作品紹介
公開年月 | 2018/02/23 |
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ジャンル | SF/アクション |
原作 | ジェフ・ヴァンダミア 『全滅領域(サザーン・リーチ1)』 |
監督 | アレックス・ガーランド |
脚本 | アレックス・ガーランド |
製作 | スコット・ルーディン、アンドリュー・マクドナルド、ほか |
製作国 | アメリカ |
鑑賞方法 | 動画配信サービス |
あらすじ
生物学教授のレナは極秘任務に赴いた夫のケインが突然帰ると、記憶が曖昧になって容態を崩して危篤状態になってしまう。
レナは政府が封鎖した「シマー」と呼ばれるエリアから唯一の生存者だった夫を救うべく、探検隊に付いて行くと自ら志願する。
調査隊はシマーの内部へと入り込むと、キャンプしているところまで記憶が飛ぶ現象に見舞われるのだった。
登場人物&出演者
・レナ(演:ナタリー・ポートマン)
主人公。生物学者。専門は細胞周期に関する遺伝プログラム。夫が一年間も行方不明に。
ナタリー・ポートマンは近年の出演作に『プラネタリウム』、『ジャッキー/ファーストレディ最後の使命』などがあります。
突然帰ってきた夫を出迎えるが、水を飲んだ彼が吐血して救急車で運ぶ時に軍隊が拘束する。
サザーン・リーチでシマーへ調査するヴェントレスたちの話しを聞いて、志願をする事に。
実はケインが長い間家を空けている事で、同僚と浮気をしていて、すでにバレていた。
最後はシマーがレナの形を取ると、白リン弾を使って自爆させ、一人だけ生還する事になる。
・ヴェントレス博士(演:ジェニファー・ジェイソン・リー)
心理学者。ケインを救急車で病院に運んでいたレナたちを拘束して事情を聞こうとする。
ジェニファー・ジェイソン・リーは代表作に『ミセス・パーカー/ジャズエイジの華』、『ヘイトフル・エイト』などがあります。
研究施設の外にある「シマー」から唯一の生存者であるケインの話しを聞き出そうとする。
夫もおらず、子供もいなくて末期ガンに冒されていた事でシマーから戻るつもりはなかった。
アニャの暴走で決定的に時間がないと分かると、一人で灯台を目指してレナたちを置いた。
最後は灯台でエイリアンと接触し、シマーはすべてを破壊すると言って光を放って消滅した。
・ジョシー・ラデック(演:テッサ・トンプソン)
物理学者。ケンブリッジからやって来て2ヶ月。レナが生物学者であると見事に当てていた。
テッサ・トンプソンは代表作に『クリード/チャンプを継ぐ男』、『マイティ・ソー/バトルロイヤル』などがあります。
元々は生きている事を実感したくて自傷癖があって、今回のシマーへの調査に志願をした。
シマーの中に入って沼地にたどり着くと、小屋でワニに襲われて精神的に追い詰められる。
元サザーン・リーチの施設に到着し、前回の調査隊の映像を再生して衝撃を受けていた。
最後は目的もない事を理由に帰還をしようとしたレナから離れ、そのまま行方不明となった。
・アニャ・ソレンセン(演:ジーナ・ロドリゲス)
人類学者。一人で外を見ていたレナが気になり、思い切って声をかけて仲間に紹介した。
ジーナ・ロドリゲスは代表作に『マイファミリー・ウェディング』、『バーニング・オーシャン』などがあります。
シカゴの救命士でNGOに応募してサザーン・リーチに来て、10ヶ月にもなっている。
中毒患者でレズビアンで今回の任務に志願していたが、シェパードが襲われて恐くなる。
ヴェントレスが引き返さない事に納得ができず、レナがウソつきだと知って暴走する。
最後は全員を椅子に縛り上げるが、侵入した変異クマに襲われて反撃するも結局殺された。
・キャス・シェパード(演:ツヴァ・ノヴァトニー)
地形学者。サザーン・リーチは初日からいて、境界付近の地場を調査しているという。
ツヴァ・ノヴァトニーは代表作に『ブライアン・ジョーンズ/ストーンズから消えた男』、『ヒトラーに屈しなかった国王』などがあります。
