ザ・スクワッド VD-116

作品紹介

公開年月  2017/01/07
ジャンル  アクション/サスペンス
原作  ニック・ラヴ 『ロンドン・ヒート』(リメイク)
監督  バンジャマン・ロシェ
脚本  トリスタン・シュルマン
製作  ラファエル・ロシェ、アンリ・ドゥブールム、ほか
製作国  フランス、イギリス
鑑賞方法  動画配信サービス

あらすじ

伝説の刑事セルジュが率いるパリ警視庁の特殊捜査チームは、強引な捜査で犯罪者に恐れられる一方、上司からは問題視されてきた。
そんなある日、宝石店で強盗殺人事件が発生し、セルジュはかつて彼が逮捕した事のある因縁の男アルミン・カスペール主犯と見て逮捕した。
しかし、強引な取り調べにも関わらず決定的な証拠が出ず、ガスペールは釈放されてしまう。
上司から責任を問われたセルジュは捜査から外され、ついにチームにも解散が告げられてしまうのだった。

登場人物&出演者

セルジュ(演:ジャン・レノ)
主人公。パリ警視庁特殊捜査チームのリーダー。伝説の刑事としてパリでは有名な人物。
ジャン・レノは近年の出演作に『ラスト・クライム/華麗なる復讐』、『ブロークン・ポイント』などがあります。
捜査は極めてド派手で街を破壊しながらアメリカさながらの銃撃戦や肉弾戦を得意とする。
そのせいでデスクワークが中心のベッカーと意見が合わず、彼が署長に就任して顕著となる。
実はベッカーの妻で同じチームのマルゴーと不倫関係であるが、内緒にしている。
最後は因縁を持つカスペールと対峙し、彼とともに高い場所から落ちて見事に逮捕を果たす。

マルゴー(演:カテリーナ・ムリーノ)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。元特殊部隊出身だが、交渉担当で実戦の経験はなし。
カテリーナ・ムリーノは代表作に『007/カジノ・ロワイアル』、『プレイ/獲物』がある。
同僚であるベッカーと結婚をしているが、夫婦仲は破綻し、セルジュと不倫をしている。
ベッカーが署長に就任した事を出勤するまで分からず、それに対し不満を持っていた。
宝石強盗団を捕まえようと勝手に出動するが、弾切れになってカスペールに射殺された。

ニールズ(演:アルバン・ルノワール)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。セルジュがチームで一番信頼を寄せる。妻は妊娠中。
アルバン・ルノワールは代表作に『ゴール・オブ・ザ・デッド』などがあります。
マニュの誕生日会が終わって、毎回のように飲み潰れたセルジュを家のソファで寝かす。
何かとセルジュに頼られていて、そのせいで妻から白い目で見られているのが悩み。
マルゴーを失ってチームが解散されるが、妻の励ましにより一人で捜査して証拠を見つける。
最後はカスペール逮捕に参加し、金属バットを持参して彼の部下を次々と倒していった。

ジェノ(演:セバスティアン・ラランヌ)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。耳の後ろに弾を食らったが誰も現場を見ていない。
セバスティアン・ラランヌは代表作に『Décalage horaire』、『Aurore』などがあります。
強盗団を逮捕する時に野球のバットを持ち込んで、それが後々に問題視されてしまう。
カスペールが率いる強盗団を捕まえる時、警察署に残って状況の報告を任される。
最後はカスペール逮捕に参加し、自前の破壊鎚を手にして次々と彼の部下を倒していった。

リッチ(演:ステフィ・セルマ)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。過去にお尻に被弾して、そのせいで大きさが違うという。
ステフィ・セルマは代表作に『Case départ』、『Les ex』などがあります。
強盗団を逮捕する時は銃を構えるが、時には素手で戦う好戦的な一面を持っている。
カスペールが率いる強盗団を捕まえる際、撃たれたブレーズになぜか告白さる。
最後はカスペール逮捕に参加し、マシンガンで彼の部下を次々と射殺していった。

ブレーズ(演:ジャン=トゥーサン・ベルナール)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。過去に被弾して、ヒザにチタンのプレートが入っている。
ジャン=トゥーサン・ベルナールは代表作に『Tournée』、『Brèves de comptoir』がある。
カスペールが率いる強盗団を逮捕する時、彼らを見て銃を構えた瞬間に撃たれてしまう。
そのまま倒れてしまうが、命に別状はなく、すぐに介抱してくれたリッチに告白した。

