ジョジョの奇妙な冒険/ダイヤモンドは砕けない第一章 RE-2719

作品紹介

公開年月  2017/08/04
ジャンル  アクション/SF
原作  荒木飛呂彦 『ジョジョの奇妙な冒険 Part4 ダイヤモンドは砕けない』
監督  三池崇史
脚本  江良至
製作  源生哲雄、坂美佐子
製作国  日本
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

“スタンド”と呼ばれる特殊な能力を持つ高校二年生の東方丈助が暮らす杜王町で、謎の変死事件が続発していた。
それは凶悪なスタンド使いアンジェロの仕業で、ある事件をきっかけに激しい憎しみを抱くようになっていた。
そんな中、丈助の前に承太郎と名乗る男が現れると、実の父を巡る秘密と奇妙な事件の背後にある凶悪なスタンド使いの存在を知るのだった。

登場人物&出演者

東方仗助(演:山﨑賢人)
主人公。高校二年生。髪型にこだわりを持ち、バカにされると後先考えずにキレてしまう。
山﨑賢人は代表作に『管制塔』、『ヒロイン失格』などがあります。
不良に絡まれていた康一をたまたま助け知り合いになり、承太郎から父親の真実を知る。
母親と警察官の祖父と一緒に暮らし、小さい頃からスタンドを使って密かに傷を治していた。
アンジェロに命を狙われ、祖父を亡くすも殺しはせず、体を分解して石に再構築させた。
最後は億泰のケガを治すと、形兆も倒して異形となった彼の父親に心がある事を証明した。

広瀬康一(演:神木隆之介)
仗助の同級生。三日前に杜王町に引っ越す。登校した時に不良に絡まれるも仗助が助けた。
神木隆之介は近年の出演作に『3月のライオン』、『TOO YOUNG TO DIE!/若くして死ぬ』などがあります。
それ以降、仗助に「転校生」として認識され、ちょうどやって来た承太郎を紹介を案内した。
転校してから世話係となった山岸由花子から過剰に接され、困惑した日々を過ごしている。
元々はスタンド使いではなかったが、形兆の放った矢を受けて能力に目覚める事になる。
最後は傷ついた仗助を助けようとスタンドを繰り出すも時間稼ぎだけをして、勝利に導いた。

虹村億泰(演:新田真剣佑)
形兆の弟。高校生。兄が杜王町でやっている矢によるスタンド使いの覚醒を見守っている。
新田真剣佑は代表作に『ちはやふる』シリーズ、『ピーチガール』などがあります。
アンジェロの邪魔をした仗助の様子を探りに高校へ忍び込み、康一と由花子に遭遇する。
屋敷に乗り込んできた仗助を迎え撃ち、スタンドの能力で追いつめるもあっさりと倒される。
それでも諦めず再戦を挑もうとするが、形兆の攻撃範囲に入ってしまい負傷してしまう。
最後は傷を治した仗助と和解し、形兆を説得するもスタンドの爆弾の身代わりになり悲しむ。

山岸由花子(演:小松菜奈)
丈助や康一の同級生。容姿端麗で転校してきた康一の世話係となって使命感に燃えている。
小松菜奈は代表作に『渇き。』、『バクマン。』などがあります。
康一の成績が落ちないように問題集を作るなど、過剰すぎる世話を喜んでやっている。
最後は高校へ忍び込んだ億泰のスタンドを目撃し、一気に表情が冷たいモノに切り替わる。

東方良平(演・國村隼)
仗助の祖父。警察官。35年間出世をせず、最前線で杜王町を守ってきた正義感溢れる人物。
國村隼は近年の出演作に『鋼の錬金術師』、『マンハント』などがあります。
連続殺人鬼であるアンジェロを追っていたが、寸前で何度も逃げられて悔しい思いをする。
コンビニ強盗に遭遇して戦ったのが仗助だと推測すると、家に帰るなり叱っていた。
町を守る為に体を鍛える事に余念がないが、さすがに年の瀬に敵わず筋トレも断念する。
最後はアンジェロのスタンドが化けた酒を開けてしまい、内臓を破壊されて死亡した。

