アンナチュラル RE-2740

作品紹介

公開年月  2015/10/16
ジャンル  パニック/ホラー
原作  なし
監督  ハンク・ブラクスタン
脚本  ロン・カールソン、アーチ・スタントン
製作  マーク・ホドス、フルアー・ロバーツ、ほか
製作国  アメリカ
鑑賞方法  レンタルDVD

あらすじ

写真家のマーティンとクインシーを始めとしたグラビア美女グループは、極寒のアラスカ州へロケーションに来ていた。
同じ頃、バイオエンジニアリング会社のクロービッチ産業は、ホッキョクグマの遺伝子を組み換える実験で人喰いクマを誕生させてしまう。
宿泊ロッジのオーナーであるハンターは、バイオ人喰いクマからマーティン一行を守るべく死闘を演じるのだった。

登場人物&出演者

マーティン(演:ジェームズ・レマー)
主人公。人里離れたアラスカのロッジで暮らすハンター。ブルッキングたちを出迎える。
ジェームズ・レマーは代表作に『ブレイド3』、『ジャンゴ/繋がれざる者』があります。
失礼極まりないブルッキングの態度を適当に流しながら、マン・イーターの伝説を語る。
撮影現場から慌てて帰ってきたブルッキングたちの様子を見て、何かあったと駆けつける。
ハナのたどってきた道を捜索して彼女の正体を知るが、バイオ人喰いクマに大ケガを負う。
最後はケガをしながらロッジを襲撃したバイオ人喰いクマを殺すが、自身も力尽きる。

リリー(演:クオリアンカ・キルヒャー)
アサバスカ族の女性。マーティンやネイトとともにブルッキングたちの世話をする。
クオリアンカ・キルヒャーは代表作に『ニュー・ワールド』、『ザ・ボルト/金庫強奪』などがあります。
主にロッジでは料理当番をしていて、小うるさいブルッキングたちを満足させる。
ネイトが何かに襲われて死んだ事にショックを受けながらも、低体温症のハナを温めた。
最後はロッジを襲撃したバイオ人喰いクマを迎撃するが、結局は食い殺された。

バッファロー(演:グレアム・グリーン)
マーティンのロッジ近くに住んでいるアサバスカ族の老人。衛星電話より無線機を信じる。
グレアム・グリーンは代表作に『ダンス・オブ・ウルブズ』、『ダイ・ハード3』がある。
仕掛けた罠にあった獲物を何かに食われて、マーティンに報告して帰る途中に襲われる。
最後は小屋に戻って無線を使うも通じず、バイオ人喰いクマが侵入して食われた。

ネイト(演:グレゴリー・クルツ)
アサバスカ族の先住民。マン・イーターと呼ばれる人喰い熊の伝説を信じて語っている。
グレゴリー・クルツは代表作に『実録ベトナム残酷物語/泥まみれ戦場』、『レッド・ロック』などがあります。
極寒の中で撮影しているブルッキングたちの世話をして、危険な動物たちからも守る。
最後はブルッキングたちの撮影で異変を感じ取るが、バイオ人喰いクマに食い殺された。

クインシー(演:アレグラ・カーペンター)
ブルッキングが連れて来たグラビアモデルの一人。今回の仕事に関して乗り気ではない。
アレグラ・カーペンターは代表作に『アルゴ』、『ラスト・ウィッチ・ハンター』がある。
マン・イーターについて語っていたネイトを気持ち悪いと一刀両断していた。
極寒の地でグラビア撮影をしている時も文句を言って、ビーチの方が良かったと訴えた。
隣にいたエラが襲われて殺されると、パニック状態になってロッジに戻っても混乱していた。
最後はブルッキングと脱出を図るも動けなくなり、バイオ人喰いクマに食い殺された。

デレーナ(演:ステファニー・ホーデス)
ブルッキングが連れて来たカメラマン助手。仕事に乗り気じゃないクインシーと同部屋。
ステファニー・ホーデスは代表作に『Love,Gloria』、『All American Christmas Carol』などがあります。
有名なカメラマンとして傲慢で失礼な態度を取るブルッキングに従事する有能な助手。
最後はロッジに侵入したバイオ人喰いクマに怯え、逃げようとするも呆気なく食い殺された。

