チリ33人/希望の軌跡 RE-2685

作品紹介

公開年月  2015/11/06
ジャンル  ドラマ
原作  エクトル・トバール 『Deep Down Dark』
監督  パトリシア・リゲン
脚本  ミッコ・アラン、クレイグ・ボーテン、ほか
製作  マイク・メダヴォイ、ロバート・カンツ、ほか
製作国  アメリカ、チリ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

2010年8月5日、チリのサンホセ鉱山で落盤事故が発生し、坑道の奥深くに33人の作業員が閉じ込められてしまう。
救出活動もままならず、食料の備蓄に至ってはわずか三日分しかなく、次第に彼らの生存が絶望視されていた。
事故発生から17日目に33人全員の生存が確認されるが、そこは地下700mの避難所で、長期化する救出活動に彼らは心身ともに疲弊してくのだった。

登場人物&出演者

マリオ・セプルベダ(演:アントニオ・バンデラス)
地下の主人公。鉱山労働者。妻と娘がいて平凡な鉱山労働者。以前は軍隊にいた元兵士。
アントニオ・バンデラスは近年の出演作に『セキュリティ』、『ブラック・バタフライ』などがあります。
崩落事故が起きてからドンがネガティブな発言する中、一人だけ諦められず出口を探した。
出られないと悟ると、少ない食料で救助が来るまで持たせるべくカギを管理する役目を担う。
ロレンスらの活躍で生存を確認されると、世間ではリーダー役として一躍有名となる。
最後は本の出版の契約をせず、33人全員で鉱山労働者として外に出ると言って絆を確かめた。

マリア・セゴヴィア(演:ジュリエット・ビノシュ)
地上の主人公。街でエンパナーダを売る。弟のダリオは鉱山で働くも家もなく心配している。
ジュリエット・ビノシュは代表作に『イングリッシュ・ペイシェント』、『ゴースト・イン・ザ・シェル』などがあります。
ベンチで寝ていた弟を見つけるが、寝たフリで無視されてもエンパナーダを置いて行った。
崩落事故が起きて会社へ抗議をするが、帰ろうとした他の人を立ち止まらせるリーダー役に。
政府がやって来てからリーダーとしてロレンスに文句を言って、約束を破られ殴った。
最後は仲違いしていたダリオが地上へ戻ると、探し回っていた彼の前に現れて和解をした。

ダリオ・セゴヴィア(演:フアン・パブロ・ラバ)
鉱山で働く若者。街のベンチで寝ていて、そこに姉のマリアがやって来るが寝たフリで無視。
フアン・パブロ・ラバは代表作に『El clon』、『7年間』などがあります。
常にアルコールを忍ばせていて、アルコール中毒のような状態でも仕事はキッチリとやる。
崩落事故があった時に穴へ落ちそうとなったアレックスを助け出し、避難所へ逃げた。
地上との連絡が出てテレビ電話もできる状態であっても、仲違いした姉とは話せずにいた。
最後はカプセルによって地上へ出ると、マリアを探し出すと、抱き合って和解をした。

ドン・ルチョ/ルイス・アルベルト・ウルスア(演:ルー・ダイアモンド・フィリップス)
現場の安全管理を仕切る。坑道に鏡の破片が落ちていた事で山が脆くなっていると指摘する。
ルー・ダイアモンド・フィリップスは代表作に『落ちこぼれの天使たち』、『必殺処刑コップ』などがあります。
何度も会社に安全面の見直しを訴えるも叶わず、危険だと知りながらも作業をしていた。
崩落事故が起きて作業員たちを安全な場所に避難させたが、責任を感じてネガティブ発言。
みんなを引っ張らないといけない役目だが、早々に諦めてマリオにリーダー役を任せた。
最後は孤立していたマリオの弁解を聞いて抱擁し、誰もいない避難所を見て涙を流し去った。

アレックス・ヴェガ(演:マリオ・カサス)
鉱山労働者。妻のジェシーは妊娠中。危険な鉱山より安全な仕事を父親から勧められる。
マリオ・カサスは代表作に『グラン・ノーチェ!最高の大晦日』、『ファイナル・ゲーム』などがあります。
安い金額で整備工として働くべきだという父に対して、ずっと断って鉱山を続けていた。
ダリオと仕事について相談している時に崩落事故が発生し、なんとか避難所へ逃げ出した。
暗闇に包まれていた避難所の電気回路を修理して、なんとか明かりを調達していた。
最後は救助のカプセルに一人目として乗り、無事に地上へ出て生まれた娘を抱き上げた。

ジョニ・バリオス(演:オスカー・ヌニェス)
鉱山労働者。妻がいるのに同じ町で愛人を作って一緒に暮らしているプレイボーイ。
オスカー・ヌニェスは代表作に『ミニミニ大作戦』、『あなたは私の婿になる』があります。
鉱山へ向かうバスの中で彼と愛人と妻のバトルを他の労働者たちに見られて笑われていた。
それでも女にモテるという事を一切隠さないが、どちらの女も微妙でマリオも遠慮する。
崩落事故があってしばらく存在感がなかったけど、地上との連絡を通じて愛人ネタで笑う。
最後は妻と離婚して愛人を正式な妻にして、地上へ戻った時は彼女と熱烈なキスをした。

