作品紹介
公開年月 | 2017/05/28 |
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ジャンル | SF/サスペンス |
原作 | なし |
監督 | イリヤス・カドゥジ |
脚本 | フィリップ・ダーイ |
製作 | マファルダ・サー、イリヤス・カドゥジ |
製作国 | イギリス |
鑑賞方法 | レンタルDVD |
あらすじ
UFOや異星人の存在や科学で証明できない超常現象の情報を発信する深夜ラジオのパーソナリティー、リドリー・ケイは見知らぬ黒服の男に追いかけられる女性クリスタルを助ける。
クリスタルは幼い頃に両親を亡くしたが、それから“光”が見えるようになり、記憶を無くし別の場所にいたり、黒服の男に追いかけられるなど、怪奇現象が起き始めていた。
命の危機を感じたクリスタルはリドリーに助けを求め、原因追及をしているうちに様々な怪奇現象が起き始めるのだった。
登場人物&出演者
・クリスタル・ラーナー(演:マーリー・カルヴィ)
道端で倒れているところをマルヴィンに助けられ、近くの町まで送っていってもらう。
マーリー・カルヴィは代表作に『ブレイブハート』、『Five Pillars』などがあります。
食堂に立ち寄って食事を取り、マルヴィンがポーカーしているのを見て異変を起こす事に。
常に誰かの気配を背後に感じていて、周囲の人間とは違う事に勘づいて逃げている。
小さい頃から他の人とは違う事を感じ取り、施設で生活していたが何かから逃げていた。
最後はアンジェリカに覚醒させられるが、リドリーの言葉で目を覚まし宇宙船と立ち去った。
・リドリー(演:マーク・アーノルド)
「ミッドナイト・イン・デザート」というラジオ番組のパーソナリティをやっている。
マーク・アーノルドは代表作に『ティーン・ウルフ』、『マダム・フローレンス!/夢見るふたり』などがあります。
普段はトレーラーハウスで生活し、土地の所有者であるゼーンに家賃の支払いが滞る。
食堂でクリスタルたちにポーカーの金を取られ、今度は家にやって来た彼女を不審に思う。
クリスタルが何者に追われているのか気になって、ホワイト・パスに調査を依頼する。
最後は母親だったアンジェリカと再会するが、彼女が異星人だった事実を知って驚愕した。
・リラ・コズロフ(演:ペトラ・ブライアント)
UFO研究者。UFOのベストセラー作家。ロシア出身でモスクワで大人気だという。
ペトラ・ブライアントは代表作に『イースタン・プロミス』、『My Guardin Angel』などがあります。
9歳の時に異星人によって誘拐され、それ以来、17年に渡って調べて本を出版した。
ホワイト・パスと言い合いになり、モーテルに帰った時に何者かに連れ去れる事に。
実は政府によって殺人者としてプログラミングされ、リドリーたちを始末する為に来た。
リドリーが咄嗟に目を覚ます歌を口ずさんで意識を取り戻し、どこかへと去っていく。
・ホワイト・パス(演:アンドレイ・クロード)
電気工学と天体物理学の博士号。技術顧問チーフ。インディアンの血筋を持っている。
アンドレイ・クロードは代表作に『アベンジャー・オブ・スローンズ』などがあります。
リドリーのラジオ番組にゲストとして呼ばれ、アラスカの極秘施設について説明した。
部族に伝わる能力を持ち、背後で手をかざすとクリスタルがただ者じゃないと察知する。
リドリーの頼みでクリスタルが追う者について調べるべく、様々な機材を用意する。
最後は覚醒したクリスタルの念力で首を絞められるが、彼女が意識を取り戻し解放された。
・キャロライン・マカリスター(演:バフィー・デイヴィス)
ゼーンの妻。何かと騒ぎがあると銃を取り出す夫の悪いクセに辟易している。
バフィー・デイヴィスは代表作に『マシニスト』、『アンナ・カレーニナ』などがあります。
マルの車でやって来たクリスタルを不審がるゼーンたちを制止し、彼女を助けた。