エラ(演:イヴァナ・コラブ)
ブルッキングが連れて来たグラビアモデルの一人。ブルッキングとは恋人関係となる。
イヴァナ・コラブは代表作に『If You Only Knew』、『Doctor Feelgood』などがあります。
グラビア撮影で仕事として来ているが、同時にブルッキングとのバカンスとして捉える。
最後は氷に穴を空けて撮影するが、その中からバイオ人喰いクマに引きずられて殺された。

ブルッキング(演:ロン・カールソン)
カメラマン。二人のグラビアモデルを連れて、雪の大自然とともに撮影しようとする。
ロン・カールソンは代表作に『小人軍団 vs 着ぐるみ軍団/史上最低のクソ作戦』がある。
自然に対する敬意は一切なく、小バカにした態度で先住民をエスキモー呼ばわりする。
エラが穴の中に引きずられると、誰よりも早く逃げ出すが、マーティンたちを訴えるという。
ロッジに侵入したバイオ人喰いクマに反撃を試みるも、姿をを見て一目散に逃げ出した。
最後は車でクインシーと脱出するもタイヤがハマり、ガソリンタンクに火を付けて自爆した。

ハナ・リンドヴァル博士(演:シェリリン・フェン)
クローバーチ産業でホッキョクグマの遺伝子を使った実験を長年行っていた研究者。
シェリリン・フェンは代表作に『処刑ライダー』、『ツイン・ピークス』などがあります。
バイオ人喰いクマが檻から脱出してしまい、同僚が食われる間に研究所から逃げ出した。
途中で車が雪に埋もれてしまい、歩いていたところで運良くマーティンに助けられた。
マーティンに助けられてもホッキョクグマだと言い張り、事実をずっと隠していた。
最後は全員を犠牲にして一人だけ生き残り、会社でチームリーダーとなって研究を続行する。

ヴィクター・クローバーチ(演:レイ・ワイズ)
クローバーチ産業の社長。環境破壊で死んでいく動物たちが生き残る為の研究をしている。
レイ・ワイズは代表作に『ロボコップ』、『ワン・ミス・コール』などがあります。
最後は唯一生還したハナをチームリーダーに迎え、研究を更に続行させるという凶行に出る。

感想

個人的な評価

遺伝子改造や突然変異で凶暴化した動物が人間を襲うという映画はたくさんあります。
その中でも突出した作品数を誇っているのはサメ映画であり、宇宙まで飛んでしまうほどの可能性を広げています。
そんな中で本作は地に足を付けたクマが題材となっているけど、そこまで珍しいワケじゃないと思います。
クマが人間を襲う映画というと、メジャーな作品では『レヴェナント:蘇えりし者』、マイナーな作品では『グリズリー・プラネット』を思い出します。
本作は典型的な最後までハッキリとバイオ人喰いクマを見せない手法を取っていました。
しかも、都合良くロッジの明かりを照らす発電機の燃料も切れて、夜の月明かりの薄暗い中で山場を迎えました。
以前から書いていると思いますが、こういう薄暗い演出はPOVに次いで大嫌いで、もう観る気が失せてしまいます。
もう何が起きているのかまったく分からず、そもそも誰が食い殺されたのか本気で一瞬分からないほど非常に観づらかったです。
肝心のバイオ人喰いクマはハッキリと全身を映さず、薄暗いところか、一瞬だけしか映らないという徹底ぶりでした。
どうやらバイオ人喰いクマの造形に自信がなかったようで、必死にそれをごまかそうとした演出がクソすぎた。
何より気に食わないのは、バイオ人喰いクマを造り出した張本人が仕掛けた罠でケガする程度で済んでいる点でしょう。
みんな体を張って必死に倒すか逃げ出していたが、一人だけ無事に生還して、クソみたいな研究を更に進めていくオチは胸糞悪すぎました。
途中までは定番の姿をハッキリと見せないタイプの作品だと分かり、最後にはちゃんと見せると思っていただけに残念すぎる。
いくら造形に自信がなくても、そこはちゃんと見せてもらわないと誰も納得しません。
製作陣が完全に逃げを意識した演出にはガッカリさせられましたし、何より一生懸命頑張った人たちが報われず、クソみたいなヤツが生き残るのは気に食わない。
せっかく新たなクマ映画のジャンルが始まると思ったのに、このような作品では始まるどころか終わりを告げた感じがしました。