作品紹介
公開年月 | 1997/11/28 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | なし |
監督 | ジャン=ピエール・ジュネ |
脚本 | ジョス・ウェドン |
製作 | ウォルター・ヒル、ビル・バダラート、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 購入DVD |
あらすじ
リプリーの死から200年後、医療研究用宇宙船オリガ号でクローン技術によって復活する。
体内に残されたエイリアン・クイーンを摘出され、副産物のリプリー8号も実験台となる。
そこへ宇宙貨物船ベティのエルジンたちが荷物を運び出し、寄生された荷物からエイリアンが次々と誕生する。
そんな中、ベティの新米クルーであるコールがレン博士たちの悪事を知り、それを止めようと動き出すのだった。
登場人物&出演者
・エレン・リプリー/リプリー8号(演:シガニー・ウィーバー)
主人公。200年前に自殺したが、クローン技術によって新たな生命体として生き返った。
シガニー・ウィーバーは近年の出演作に『アバター』、『ウォーリー』などがあります。
クローン技術によって断片的な記憶を保持し、エイリアンの遺伝子が混ざってしまう。
そのおかげで超人的な身体能力と強酸性の血液を持ち、好戦的な性格になっている。
エイリアンの母親であり、そのせいで以前のような敵対心ではない親近感を持ち合わせる。
最後はニューボーンを愛しく思うが、地球へ連れて行くべきじゃないとして殺す事に。
・コール(演:ウィノナ・ライダー)
もう一人の主人公。宇宙貨物船「ベティ」の新米クルーで技師。エルジンの荷物を探る。
ウィノナ・ライダーは近年の出演作に『50歳の恋愛白書』、『スター・トレック』がある。
当初からエルジンが何をしているのか知っていて、その元凶であるリプリーを探し出す。
勝手な行動をした事でレン博士からテロリスト呼ばわりされ、ベティのクルーも巻き込む。
レン博士の異常な研究に対して嫌悪感を持ち、更にリプリーも殺すべきだと主張する。
実は第二世代のアンドロイドで、人間よりも人間らしく、最後は地球を救った。
【宇宙貨物船ベティ】
・エルジン(演:マイケル・ウィンコット)
ベティの船長。金の為ならば、どんな仕事も引き受け、報酬は必ず現金を要求する。
マイケル・ウィンコットは代表作に『クロウ/飛翔伝説』、『ネゴシエーター』があります。
ペレス将軍とは旧知の仲で必要な材料をきちんと揃える事で信頼を得ている。
エイリアンが解き放たれ、逃げる際にパン屑のトラップに引っかかって殺されてしまう。
・ヒラード(演:キム・フラワーズ)
ベティの操縦士。エルジンの恋人。エルジンが殺された時に誰よりもショックを受ける。
キム・フラワーズは代表作に『H・E・L・P/ハーレム特殊救助隊』、『今そこにある危機』などがあります。
その後、脱出しようと気丈に振る舞うが、エルジンを失った悲しみは大きく足取りが重い。
これが原因で浸水した食堂でエイリアンに襲われた時、引きずられて行方不明となる。
・クリスティー(演:ゲイリー・ドゥーダン)
ベティの副船長。オリガ号に乗り込む時、念の為に両腕に銃を仕込んでさり気なく入る。
ゲイリー・ドゥーダンは代表作に『クローン』、『パーフェクト・ストレンジャー』がある。エルジンが最も信頼する人物で、レン博士にテロリスト呼ばわりされた時に状況を打破した。
そのエルジンが倒れた後はリーダーを引き継ぎ、脱出する為に団結が必要だと一喝する。
冷静に状況を分析して、危機を脱する能力に長け、何よりブリースは戦友のような関係性。
顔に酸をかけられ、ブリースを助ける為にエイリアンの死体とともに水中へ飛び込んで自決。
・ジョナー(演:ロン・パールマン)
ベティの保安員。クルーの中で武闘派であり、イタズラ好きで性格は極めて幼稚である。
ロン・パールマンは近年の出演作に『ミュータント・クロニクルズ』、『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』などがあります。
何かとブリースにちょっかいを出したり、新人クルーのコールにも平然とセクハラをする。
オリガ号に乗り込む際、金属製のボトルに自家製の酒を持参するが、銃が仕込んである。
エイリアンが解き放たれた時には戦力差に愕然として、脱出が困難だと愚痴をこぼす。
コールがアンドロイドと分かって色々とからかうが、彼女を見殺しにしない一面を持つ。
・ブリース(演:ドミニク・ピノン)
ベティの機関長。下半身不随で感覚がなく電動車椅子で移動する。コールと仲が良い。
ドミニク・ピノンは代表作に『ロスト・チルドレン』、『アメリ』などがあります。
車椅子にはショットガンのパーツが散りばめられ、いざという時は組み合わせて戦う。
ジョナーにちょっかいを出され、何度も怒っているが、実は仲はそんなに悪くない。
脱出の際に浸水した食堂で車椅子が使えず、昔のようにクリスティーに背負われる。
クリスティーやコールと仲が良く、それぞれが自決や撃たれた時に感情を爆発させた。
【医療研究用宇宙船オリガ号】