クリスタルを数年前に失踪した娘のように思い、最後まで彼女の無事を祈っていた。
看護師の経験が20年もあって、クリスタルの首の後ろにあった追跡装置を取り出した。
クリスタルを逃そうとするが、安全の為に妹の家へ避難するようゼーンから言い渡された。
・ゼーン・マカリスター(演:ウィリアム・B・デイヴィス)
リドリーが住んでいる土地の所有者。胡散臭いリドリーのラジオ番組を小バカにする。
ウィリアム・B・デイヴィスは代表作に『ゴースト・ハウス』、『トールマン』があります。
現実主義で何かあるとすぐに銃を取り出して忠告するが、キャロラインに止められる。
当初はクリスタルを不審者扱いにして、彼女にまつわる出来事はウソだと主張した。
しかし、クリスタルの周りに漂っていた黒い煙や黒服の男の存在で彼女を信じる事に。
最後は黒服の男と対峙して銃口を向けるが、気づいたら銃が消えてフェイドアウトする。
・マル/マルヴィン(演:フランコ・フラミア)
道端で倒れていたクリスタルを見つけて車に乗せる。軍人の父と世界中を旅していた。
フランコ・フラミアは代表作に『ゲットバック:人質奪還』などがあります。
食堂で食事を取ってからポーカーするが、その時にクリスタルが異変を起こして部屋へ。
一夜明けると息を引き取っていて、それを見たクリスタルが彼の車でリドリーの元に。
最後は異星人の仲間として登場してクリスタルを誘惑するが、リドリーに阻止される。
・アンジェリカ・ダーク(演:シエンナ・ギロリー)
クリスタルの母親。クリスタルが子供の頃に毎夜『不思議の国のアリス』を聞かせた。
シエンナ・ギロリーは近年の出演作に『ドント・ハングアップ』、『ブラックリスト』などがあります。
夫とともにクリスタルを厳しいルールで育て、突然として二人は何者かに殺される。
リドリーの前に現れ、自分はずっと昔から存在し、人類は壮大な計画の一部だと話す。
最後は覚醒したクリスタルが意識を取り戻し、宇宙船へ逃げてしまい、姿を消した。
感想
個人的な評価
本作は異星人による誘拐事件である「アブダクション」がテーマになっている作品です。
監督のイリヤス・カドゥジは『ハリー・ポッター』シリーズ、『スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師』などでVFXを手がけてきた人物です。
日本でも以前は異星人によって誘拐された人々のミステリーを扱う番組が多くありました。
現在ではすっかりと廃れたジャンルですが、映画の世界ではまだまだ題材として扱われます。
本作の顔にもなっているシエンナ・ギロリーだが、残念ながら端役に近い脇役である。
個人的にシエンナ・ギロリーの活躍が見られると思って期待したが、回想の短いシーンにしか出てこないのでオマケ程度でした。
メインは道端に倒れていたクリスタルという女性で、素性がよく分からないが特殊な能力を持っているような感じである。
黒服の男に追われ、ポーカーのカードを言い当てたり、離れた場所からテレビをつけたりと怪しい雰囲気を持っている。
常に泣き顔となっていて周囲から落ち着くように言われているが、明らかに普通ではない。
そんなクリスタルの正体と彼女を追う黒服の男たちの正体を暴くのが本作の肝となる。
ハッキリ言って、本作は最初から最後までワケの分からない事だらけで、完全にこれは製作側の自己満足となる作品でした。
特にラストで覚醒したクリスタル、突然現れたリドリーの母親など、謎を残したまま唐突に答えを出さずに終わります。
そもそも本作は非常にテンポが悪く、ストーリーもモタモタ進む上に回想で立ち止まるので、観ていても面白さがまったく伝わってきません。
それなれば、まだテレビドラマである『X-ファイル』を観ていた方がずっと面白いです。
本作はそれぐらい退屈でワケが分からず、作っている側だけしか楽しめていない作品でした。
ただ、相変わらずシエンナ・ギロリーは美しく、ワケの分からないキャラクターを演じても他を圧倒する存在感がありました。