マニュ(演:ウマール・ディアウ)
パリ警視庁特殊捜査チームの一人。チームに入ってからまだ二ヶ月の新人である。
ウマール・ディアウは代表作に『Regarde-moi』、『Une histoire banale』があります。
倉庫に押し入った強盗団を捕まえる任務で、入ってから初の被弾を防弾チョッキに食らう。
犯人探しでは新人という事でタバコも吸わせず、こき使われるけどセルジュたちを慕う。
最後にカスペール逮捕でも参加して、ニールズが撃たれそうになって死角から彼を助けた。

ベッカー(演:ティエリー・ヌーヴィック)
警視。マルゴーの夫。長年デスクワークが中心でほとんど現場に出ていない。
ティエリー・ヌーヴィックは代表作に『コード:アンノウン』、『ヒアアフター』がある。
セルジュとは考え方が根本的に違い、署長に就任してから乱暴な捜査の排除を掲げる。
宝石強盗団の逮捕にセルジュのチームを外し、別のチームで自ら出動するも罠だと知る。
マルゴーを死なせた事でチームを解散させ、責任者として拘束し、個人的に鉄拳を浴びせた。
最後はニールズの捜査で犯人がカスペールだと知り、セルジュのチームと彼を逮捕した。

アルミン・カスペール(演:ヤコブ・セーダーグレン)
かつてセルジュが逮捕した男。12件の犯罪容疑をかけられるも証拠不十分で釈放される。
ヤコブ・セーダーグレンは代表作に『アーン/鋼の騎士団Part2 愛と戦いの果てに』、『光のほうへ』などがあります。
セルジュとは因縁を持っていて、最初は宝石強盗団の容疑者として彼に拘束される。
しかし、今回も証拠不十分と真犯人が内通者の女の恋人だった事でまたも釈放される。
実はその恋人は彼の部下であり、一連の事件の黒幕だとニールズの捜査で判明する。
最後は黒幕だとバレて逃げ出すが、セルジュとともに高所から突き落とされ逮捕された。

感想

個人的な評価

本作は70年代のイギリスで放映されたテレビドラマシリーズ『ロンドン特捜隊スウィーニー』がベースになっています。
そこからレイ・ウィンストンを主演に据えた『ロンドン・ヒート』のリメイクとなります。
原作はタイトルから分かるようにイギリスが舞台ですが、リメイクとなった本作ではフランスが舞台となっています。
監督を務めるのはゾンビ映画『ザ・ホード/死霊の大群』で知られるバンジャマン・ロシェ。
フランスのアクション映画というと、どうしてもリュック・ベッソンの作り出したスタイリッシュなイメージを持ちます。
そんな本作はスタイリッシュなアクションではなく、アメリカンなバイオレンスなアクションが中心となっています。
強盗団の逮捕時にはやりたい放題の派手な感じで暴れ回り、人質は無傷で犯人側は一人が重傷を負う形で逮捕した。
このパターンについてはアメリカの映画で散々やってきているので、ハッキリ言って、今さらという感じがしました。
それにリーダーであるセルジュを演じるジャン・レノは確かに雰囲気があるけど、もう歩き方がおじいちゃんすぎてダメでした。
とても激しいアクションができるような感じではなく、本作ではラストだけ頑張っているような印象でした。
さすがにもう70歳を迎えるベテラン俳優もアクションはキツイけど、まだまだ若々しいと思えるほどの姿です。
フランス映画なので主演している他の役者も初めて見る人ばかりで、途中から誰が誰だか分からなくなるぐらい区別がつかない人もいました。
アメリカのバイオレンスな映画みたいに作っているが、結局はフランス映画なので思っていたよりは地味な感じです。
ただ、銃撃戦に関してはじっくりとリアリティのある感じでやっているので、ここだけは見応えがありました。
あとは黒幕となる男が登場するのが遅い上にインパクトがなく、何より主人公との因縁がセリフだけで終わっているからスッキリしない。
そもそも、物語自体が古臭いし、フランス的な特徴なまったくなく、ジャン・レノがおじいちゃんな歩き方で引き込まれる要素は少なかったです。
いつまでも現役でいてくれるのは嬉しいところだが、もうジャン・レノにはこういうアクションはムリだと認識させられた作品でした。