リジェネレーション RE-2338

作品紹介

公開年月  2016/03/25
ジャンル  SF/サスペンス
原作  なし
監督  サイモン・パンメル
脚本  サイモン・パンメル
製作  ジャニーン・マーモット
製作国  イギリス
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

スレーターは恋人ナディアと過ごした夜に謎の武装集団の襲撃を受けてしまう。
そこでナディアは拉致されてしまい、同時にスレーターは恋人殺しの容疑者となってしまう。
そんなスレーターを助けたのはブランド・ニュー・ユー社で、人生のリセットを行う契約が条件であった。
ナディアもリセットの契約を行ったと聞いたスレーターは、彼女を救う為に契約を交わそうとするのだった。

登場人物&出演者

スレーター(演:ラクラン・ニーボア)
主人公。底辺の最下層でいつか
ラクラン・ニーボアは14作に出演し、代表作に『イントゥ・ザ・ホワイト』があります。
貧困層であっても恋人ナディアと幸せな
人生をリセットしてもずっとナディアの事だけは忘れられないという致命的な契約者。
ただ、ナディアの分身だけじゃなく、男からもモテるという魅力的な外見をしています。
絶対で唯一のルールすら守れないのに、なぜか会社の対応が寛大すぎる恵まれた人。

ナディア(演:ノラ=ジェーン・ヌーン)
ヒロイン。最近うまくいっていなかったスレーターの為に家を飾り付けるサプライズをする。
ノラ=ジェーン・ヌーンは代表作に『ディセント』シリーズ、『ドゥームズデイ』などがあります。
分身はみんなスレーターに恋してしまうが、関わった時点で残念な結末を迎えている。
三番目の似合わない金髪のナディアはそれまでと違う性格だが、スレーターは当たり前のように引き寄せられる。
この事から、スレーターは単純に容姿だけで気に入っていて、中身はどうでもいいという思い出にすがる悲しい男だと分かる。

ジョー(演:ニック・ブラッド)
新しい人生を手にしたスレーターの友人。実は会社側からの監視役でもある。
ニック・ブラッドは代表作にテレビドラマ『エージェント・オブ・シールド』があります。
親しい友人である以上にホモであり、もっと親しくしようとして正体がバレる。

感想

個人的な評価

イメージとしてはディストピア映画のような印象を持ちます。
管理された生活、無機質な内装、シンプルで進んだ科学技術がモロにそうです。
ディストピア映画はどれも似たような感じで、管理されたつまらない社会というイメージを持っています。
本作でも社会は自由な世界だが、主人公の交わした契約によって管理された生活を送る事になります。
如何にも生活感のない住まい、白と黒以外の色がなく、全体的に無機質な世界観。
それに説明不足の世界観が当たり前のように繰り広げており、そこにいる主人公が安定した状況を打破していく。
ディストピア映画というのは本当に内容が似すぎて面白味がありません。
特に本作は人生のリセットというテーマなのに、いつまでも過去にこだわる主人公が徹底して反抗しているのです。
これは既存の体制を崩す意味であるが、こんな不安定なヤツを契約する会社の意図がまったく伝わってこない。
ここら辺がディストピア映画の甘いところで雑な設定が出ていて、今一つ説得力に欠ける。
全体的に無機質な世界観のせいか、抑揚のない平坦な構成で退屈さが目立ちます。
ずっと一本調子だから飽きてきますし、そもそも世界観に魅力がありません。
何より本作は最初から最後までワケが分からないという致命的なところがあります。
スレーターは単純に人生をリセットしているが、三人も登場するナディアは全員が違う。
ここら辺の説明がちゃんとしていないので、ナディアは本人なのか分身なのかよく分からないのです。
結局、本作は監督の自己満足にすぎず、本人の中だけで完結しているような作品です。
映像だけは凝っているが、他の要素があまりにも雑なので、映画監督しての才能はない。
単純な映像作家だけなら可能性はあるでしょうけど、物語を作る才能は感じられない。