空条承太郎(演:伊勢谷友介)
ジョセフ・ジョースターの息子で仗助の甥にあたる。杜王町にいる仗助に父親の事を伝えた。
伊勢谷友介は代表作に『ワンダフルライフ』、『あしたのジョー』などがあります。
杜王町に潜んでいたアンジェロを探しており、スタンド使いの不穏な動きを察知する。
仗助がアンジェロのスタンドを封じ込めた事を聞き、急いで彼の家に向かい手助けをする。
最後は形兆が何者かに殺された事を仗助から伝えられ、別のスタンド使いの存在を知る。

アンジェロ/片桐安十郎(演:山田孝之)
連続殺人鬼。警察から長年追われるが、形兆の矢を受けた事でスタンド使いとなる。
山田孝之は近年の出演作に『ハード・コア』、『銀魂』などがあります。
水分と一体化するスタンドを使い、人間の体内に侵入して内臓を破壊して殺人を楽しむ。
更に応用して体内に侵入したスタンドを使い、行動を支配して犯罪行為を行わせる。
その現場に居合わせた仗助に邪魔された事で腹が立ち、命を狙って祖父を殺す事になる。
最後は仗助の作戦に引っかかってスタンドを封じ込められ、体を石に変えられてしまう。

虹村形兆(演:岡田将生)
億泰の兄。冷静沈着で物怖じせず、常に計画を立てて動く。弟をバカで無能だと思っている。
岡田将生は代表作に『重力ピエロ』、『ホノアカボーイ』などがあります。
杜王町で特殊な弓と矢を使って様々な人間に撃ち込んでスタンドに覚醒しようとする。
その真意には何をしても殺せない父親を普通に殺すべく、適任のスタンド使いを探している。
屋敷に乗り込んできた仗助を億泰に迎撃させるも失敗すると、彼もろとも射撃を敢行する。
最後は父親に心があると知るも己の罪は重いと認め、弟を狙った爆弾に身を挺して庇い爆死。

感想

個人的な評価

本作は荒木飛呂彦の同名漫画を実写映画化した作品となります。
累計で1億部以上売り上げている人気の漫画シリーズであり、今では100巻ほども発行されているほどの長期シリーズでもあります。
多くの著名人が原作のファンだと公言しており、特に「ジョジョ立ち」なる独特のポーズが有名である。
過去に本作の原作となった「ダイヤモンドは砕けない」の原作を読んでいますが、残念ながら途中で断念しています。
近年は多くの漫画を原作にした実写映画が製作されているが、本作については公開前から話題になっていました。
それは決して良いイメージではなく、原作のキャラクターから実写化した時の違いについての指摘がほとんどでした。
あの『デビルマン』や『ガッチャマン』のようなコスプレ大会になると、多くのファンたちから心配されていたという。
実際に鑑賞しないと分からないが、個人的にはかなり面白い作品だと感じました。
これは単純にスタンドという能力によるアクションが面白いだけであり、ストーリーとしてはそこまで優れた感じではない。
やはり、長年多くのファンを獲得してきた漫画だけに、その面白さは保証されています。
あとはどれだけ実写映画で再現できるかが問題となるけど、ハリウッドと違って邦画では限界があります。
何より原作のキャラクターは全員日本人離れした体格の為に、日本人が演じると悲惨な事になるのは明白でしょう。
その結果、確かに本作で原作に近いキャラクターは片手どころか、指二本程度で数えるぐらいしかませんでした。
やはり、コスプレ大会になってしまったが、なんとか原作の世界観を描こうとしている部分を垣間見る事ができたと思います。
これに関しては監督を務めた職人とも言うべき三池崇史の手腕であり、不可能と思っていた実写映画化をなんとか完成させています。
しかしながら、作品に愛着を持たない職人監督の三池崇史は形にしているけど、そこにエンターテイメント性を乗せる事を避けていました。
なんとか原作の世界観を語ろうととして丁寧になった結果、激しい部分を削って大人しい作品になってしまっている。
サブタイトルに「第一章」と付けているが、本作を序章に捉えるならば間違っていないが、映画単体としては間違っていました。
そこは職人監督の悲しい現実で、用意された素材を限られた条件で完成させないといけない三池崇史の苦悩も伝わってきます。
とにかく、本作は『デビルマン』や『ガッチャマン』よりも原作を忠実に再現していて、意外にも楽しむ事ができました。
ただし、あまりにも枠からはみ出さないようにした結果、原作から考えると物足りなさを感じざるおえない作品でした。