6アンダーグラウンド VD-328

作品紹介

公開年月  2019/12/13
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  なし
監督  マイケル・ベイ
脚本  レット・リース、ポール・ワーニック
製作  マイケル・ベイ、イアン・ブライス、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

世界随一のスキルを持ちながらも、過去を消して未来を変えたいと願う男女6人の精鋭たち。
6人はそれぞれ番号のコードネームを持ち、自分たちが英雄だと世界に知られなくても、任務の成果が歴史に刻まれる事を望んでいる。
今回は中央アジアのトゥルギスタンの独裁者ロヴァクを権力の座から降ろすべく、彼の弟で監禁されているムラットの救出任務を託されるのだった。

登場人物&出演者

ワン:ビリオネア(演:ライアン・レイノルズ)
主人公。チームのリーダー格。億万長者。元々は孤児という過去を持ち、現場で指揮を執る。
ライアン・レイノルズは近年の出演作に『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』、『名探偵ピカチュウ』などがあります。
世界の様々な機械に使われる強力な磁石を発明し、それによって億万長者になっていた。
あくまでチームのメンバーを記号として扱い、新たに加入したセブンに言い聞かせられる。
ロヴァク暗殺では急に心変わりしてピンチのフォーを助け出し、任務を見事に達成した。
最後は愛した女性に会おうとするが、彼女には子供がいて息子だと分かって財産を託す事に。

トゥー:スプーク/カミーユ(演:メラニー・ロラン)
元CIA捜査官。拷問や銃撃戦が得意。ケガを負っても弱音を吐かずに邪魔者を容赦なく消す。
メラニー・ロランは近年の出演作に『オペレーション・フィナーレ』、『英雄は嘘がお好き』などがあります。
追撃されても冷静に銃撃して倒していくが、弾切れを起こしフランス語で文句を言っていた。
スリーと肉体関係を持っているが、それ以上の感情はないと主張するも実際は愛情がある。
ロヴァク暗殺ではセクシーなパーティドレスで潜入し、スリーの母親に会う約束をした。
最後は約束した通りにスリーの母親の元を訪れ、恋人として紹介されてお互いに喜んでいた。

スリー:ヒットマン/ハヴィエル(演:マヌエル・ガルシア=ルルフォ)
元ヒットマン。チームが逃亡する間に控えており、現地の言葉を覚える習慣を持っている。
マヌエル・ガルシア=ルルフォは代表作に『オリエント急行殺人事件』、『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』などがあります。
チームが必死に逃亡している間、呑気にイタリア語を勉強していて、仲間を助け出した。
実はトゥーと肉体関係を持ち、痴呆症の母親に会うなどルールを破りまくっている。
ロヴァク暗殺ではヒットマンらしく敵を次々と倒し、トゥーを母親に会わせる誘いをした。
最後は約束通りトゥーを母親に会わせて、正式な恋人としてチームの中で公認となった。

フォー:スカイウォーカー/ビリー(演:ベン・ハーディ)
元泥棒。パルクールを使って様々な建物を上り下りできる。チームを外から監視している。
ベン・ハーディは代表作に『X-MEN:アポカリプス』、『オンリー・ザ・ブレイブ』がある。
逃亡していたチームの車を見つけると、彼らを追撃から少し助ける為にサポートしていた。
ムラット救出では実際に彼と接触していくが、引き上げる時に逃げられずに別れを告げた。
ルールを簡単に破ったセブンに命を救われ、ロヴァク暗殺で窮地になるもワンが助けた。
最後はロヴァク暗殺でまたもピンチになり、ワンが自らのルールを破って助けられた。

ファイブ:ドクター/アメリア(演:アドリア・アルホナ)
女医。チームの誰かがケガを負うと、少ない道具で血だらけになりながら応急処置をする。
アドリア・アルホナは代表作に『サラリーマン・バトル・ロワイアル』、『パシフィック・リム:アップライジング』などがあります。
トゥーが任務で負傷してしまうと、激しく揺れる車内の中で確実に弾丸を取り出していた。
ムラット救出では一階に待機し、ピンクのガスマスクを装着して笑気ガスをバラ撒いた。
ロヴァク暗殺でターゲットをずっと追い、彼よりもフォーを選んだワンを見直した。
最後はフォーとロッククライミングするような仲となり、二人の関係は発展していく。

シックス:ドライバー(演:デイヴ・フランコ)
ドライバー。チームが逃亡する際の足で、狭い道路でも猛スピードで飛ばせるほどの実力。
デイヴ・フランコは代表作に『グランド・イリュージョン』シリーズ、『ネイバーズ』シリーズなどがあります。
任務を終えて追撃されるチームを派手な車に乗せて、イタリアの古い町を駆け抜けていた。
運転していると徐々に興奮状態となっていき、人を轢いても自分の責任じゃないと主張した。
スマホの暗号を解くワンが持つ目玉に驚き、足元に落ちると小うるさく騒ぎ立てていた。
最後はフロントガラスが割れて視界不良となり、止まれずフォークの爪で喉を切られて死亡。

