで連載された同名漫画を実写映画化された作品。
2013年には深夜ドラマとして放映されていたが、そんなドラマをやっていた記憶がある。
その時はヒロインの夏帆がパンツを見せまくるだけの内容だと思っていました。
まあ、実写映画はパンツを見せまくる作品というのは間違えないけど。
ドラマは好調だったのか、スピンオフドラマとウェブ配信ドラマまで製作されている。
残念ながら原作については本作によって初めて知ったレベルの予備知識しかありません。
本作は超能力を扱うという事で鑑賞しておかないといけないと思って借りた程度。
普通の学園超能力バトルか青春ドラマと思えば、まさかのエロ全開で驚いた。
登場する女の子は若くてスタイルが良くて、みんなセクシーという異常な街でした。
本作はいわゆるバカ映画の一つであり、細かい事にツッコミを入れちゃいけない作品。
だから制限なくエロを追求しているけど、どう見てもみんな寸止め程度でしかない。
実際にそれ以上やってしまうと、一般的な映画から外れてしまうだろうけど。
女の子はほとんどエロさを全面的に出しているが、やはり、ヒロインに抜擢した池田エライザが特にセクシーでした。
初登場のシーンがインパクトありすぎて、その後に流す涙なんて記憶に残らないぐらいです。
本作が映画三本目であるが、思っていたよりは演技もちゃんとしていて、女優としてもこれからやっていけそうな印象でした。
主人公を演じた染谷将太はさすがのベテランで安定した立ち回りだが、そもそも嘉郎という役の主人公補正が強すぎた。
テレビドラマ版を見ていないのでなんとも言えないが、本作に限ってはエスパーである必要性がまったくなかった。
エスパーとしての能力に覚醒した時だけで、その後はまったく能力を使っていません。
最後の方では使うと思えば、一切使う事なく終わってしまい、もの凄い違和感がありました。
これはヒロインであった美由紀にも言えるが、まだこっちの方が葛藤を見せたから意味を持っていたと思うが。
本作はほぼエロシーンに力を入れており、ドラマは一応あって、超能力は添え物程度の扱いだったのは残念で仕方ないです。
やはり、超能力を邦画の実写でやるには予算が圧倒的に足りないと分かった作品でした。