過去に子供を白血病で亡くしていて、失うモノは何もないという事で志願している。
レナが何かを抱えている事を察知していて、他の隊員よりも彼女の気持ちが分かっていた。
最後は元サザーン・リーチに侵入した変異クマに襲われ、森の中に連れ去られて殺された。
・ケイン(演:オスカー・アイザック)
レナの夫。極秘任務に従事していた。一年間に渡って行方不明になっていたが突然現れた。
オスカー・アイザックは代表作に『インサイド・ルーティン・デイヴィス/名もなき男の歌』、『X-MEN:アポカリプス』などがあります。
家に帰ったが何も分からない状態で、突然吐血して救急車に乗るも軍隊によって拘束された。
レナと同じ研究施設に収容され、多臓器不全による大量の内出血で瀕死状態に陥っている。
実はシマーで複製されたコピー人間で、オリジナルからレナに会うよう言い渡された。
最後はシマーの消滅で容態が安定すると、生還したレナと再会してお互いに抱き合った。
・ロマックス(演:ベネディクト・ウォン)
最後の調査隊としてシマーから唯一の生還者であったレナについて取り調べをする男。
ベネディクト・ウォンは近年の出演作に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』、『ドクター・ストレンジ』などがあります。
状況が把握できなかったレナに説明すると、シマーの中で何があったのか聞き出した。
最後はシマーが完全に燃え尽きた状況をレナに報告し、元気になったケインに会わせる事に。
感想
個人的な評価
本作はジェフ・ヴァンダミアの小説『全滅領域』が基になっています。
監督と脚本を務めるのは『エクス・マキナ』で知られるアレックス・ガーランドです。
元々は劇場版として製作されたが、製作総指揮のデヴィッド・エリソンの変更をアレックス・ガーランド監督らが反対した為、Netflixに売却されています。
その為、本作はNetflixの独占配信となっていて、入会しないと鑑賞できません。
本作はまさしく「SF」というジャンルを表現した作品だと言える独特な世界観でした。
やはり、これは映画館で上映するのはちょっとばかり厳しいのは言うまでもない。
確かに映像は非常に素晴らしく、現在の地球には見えないモノばかりだが、如何せん説明がまったくありません。
「皆さんのご想像に任せます」という一貫したスタンスの為、ラストでも意味深なままエンドロールを迎えてしまいます。
こういう考えさせる作品が好きな人はいると思いますが、大半の人は「金を返せ」という感想を持つと思います。
基本的に話題作を鑑賞する人たちは深く考えるつもりはなく、あくまで軽い気持ちで楽しみたい感情がほとんどだと思っています。
ですので、こういう作品は真逆の結果を示しているので、ずっと煮えきれない状態でラストまで行ってしまうから興行的に厳しいところがあります。
しかしながら、評価を下すのは映画を多く観てきている人間なので、必ずしも本作は駄作という事ではありません。
単純に本作は興行収入が得られないタイプの作品であり、映画館での上映を見送られた理由だと思います。
内容についても細かい説明は一切なく、あくまで観ている側の人間に依る部分が大きいです。
製作側としては映像を見せて、そこから観客に考えさせて、色々と楽しませる手法を取っているから答えは様々になります。
このような作品では必ず映画好きは分析したくなるし、エイリアンの正体や目的、それにラストの意味について考察をするでしょう。
しかし、このブログではそのような事はせず、あくまで鑑賞した感想を書いているだけ。
率直に言って不思議な世界観は好きですが、主人公は裏切り者のウソつきで同情できない。
ずっと騙されていた夫も不憫で自殺をしているけど、彼自身は別の存在として生きている悲しすぎる結末だと感じた。
他の調査隊のメンバーも今一つな感じですし、キャラクターに魅力がほとんどありません。
つまり、本作は映像が超一流であるけど、内容は素直に楽しめるモノじゃなく、考えたい人向けで軽い気持ちでは鑑賞できない作品でした。