・ペレス将軍(演:ダン・ヘダヤ)
オリガ号の船長。レン博士やゲディマン博士のパトロンとして、研究を行わせていた。
ダン・ヘダヤは代表作に『コマンドー』、『デイライト』などがあります。
リプリー8号を「副産物」と吐き捨て、逆にクイーンこそが「女王陛下」と呼んでいる。
エルジンとは旧知の仲で、ルール上の警戒をするが、両者はフレンドリーな関係。
エイリアンが解き放たれた時は部下を速やかに脱出させ、エイリアンを船外の逃さない。
死んだ部下に敬礼したところでエイリアンに脳ミソを抉られて死んでしまう。
・ディステファノ(演:レイモンド・クルス)
警備兵。コールの行動でベティのクルーをテロリストと認定したレンに従っていた。
レイモンド・クルスは代表作に『沈黙の戦艦』、『今そこにある危機』などがあります。
当初は人質だったが、エイリアンの存在を知ったクリスティーによって戦力となる。
その後はレン博士の異常性を知って、ベティのクルーたちの味方となって共闘する事に。
最後はベティでオリガ号から脱出する寸前でニューボーンによって頭を握り潰される。
・ゲディマン博士(演:ブラッド・ドゥーリフ)
科学者。リプリー8号からクイーンを摘出した。エイリアンに対して情熱を持っている。
ブラッド・ドゥーリフは代表作に『チャイルド・プレイ』、『エクソシスト3』があります。
エイリアンたちに躾をしようとするが、それは逆に彼らを更に賢くしてしまう結果に。
その後、エイリアンに誘拐され、繭にされてクイーンの出産を見届けながら賞賛をした。
最後はニューボーンを褒め称えるが、呆気なく脳ミソを食われてしまう。
・レン博士(演:J・E・フリーマン)
科学者。今回の研究において責任者であり、副産物であったリプリー8号を助ける。
J・E・フリーマンは代表作に『ミラーズ・クロッシング』、『パトリオット・ゲーム』などがあります。
リプリー8号をモルモットだと思っていて、彼女をからかうも首を絞められる。
エイリアンが解き放たれた時、研究を諦めずに地球へ持ち込もうとした真性のクズ野郎。
ベティのクルーとともに脱出するも、コールを撃ち、一人だけ逃げ出そうとした。
最後はベティで脱出を図るが、パーヴィスの反撃に遭い、チェストバスターで頭を貫かれる。
・パーヴィス(演:リーランド・オーサー)
元々は鉱山作業船のクルーだったが、エルジンたちによって拉致されてオリガ号へ渡される。
リーランド・オーサーは代表作に『ボーン・コレクター』、『96時間』シリーズがあります。
レン博士によってエイリアンに寄生されるが、リプリーに言われるまで知らなかった。
その後は、ベティのクルーたちと脱出を図るが、途中で発作を起こして銃を突き付けられる。
なんとかベティまで持ち直すが、レン博士に撃たれたショックでチェストバスターが覚醒。
最後はレン博士を殴り倒し、飛び出すチェストバスターで彼の頭を貫いて絶命した。
感想
個人的な評価
本作はシリーズの四作目となりますが、それまでの作品とはかなり違っています。
前作でリプリーは死んでいるが、本作でクローン技術によって蘇っている。
もちろん、その目的はリプリーの中にあったクイーンを取り出すというモノです。
だからリプリー自身は副産物でしかなく、研究者からはモルモットとして扱われる。
見た目はリプリーであるが、もはや別人と言えるキャラクターになっています。
これはクローン技術によってリプリーの遺伝子にエイリアンの遺伝子が混ざってしまい、超人的な身体能力と強酸性の血液を持ってしまう。
その代わりとして、クイーンは人間から子宮を手に入れて、面倒な増殖のサイクルを短縮する事になった。
本作はシリーズの中でも異色作であるが、これは一作目からの積み重ねがあるからこそ実現できた作品だと言えます。
リプリーを演じていたシガニー・ウィーバーは続投に難色を示していたが、本作でキャラクターが一変しているので出演を決めたらしい。
一作目でホラー、二作目でアクション、三作目で原点回帰、本作で再出発という流れは続編前提じゃないシリーズとして上手く構成されていると思います。
それぞれの作品に良さがあるのだが、その根本的なところは『エイリアン』を基本にして独自に発展しています。
本作は宇宙船からの脱出がメインとなるけど、メンバーの選出もバランスが非常に良い。
基本的な構成は宇宙貨物船「ベティ」のクルーだが、そこに医療研究用宇宙船オリガ号の博士と兵士、それにクローンのリプリーが同行している。
それにサバイバルのシリアスな展開だけど、その中でちょっとしたユーモアもあって、かなり楽しめるような構成になっていると思う。
リプリーが「フォーク」じゃなくて「ファック」と言ったり、エイリアンのインナーマウスを引っこ抜き、エイリアンが体内にいるけど事情が分からないなど展開も面白い。
何よりベティの乗組員たちのキャラクターが濃く、特にクリスティーとブリースの友情も結構良かったりする。
それにリプリーが失敗作の自分を見て悲しむシーン、エルジンを失ったヒラードなどの悲しみも上手く組み込んでいる。
一作目や二作目があって初めて成立する作品なので超えられないが、本作は充分にシリーズの良さを引き継いだ作品になったと思います。