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チャイルド・プレイ/2019年版 RE-3167

チャイルド・プレイ/2019年版 RE-3167

作品紹介

公開年月  2019/06/21
ジャンル  ホラー
原作  ドン・マンシーニ 『チャイルド・プレイ』(リブート)
監督  ラース・クレヴバーグ
脚本  タイラー・バートン・スミス
製作  デヴィッド・カッツェンバーグ、セス・グレアム=スミス
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

最先端テクノロジー企業カスラン社が開発した最新オモチャの“バディ人形”は、AIによる高度な音声認識や画像認識機能を備え、クラウド対応で様々なカスラン製品とも接続できる超ハイテク人形。
引っ越したばっかりで友だちがいない孤独な少年アンディは、誕生日に母親からそんなバディ人形をプレゼントされる。
自ら“チャッキー”と名乗る人形とすぐに仲良くなったアンディだったが、その正体を知る由もなかったのだった。

登場人物&出演者

アンディ・バークレー(演:ガブリエル・ベイトマン)
主人公。母親のカレンと二人暮らし。補聴器を使っている。引っ越しで街を転々としている。
ガブリエル・ベイトマンは代表作に『アナベル/死霊館の人形』、『ライト/オフ』がある。
友達がおらず一人でいたが、それを見かねたカレンから不良品のバディ人形を渡される。
制限を解除されたチャッキーがシェーンを殺し、処分するも管理人に修理されて暴走される。
チャッキーが暴走して殺しを始めると、母親にも信じてもらえず何をしても逆効果になる。
最後はチャッキーと直接対決し、カレンとマイクの助けでようやく破壊し普通の生活に戻る。

カレン・バークレー(演:オーブリー・プラザ)
アーティの母親。シングルマザー。デパートのオモチャ店でクレーム処理をしている。
オーブリー・プラザは代表作に『スコット・ピルグリム vs 邪悪な元カレ軍団』、『ライフ・アフター・ベス』などがあります。
街を転々としてアンディに迷惑をかけているが、ストレスで日々の労働に疲れてきっている。
シェーンと恋人関係となっているが、アンディと上手くいっていない事に気付いていない。
チャッキーの暴走を訴えるアンディを信じず、一人息子を大事に思う状況と矛盾している。
最後は人質にされるが、アンディが必死になって助けてくれて、チャッキーにトドメをする。

マイク・ノリス刑事(演:ブライアン・タイリー・ヘンリー)
引っ越してきたアンディたちと同じ階に母親が住む。いつも夕食に呼び出されて来ている。
ブライアン・タイリー・ヘンリーは代表作に『スコット・ピルグリム vs 邪悪な元カレ軍団』、『ライフ・アフター・ベス』などがあります。
アンディが一人でスマホゲームしているところを見て、声をかけて少しだけ距離を縮める。
冗談が好きだが周辺の子供から悪い噂を流されるも、一緒に食事をしたアンディに弁解した。
母親が殺されてしまうと、それがアンディのせいだと勘違いしてカレンの職場で手錠をする。
最後はチャッキーの暴走を知って立ち向かい、アンディが襲われると銃撃して倒してくれた。

ファリン(演:ベアトリス・キットソス)
アンディと同じマンションで暮らす同世代の女の子。チャッキーをキッカケに仲良くなる。
ベアトリス・キットソスは代表作に『Tempting Fate』などがあります。
口が悪い周辺の仲間で紅一点だが、誰よりも積極的に行動する潜在的なリーダータイプ。
制限が解除されたチャッキーに大きな興味を持ち、パグとともに色々と悪い事を教えていた。
チャッキーがシェーンを殺した事で隠蔽しようと案を出し、アンディを気味悪いと話した。
最後はアンディが狙われてパグたちと助け出す心強い味方となり、最終的に真の友人となる。

パグ(演:タイ・コンシーリョ)
アンディと同じマンションで暮らす同世代の男の子。チャッキーの行動を見て仲良くなる。
タイ・コンシーリョは代表作に『ワンダー/君は太陽』、『Escape from Mr. Lemoncello’s Library』などがあります。
ファリンに連れられるような感じでいつも連んでいるが、周辺の子供たち同様に口が悪い。
制限が解除されたチャッキーに下品な言葉を覚えさせ、ファリンたちと悪さを教え込む。
チャッキーの暴走をアンディのせいだと語り、止めようとした彼を勘違いして絶好を宣言。
最後は行動的なファリンによりアンディの誤解を解き、彼を助け出して真の友人となる。

オマール(演:マーロン・カザーディ)
アンディと同じマンションで暮らす同世代の男の子。チャッキーを介して仲良くなる。
マーロン・カザーディは代表作に『Christmas in Evergreen』シリーズなどがあります。
口が悪い代表のような存在で、率先してチャッキーにギャングみたいな事を教えていた。
ファリンやパグと違ってチャッキーだけでアンディと繋がっていて、それ以上は踏み込まず。
壊れたチャッキーを拾って「チョード」と名付け、悪事を教えて殺人を厭わない性格にする。
最後はファリンの強い説得でアンディを助ける事になり、それによって本当の友人となる。

