キング・アーサー/英雄転生 RE-2555

作品紹介

公開年月  2017/04/24
ジャンル  SF/アクション
原作  なし
監督  ジャレッド・コーン
脚本  スコッティ・マレン
製作  デヴィッド・マイケル・ラット
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

1500年前、アーサー王は魔女モルガナとの戦いに勝ち、魔物たちを封印した。
現代、タイのバンコクでモルガナと息子のモードレッドが復活し、再び世界を支配しようと企んでいた。
標的となったのは“円卓の騎士”の子孫たちが集う武道大会で、宿敵を倒し、魔力の源である“聖剣エクスカリバー”を奪うというモノだった。

登場人物&出演者

ペン(演:エオイン・オブライエン)
主人公。海兵隊の隊員。円卓の騎士の子孫だと信じておらず、伝統を嫌う。肩に古傷がある。
エオイン・オブライエンは代表作に『鉄拳/Kazuya’s Revenge』、『メカニック:ワールドミッション』などがあります。
タイでの身内による武道大会をくだらないと言いつつ、最強と証明する為に参加する。
その一方で恋人のジェナとバカンス気分でタイにやって来て、プロポーズをした。
モードレッドがやって来ても信じない頭の悪さで、短気すぎて主人公として相応しくない。
アーサー王の子孫という設定だけで、最後は当たり前のように主人公補正で勝利する。

ジェナ(演:ケリー・B・ジョーンズ)
ペンの恋人。ペンとの剣術練習に付き合えるほどの腕前。円卓の騎士の子孫と知る。
ケリー・B・ジョーンズは代表作に『ネバー・サレンダー/肉弾突撃』などがあります。
円卓の騎士の子孫という自覚のないペンよりも、積極的に信じていて話題はそっちになる。
子孫ではないが、ペンの子供を宿しているという事で強引にモルガナ退治に参加する。
なぜか二番目に活躍し、ロボットに変身したモルガナを投げ縄で動きを止める。

グンナー(演:ジョン・ナット)
円卓の騎士の子孫による武道大会では司会進行を務め、ペンとは友人のような関係。
ジョン・ナットは本作が長編映画デビュー作となっています。
子孫たちを片っ端から声をかけ、武道大会を開催したやり手の人物でもある。
アーサー王に関する知識を持っていて、生活も中世様式を守る根っからのオタク。
自分こそがアーサー王の子孫だと思い上がって剣を取ろうとするが腕が溶ける。
乗り込んできたモルガナを迎え撃つが、ほとんど何もできずにあっさりと殺される。

エレイン(演:アジア・マリー・バーネット)
タイで治療目的のマッサージ屋を営む。その先祖は魔術師マーリン。褐色の女性。
アジア・マリー・バーネットは本作が長編映画デビュー作となっています。
聖杯を金庫に保管し、地球へ戻ったモルガナが現れてペンたちへ知らせようとする。
しかし、殺したいという気持ちのモルガナが繰り出した魔法の玉で脳ミソを破壊される。
実はマーリンの子孫ではなく、本当の子孫である妹のクリスタから聖杯を奪っていた。
奪った聖杯で金儲けの為に使っていたが、その報いを受ける事になった。

ターシャ(演:スヴィトラナ・サビアロワ)
タイの武道大会に参加した女性。トリスタンの子孫。保護観察処分を受けている犯罪者。
スヴィトラナ・サビアロワは代表作に『モンスター・フライト』などがあります。
武道大会では一度も負けた事がない相手を倒して、上から目線で健闘を称える。
戦う前には必ず華麗な演舞を見せるが、実戦になったら歯が立たないという見せかけ。
反省を見せていたモードレッドの言葉に従って便利な手袋をつけ、彼の心を見て同情する。
最後はモルガナと対峙して演舞を見せるが相手にならず、ロボット化した彼女に銃撃した。

ルーカス(演:アレックス・ウィンタース)
ペンとはライバル。同じく海兵隊員。一兵卒のペンと違って彼の上官に昇進している。
アレックス・ウィンタースは代表作に『モンスター・フライト』、『メカニック:ワールドミッション』などがあります。
過去にビッチなジェナと付き合っているが、今でも忘れられず、50件も留守電を残す。
ジェナと婚約したペンに対して異様に敵視し、何かある度にケンカ腰となる。
海兵隊ではペンの上官かもしれないが、その片鱗がまったくないという設定だけの人。
結局は一兵卒のペンに従う無能上官として、銃を撃つだけで見せ場はほぼなかった。