セブン:スナイパー/ブレイン(演:コーリー・ホーキンズ)
スナイパー。元米軍特殊部隊デルタフォースの隊員。戦場で親友を失いトラウマを背負う。
コーリー・ホーキンズは近年の出演作に『イン・ザ・ハイツ』、『ブラック・クランズマン』などがあります。
自殺を考えていた時に任務で死んだシックスの代わりとして、ワンにスカウトされる事に。
発砲できずに親友が死んでしまい、ワンに好きな時にアドリブで銃撃できる条件で入る。
ムラット救出でフォーの命が危険になると、勝手な判断でワザワザ助けてルールを変えた。
最後は仲間を家族だと発言したワンを認めて、新たな任務の為に彼の下で戦う事を決意する。

ムラット(演:ペイマン・マアディ)
ロヴァクの弟。民衆から高い人気を持っているが、兄によって香港に軟禁させられている。
ペイマン・マアディは代表作に『彼女が消えた浜辺』、『13時間/ベンガジの秘密の兵士』などがあります。
処刑大好きな兄の優しさで何不自由ない生活を送り、そのやり方に諫言をするも無視される。
ワンたちが救出にやって来るが、兄の恐ろしさを誰よりも知っていて当初はビビっていた。
生放送でクーデターを起こさせて、更に兄が掌握していた軍部までも支配下に置いた。
最後は兄を群衆に私刑させ、自ら政権を執って傾いた国の為に尽力をしていく事になる。

ロヴァク(演:リオル・ラズ)
トゥルギスタンの独裁者。逆らう者に対して容赦ない制裁を加え、処刑が大好きな危険人物。
リオル・ラズは代表作に『オペレーション・フィナーレ』、『マグダラのマリア』がある。
弟が国民に愛されている事を知っているが、なぜか豪華な場所に軟禁する優しさを持つ。
配下の将軍が何者かに殺されても動じず、香港に軟禁されている弟に心当たりを尋ねる余裕。
弟がワンたちに助け出され、生中継されてクーデターを起き、軍部も取られて孤立する。
最後はワンたちに捕まり、尊厳死を希望するも許されず、群衆に無残なリンチで殺された。

感想

個人的な評価

本作は「ハリウッドの破壊王」と呼ばれるマイケル・ベイが監督と製作を務めています。
Netflixが製作している作品ですが、これまでの最高額である164億円がかけられています。
そう、破壊が大好きなマイケル・ベイ監督にたっぷり予算を与えると、彼はどんな町もド派手にぶっ壊していきます。
本作も冒頭からマイケル・ベイ監督の大好きな破壊をしていき、スタイリッシュにチームのメンバーを紹介していきます。
この作品に登場するチームに名前はないが、彼らは全員死んだ事になっていて、一切の記録が残っていない。
その為に彼らは“自由”に動けて、リーダーであるワンが提案する悪者退治に乗り出し、失敗した仲間は捨てるというやり方を取ります。
しかし、死んだシックスの代わりに入るセブンによってルールが簡単に変わり、ワンの考えるリスクが高くなってしまう。
内容としては『エクスペンダブルズ』に近い要素だが、全員が軍人ではなく、医者や泥棒がいてそれぞれ特技を持っている。
とにかく、本作は破壊とスタイリッシュな死の演出による勢いがすべてで、マイケル・ベイ監督なのでドラマに関しては薄っぺらいです。
チームのメンバー同士の強い結びつきを禁じているが、普通に破られていて、ワンは知っていても咎めない緩すぎる縛りは本作を象徴している。
一応、孤独な主人公がチームメンバーを駒として扱う考えから、新たに加入したセブンに触発されてしまう。
マイケル・ベイ監督はド派手な映像に力を入れているので、人間ドラマの細かい描写はかなり大雑把でそこら辺の演出も適当です。
特に個々が持っている特技をちゃんと活かせず、ヒットマンは曖昧だし、ドクターも最初だけだし、ドライバーなんて演出の為に殺されるという不遇な扱い。
ただ、本作の冒頭20分で繰り広げられるアクションは素晴らしく、ここだけはさすがマイケル・ベイ監督というだけのインパクトがありました。
しかし、致命的に強く印象に残るようなシーンはなく、全部のアクションが同じようなノリだからすぐに忘れてしまう。
多分、マイケル・ベイ監督はシリーズ化を狙っているようだが、こんな薄っぺらな設定や人間ドラマをやるならば次はないだろう。
逆にマイケル・ベイを製作に回し、ちゃんとした監督が就くならば、本作は大いなる可能性を秘めている感じさます。
この作品は難しい事を考えずに起きている状況を素直に受け止め、終わったらキレイサッパリ忘れるようなジェットコースター作品でした。