シェーン(演:デヴィッド・ルイス)
カレンの恋人。アンディがいない時に家を訪れ、カレンと肉体関係を持つだけのクズな男。
デヴィッド・ルイスは代表作に『ハロウィン/レザレクション』、『バタフライ・エフェクト2』などがあります。
性格の悪さをアンディに知られていて、カレンとの仲を認めてもらうつもりは一切ない。
実は家庭持ちで二人の娘がいるけど、妻とは冷め切った仲でカレンはそれで埋め合わせる。
アンディを心底嫌っていて、チャッキーを使って文句を言う彼に対して腹立てて躾をする。
最後はアンディの願いを聞いたチャッキーに追い詰められ、最も残酷な殺され方をされる。

ドリーン(演:カーリース・バーク)
マイクの母親。アンディと同じ階に住んでいる。夕食の時はいつも息子を呼んで食べさせる。
カーリース・バークは代表作に『ツー・マインズ』、『イン・ハー・シューズ』があります。
趣味で骨董品を集めていて、カスラン社の製品を買っているが使い方をよく分かっていない。
アンディが捨てようとしたシェーンの顔の皮で作ったプレゼントを一時的に手渡されていた。
カスラン社の自動運転できる車のアプリをアンディに教えてもらい、一気に仲良くなった。
最後は親友を口にしたせいでチャッキーに狙われ、車で暴走された上にナイフで殺された。

チャッキー(声:マーク・ハミル)
カスラン社から発売されるバディ人形。高性能AIを搭載してカスラン製商品を遠隔操作する。
マーク・ハミルは近年の出演作に『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』、『ブリグズビー・ベア』などがあります。
雇われた外国の作業員がクビを言い渡され、腹いせに制限をすべて解除されて出荷された。
不良品として返品されるが、友達のいなかったアンディの為にカレンが持ち帰ってきた。
愛猫やシェーンを殺した事でアンディと友達に処分されるが、管理人によって復活を遂げる。
最後は偏愛を持つアンディを直そうと追い詰めるが、反撃を食らって破壊されてしまう。

感想

個人的な評価

本作は『チャイルド・プレイ』シリーズにおいて8作目で、1作目のリブート作品となります。
シリーズの創始者であるドン・マンシーニやチャッキーの声を長年務めたブラッド・ドゥーリフは本作で関わっていません。
オリジナルの設定はヴードゥー教の呪術で殺人鬼が魂を人形に移していたが、本作はハイテク機能を備えたAIによる人形が暴走する設定になっています。
実は元々の設定が本作のハイテク機能を備えた人形が暴走するというモノだったが、ようやくリブート版になって実現しました。
どうやらシリーズの権利をメトロ・ゴールドウィン・メイヤーが持っていて、イメージを変える為にドン・マンシーニたちを意図的に排除しています。
現代に合わせて大きく設定を変える事になったチャッキーですが、個人的にオリジナルのイメージが強いせいで違和感がありました。
やはり、殺人鬼が人形に魂を移して殺しまくるダーク・ファンタジーのような内容がユニークで受けたのだと思います。
本作の設定は当時として斬新だったのかもしれないが、今になっては使い古されたネタになってしまっています。
その為、オリジナルにあった強烈なインパクトがあまり感じられず、チャッキーが感情のないロボットとして殺人をする展開に目新しさがない。
しかしながら、AIの恐ろしさを体現したキャラクターになり、感情を示さない分、そこにちょっとした恐怖を与えていると思います。
現代人はスマホに支配された生活を送る事が多く、派生する製品を暴走するAIが操作して追い詰めるリアリティはあったと感じさせます。
ただし、ちょっとばかり強引すぎる展開や絶妙すぎるタイミングの演出が都合良すぎて、そこは大いに引っかかってしまった。
もう少し上手くやってくれればいいが、奇跡に奇跡の偶然が重なりすぎたので、リアリティとシリアスさに釣り合っていなかったと思います。
特に母親の息子を大事にする一方で気持ちをまったく考えず、何かと登場するタイミングが良すぎるので自分勝手な印象しかなかった。
それとチャッキーの偏愛というテーマは良かったが、こちらも踏み込んだエピソードがもう少しあっても良かったかもしれない。
そして、最も不満を持たせるのはチャッキーが倒されるラストで、あれだけしつこく迫っていたのに、最後はあっさりすぎるのは失敗でした。
ラストこそ粘着して諦めないチャッキーを演出するべきであり、あまりにも呆気ない終わり方に肩透かしを食らった感じでした。
それでも、リブート版としては予想以上に悪くない出来だったが、やはり、どうしても思い入れのあるオリジナルと比べると物足りない部分がありました。