エルヴィス/エディソン・ペニャ(演:ジェイコブ・バルガス)
鉱山労働者。自分を“エルヴィス”だと思い込み、ゴメスの退職パーティで歌を披露した。
ジェイコブ・バルガスは代表作に『ヒルズ・ハブ・アイズ2』、『デス・レース』がある。
新人であったボリビア人のママニを小バカにしていて、最初から信用できないと吐き捨てる。
崩落事故があって存在感がなくなるが、地上との連絡ができるようになって陽気になる。
寝ぼけていた時にママニのところに行って、iPodを盗んだとしてケンカをふっかけた。
最後はマリオの言葉で再び絆を取り戻し、彼を中心に全員の心が一つになってママニを許す。

カルロス・ママニ(演:テノッチ・ウエルタ)
鉱山労働者。唯一のボリビア人で初仕事となる。エディソンから差別的な言葉をかけられる。
テノッチ・ウエルタは代表作に『闇の列車、光の旅』などがあります。
新人という事でヘッドライトをもらっておらず、一人だけ暗闇の中で見えない状態だった。
崩落事故があって結束してく労働者たちの中でボリビア人という事で疎外感を持つ。
常に護身用のナイフを身につけているが、唯一助けてもらっていたマリオを信頼する。
最後はエディソンに絡まれナイフを取り出すが、マリオの言葉で正気に戻って彼を許した。

ロレンス・ゴルボルン(演:ロドリゴ・サントロ)
鉱業大臣。まだ職に就いてから数ヶ月の新人だが、今回の崩落事故で大統領に直訴している。
ロドリゴ・サントロは近年の出演作に『ベン・ハー/2016年版』、『フォーカス』がある。
会社の対応策が尽きている事を知り、それを家族に伝えるとマリアに殴られてしまう。
それでも諦めず、山のプロであるソウガレットとともに生存者がいる避難所を探していく。
一生懸命頑張っている姿に殴ったマリアは認め、一度は中止される救助作業を独断で再開。
最後は33人を救助するカプセルから生存者が次々と出てくる光景に家族並みに涙を流した。

アンドレ・ソウガレット(演:ガブリエル・バーン)
山のプロ。救出の指揮を大統領から請け負う。現場に来て挨拶もそこそこに状況を分析。
ガブリエル・バーンは近年の出演作に『母の残像』、『ヴァンパイア・アカデミー』がある。
山が不安定だと分析して、時間がないと分かっていてすぐにドリルによる掘削を開始する。
避難所に生存者がいると確信し、ドリルで掘っていくが一度は失敗して中止を下される。
それでも諦められないロレンスのアイディアを聞き、確実に避難所へ着けると作業を再開。
最後は見事に33人の場所を掘り当て、彼らを救助して目的を果たして彼も家族と再会した。

セバスティアン・ピニェラ(演:ボブ・ガントン)
当時のチリ大統領。山の崩落事故で生き埋めとなった作業員たちをロレンスから聞かされる。
ボブ・ガントンは代表作に『デモリションマン』、『アルゴ』などがあります。
崩落事故が世界的なニュースとなり、下手な動きができないとしてロレンスに伝える。
誰一人として死なせてはならないとロレンスに強く言って、政権の運命を託した。
最後はカプセルによって作業員が救出されると、成功を喜んでロレンスと抱き合った。

感想

個人的な評価

本作は2010年8月5日に発生した「コピアポ鉱山崩落事故」を実写映画化した作品です。
当時は世界的なニュースとなっていて、日本でもその様子が連日伝えていた記憶があります。
すぐに生存者たちを見つけて食料などを供給していると知って、そこまで大した事じゃないという感想しかありませんでした。
しかし、実写映画化した本作によって、当時どのような状況だったかのか分かりました。
ニュースを見て考えていたよりも重大な崩落事故だったが、33人の強い絆を知る事ができた。
閉鎖された空間で限られた食料だと、どう考えても争いや殺し合いがあっても不思議じゃないと感じました。
ですが、そんな混乱が起きる前に主人公であるマリオが統率して、食料も長く持たせるような行動を率先してやっていました。
薄暗い上に熱気があるような場所だと、尋常じゃないストレスが溜まるはずだが、本作からは彼らが冷静に行動していたのが分かります。
だからこそ小さいな問題があっても、命にかかわるような争いがなかったのが一番の大きな理由として生存に繋がったのだと思います。
本来なら誰か死んでもおかしくない状況でも、崩落した時は全員が速やかに行動し、安全な場所に退避できた強運を持っている。
それに加え、絶対に諦めないという強い意志を持つリーダーであるマリオの存在は非常に大きな役割を果たしていました。
世間ではマリオをヒーロー扱いにする理由が分かるけど、それ以上に彼のおかげで生き延びた他の32人にとって救世主とも言える存在でした。
何よりマリオは個人的な儲け話を蹴って、彼らと同じ鉱山労働者として地上に出るという言葉が素晴らしかったと思います。
大抵の場合だと、リーダー役が権力を振るって弱者を踏みにじるが、マリオは対極の人間だった事も彼らにとっての強運でもあったと思う。
とにかく、本作から分かる事は、全員が強運の持ち主であり、誰一人として勝手な行動をせず集団で動いていた事で助かったという教訓にもなりました。
やはり、エンドロールで実際の作業員たちが見せる表情こそが一番で、あの過酷な状況を乗り切ったからこそ、彼らの笑顔に大きな意味を感じさせる作品でした。