Z108地区/ゾンビ包囲網 RE-2652

作品紹介

公開年月  2012/09/29
ジャンル  ホラー/アクション
原作  なし
監督  ジョー・チェン
脚本  ジョー・チェン
製作  ジョー・チェン、エリック・リャン、ほか
製作国  台湾
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

製薬工場で大事故が発生し、謎のゾンビ・ウイルスが散布された108地区。
瞬く間に凶暴なゾンビの群れに包囲され、避難勧告が発令された危険区域に逃げ遅れた非感染者たち。
そんな非感染者たちを救うべく、精鋭SWAT部隊が潜入するのだった。

登場人物&出演者

ギャングのボス(演:モーリス・ロン)
ナイトクラブを違法に経営している。常に上半身裸の女を何人も横に並べる巨漢デブ。
モーリス・ロンは代表作に『爆走自転車』、『My Lucky Star』などがあります。
SWAT部隊が店に突入しようとするが、外はゾンビだらけで生きる為に協力する事となる。
文句を言いながらも肥満体を一生懸命動かしてゾンビたちから逃げ回っていた。
途中でみんなにとって唯一の武器となる手斧を手に入れ、ゾンビになった仲間を処分した。
最後はお守りを外したせいで噛まれた箇所から変異し、変な怪物になるもゾンビに食われた。

リンダ(演:イヴォンヌ・ヤオ)
冒頭で車の事故に巻き込まれ、夫は気絶して娘はどこかへ行ってしまい探し回っていた。
イヴォンヌ・ヤオは代表作に『One Night: Choice of Evil』、『Gui Zhen』があります。
スーパーマーケットに入るもそこにいたのはゾンビで、外に出ると娘がいて一緒に逃げた。
運良く通りかかった変態の車に乗るが、そのまま家の地下に監禁されてオモチャになる。
ギャングやSWATたちが来て解放されると、娘がいなくなった事でブチ切れて変態を殺す。
最後は黒人トレーサーと一緒にいた男の子とヘリに助けを求め、運良く生き延びた。

黒人トレーサー(演:ソナ・イヤンベ)
ギャングの店に相棒と一緒にいた。何かをやったせいで捕まってしまい椅子に縛られた。
ソナ・イヤンベは代表作に『ウルフ・オブ・ウォー/ネイビーシールズ傭兵部隊 vs PLA特殊部隊』などがあります。
相棒となんとか椅子から自力で解くと、得意のパルクールを使って危険な店から脱出した。
しかし、相棒は噛まれてゾンビとなってしまい、気づいたらギャングやSWATと一緒にいた。
パルクールを使ってトラックを拝借して生存者を運び、変態の家にたどり着く事に。
最後はリンダと男の子たちとヘリに救助を求めるが、ゾンビとなった相棒に襲われて死亡。

隊長(演:タイ・ポー)
SWAT部隊の隊長。ギャングたちがいる違法の店近くに待機し、指揮官の突撃命令を持つ。
タイ・ポーは代表作に『プロジェクトA』、『父の初七日』などがあります。
仲間がゾンビにやられている事を指揮官に訴え、数分間ならば援護に行けるとして突撃する。
ゾンビに囲まれてしまい、ギャングたちと逃げるような形になってなぜか彼らに従う。
警察官らしく女子供を優先して助けようとするが、その度にギャングのボスと意見が衝突。
最後はトラックで逃げようとするが、メチャクチャになったところで置いて行かれてしまう。

SWAT隊員(演:デニス・トー)
SWAT部隊に属し、隊長の命令は素直に聞く。腕っ節にも自信を持っている。
デニス・トーは代表作に『イップ・マン』シリーズ、『秋瑾/競雄女侠』などがあります。
隊員たちが弾切れを起こす中、一人だけ息を撒いて「拳があります!」と力強く答えた。
その通りにゾンビたちを拳や蹴りで倒していくが、当然のように噛まれてしまいます。
みんなが避難した変態の家で傷を確かめた次の瞬間にゾンビの衝動が抑えられずに襲う。
結局は手斧を持っていたギャングのボスによって始末される事となる。

指揮官(演:ジャック・カオ)
SWAT部隊に命令を下す最高責任者。ギャングの店に向かわせた先発隊を見捨てようとした。
ジャック・カオは代表作に『ミレニアム・マンボ』、『ワイルド・シティ』などがあります。
最後は軍服を着て助けを求めたリンダたちの前に立って、彼女たちを安心させて助けた。

変態(演:チェン・ジェンハオ)
左足が不自由で顔が醜い。破れた服装で見るからに臭そうな男。地下にゾンビを飼っている。
チェン・ジェンハオは本作が長編映画デビュー作となります。
リンダたちを捕まえて娘は適当に面倒を見ながら、母親は地下に監禁してオモチャにする。
他にもスレンダーな女ばかりを集めて、やりたい放題をしてゾンビの実験もしている。
ギャングやSWATが来ると立場が逆転し、解放されたリンダに娘の事を問い詰められる。
最後は娘はいないと言ってリンダを逆上させると、ボスから手斧を取った彼女に殺された。

感想

個人的な評価

本作は非常に珍しい台湾製のゾンビ映画となります。
これまで様々な国のゾンビ映画を観てきましたが、台湾にもあったようです。
ゾンビ映画の可能性は無限だと何度も言ってきましたが、それは必ずしも良い方向とは限らないと体現してくれた作品です。
とにかく、何がしたいのか分からないまま、始まって10分過ぎから最後までグダグダの展開を繰り広げていました。
もうラストではワケの分からない怪物まで出てくるなど、製作陣はマトモな映画も作った事がないのかと疑うようなレベルです。
本作は基本的に群像劇で展開されて、冒頭では娘を探す母親が変態に囚われるエピソード。
次にギャングのボスとSWAT部隊の衝突にゾンビたちが入り乱れるエピソードが交互に展開されています。
ハッキリ言って、冒頭でヒロイン的なポジションの女性が主人公になってもいいと思います。
ギャングやSWATのやり取りはかなりムダであり、物語に対する役割はほとんどないです。
どうやらギャングのボスを演じたヤツが製作として名を連ねているようで、おいしいところ取りをした結果が散々の内容に繋がったと思います。
とにかく、始まって5分ぐらいの演出は雰囲気があって、ゾンビ映画としても期待できるような感じがしました。
そこからギャングのボスが出てきた瞬間から作品の質が笑えるぐらいに落ちてしまい、まさか最後までグダグダになるとは思いませんでした。
見た事がある顔ではタイ・ポーがSWATの隊長として登場するが、あまりにも呆気ない退場に笑うしかありません。
狙撃手の女も個別の場面を用意されたが、気づいたらいなくなっているし、イップ・マンのデニス・トーも呆気ない退場となりました。
本当に何がしたいのか分からないし、どこに重点を置いているのか分からないし、もう最後の方はゾンビがどうでもいいというほどグチャグチャになっていました。
多分、ちゃんとした脚本があったのだろうが、ギャングのボスを演じたヤツのおかげでグチャグチャになったと推測できます。
ゾンビはクラシック型で数の暴力で迫ってくるが、後半ではゾンビの必要性がなくなってしまっているので、割とどうでもいい感じでした。
ゾンビ映画の可能性をマイナスの方面で発揮した作品としてすぐに記憶から消え去るだろう。