クリスタ(演:エリド・マックィーン)
エレインの妹。実はエレインの両親に養子として迎えられ、血は繋がっていない。
エリド・マックィーンは代表作に『沈黙の聖戦』、『シャンハイ』などがあります。
マリーンの子孫であって、聖杯を奪ったエレインに対して多少のシコリを残す。
ペンたちを助け、聖杯が聖剣である事を告げ、唯一倒せる武器として託す。
剣よりも銃を好んでいて、ペンたちに特製の銃器類を渡してモルガナと戦った。

モードレッド(演:ラッセル・ジェフリー・バンクス)
1500年前に母モルガナとともにアーサー王に捕まり、宇宙の彼方へ飛ばされた。
ラッセル・ジェフリー・バンクスは代表作に『Who’s Wacthing Oliver』などがあります。
現代になって流れ星とともに宇宙船でモルガナと一緒に地球へ堂々と帰ってきた。
堂々とペンたちのいる道場に来るが、大口を叩いたワリに便利な手袋を奪われ無力化。
ずっと母に従っていたが、実は悪さをしたくないという部分をターシャに見せる。
最後は贖罪の為にジェナの身代わりで犠牲になるが、それでも足りずに地獄へ堕ちる。

モルガナ・ル・フェイ(演:サラ・マラクル・レイン)
1500年前に妖術で王座を狙うが、アーサー王や魔術師マリーンにより宇宙へ飛ばされた。
サラ・マラクル・レインは代表作に『沈黙の聖戦』、『ドルフ・ラングレン/処刑鮫』などがあります。
現代で宇宙船に乗ってモードレッドとともに帰還し、魔力を取り戻すべく聖剣を探す。
魔力がある石で強化人間を作って、次々とペンたちのところに送り込むが失敗する。
当然のように上手くいかないので癇癪を起こして、自ら出向くつもりで石と同化する。
聖剣に突き刺され、巨大なロボットに変身するが、ペンによってあっさりと無力化。

感想

個人的な評価

本作はアサイラム製作の作品となるので、当然のように便乗となります。
多分、ガイ・リッチー監督の『キング・アーサー』に乗っかった感じの作品です。
有名な『キング・アーサー』がテーマだが、舞台は中世時代ではなく現代となります。
円卓の騎士の子孫たちが武道大会を開いたが、そこに魔女のモルガナが復活して、世界の支配を企むという強引な設定です。
そもそも、モルガナと息子のモードレッドは宇宙に飛ばされる時点で突飛すぎる超展開です。
それで1500年後に地球へ戻るが、宇宙人の技術か知らないが、宇宙船に乗って戻る。
宇宙船もホイポイカプセルのように収納できるが、すべてはモルガナの魔力を持つ便利すぎる石コロのおかげとなっている。
アサイラムらしく、大雑把な設定と世界観で強引に物語を展開させ、ずっとグダグダな感じはデフォルトとも言えます。
大前提として円卓の騎士の子孫である必要性がなく、タイである意味もないという『キング・アーサー』に乗っかっただけの作品でした。
主人公であるペンのキャラクターがとことんクズであり、最後までいいところがなく、強引に主人公という事でムリヤリ片付ける。
冒頭で丁寧に描いた恋人ジェナは子孫じゃないのに、子孫たちよりも活躍するという矛盾。
意気揚々と登場したライバルのランスロットは最初だけで、気づいたら空気キャラになっていて、アクションでも銃を撃つだけという。
意外にもトリスタンの子孫である女が活躍するけど、華麗な演舞を見せるのに、実戦では役に立たないという状態。
マーリンの子孫だと思っていた女は違っていて、本物が出てきたら二挺拳銃だし、色々とムリがありすぎて円卓の騎士という設定がギャグに見えてくる。
ただ、本作で唯一素晴らしいのモルガナを演じたサラ・マラクル・レインのおっぱいを強調したコスプレぐらいだろう。
本作を鑑賞するならば、上映中のガイ・リッチー監督の『キング・アーサー』か、アントワーン・フークア監督の『キング・アーサー』の方が楽しめると思う。
いい意味でも、悪い意味でもアサイラムらしいグダグダな展開の作品でした。