反恋愛主義 RE-2091

作品紹介

公開年月  2005/12/08
ジャンル  ラブロマンス/コメディ
原作  なし
監督  クリスティナ・ゴダ
脚本  クリスティナ・ゴダ、レーカ・ディヴィニ、ガーボル・ヘッレル
製作  ガーボル・カロミシュタ
製作国  ハンガリー
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

人気劇団の脚本家として順調にキャリアを積み上げていた32歳独身のドラ。
しかし、周囲の幸せな結婚生活や子供に囲まれている姿を見ると独身である自分に焦りを感じ始める。
恋人で弁護しと結婚を考えていたドラだったが、その矢先で相手が既婚者で妻が妊娠していると判明する。
その後も彼女の周りには未来の花婿候補になりそうな男たちが現れるが、すっかり期待を持てなくなったドラは子供だけでもとシングルマザーの道を模索し始めるのだった。

登場人物&出演者

ドラ(演:ユーディト・シェル)
ゾフィ(演:カタ・ドボー)
タマス(演:シャーンドル・チャーニ)
ピーター(演:ゾルターン・セレス)
アリ(演:オントル・チョプコー)

感想

個人的な評価

本作において32歳の独身で焦りを感じ始めている脚本家のドラを演じるのはユーディト・シェルです。
ユーディト・シェルはこれまえ30作に出演し、代表作には『フェイトレス/運命ではなく』、『人生に乾杯!』などがあります。
どうやらユーディト・シェルにとって本作が初主演であり、その為に気合いがかなり入っています。
実年齢と同じ役柄でありながら、さすがは女優というだけに抜群のスタイルと容姿を持ち、焦る女性を上手く表現しています。
時よりみせるコミカルな演技もなかなか良く、ロマンティック・コメディとしての主人公を演じきっています。
そんなドラの良き友人で舞台に出演する女優のゾフィを演じるのはカタ・ドボーです。
カタ・ドボーはこれまで20作ほどに出演し、代表作には『ローラーボール』、『沈黙の標的』などがあります。
国際的に活躍しているカタ・ドボーはさすがに女優というノビノビと演じており、きちんと印象に残るような感じです。
その一方で舞台の主演俳優でドラを気にかけるタマスを演じるのはシャーンドル・チャーニです。
シャーンドル・チャーニは40作ほどに出演し、『君の涙ドナウ川に流れ/ハンガリー1956年』が代表作と言えるでしょう。
さすがはモテモテの舞台俳優だけあって、女性には困らないが、振り向いてくれないドラに気があって色々と迫っていきます。
まさしく遊び人という雰囲気を持っているが、ドラにとっては一番必要な男であるが、なぜか気にくわないという。
だけど、結局は利害の一致という意味で一夜を共にするが、これが二人の間に大きな意味をなしていくのです。
他に花婿候補として作曲家のピーターにはゾルターン・セレス、ケバブ屋のアリにはオントル・チョプコーが演じています。
ピーターは良く飲み物をこぼし、アリは片言のハンガリー語で愛を語り、二人とも実に良いキャラクターでした。
物語としてはタイムリミットが迫っている女性があれこれ結婚をしようと模索していく。
ちょうどいい男がいないと分かれば、子供だけでも欲しいと思い、精子バンクに行くほどの焦りようである。
自分は女性じゃないからその気持ちは分からないが、高齢になって子供を出産するギリギリの年齢になってくると形振り構わない女性の心理を表現しています。
原題からの意味として「セックスだけ、それ以外はいらない」という意味であり、それはドラの心理を表しています。
ですが、最後にはドラが「反恋愛主義」から脱却して、本当の幸せを掴むというハッピーエンドは悪くないです。